読切(脚本)
〇学校の校門
愛菜「(やっと終わったー)」
愛菜「(今日は体育があったし なんか疲れたなあ・・・)」
〇学校の校門
カップル1「ねえねえ〜 どこいく〜」
他校のカップルが横切る
カップル1「あそこいこうか、 この間行きたがってたとこ!」
カップル1「え!行く〜〜! 覚えてくれてたの 嬉しい〜〜❤️」
愛菜「(なにが楽しいんだか・・・)」
〇本棚のある部屋
愛菜「(ふう・・・ 家に帰って パジャマに着替えてっと)」
よっこいしょ!
(ベッドに腰掛ける)
愛菜「昨日の続きは・・・ そうだそうだ、ここだ!!」
愛菜「あー! この時間が 最高に楽しい・・・!!」
〇本棚のある部屋
「愛菜ー!
ごはんよー!」
愛菜「(あ、もう暗い。 こんな時間か、、)」
愛菜「(それにしてもこれ、 いい話だ)」
愛菜「今、降りるーー!」
〇学校の校門
愛菜「(雨か・・・ 傘、ないなあ)」
〇学校の校門
カップル1「りおが傘持ってて 助かったわー」
カップル1「ふふふ 相合い傘だね❤️」
〇学校の校門
ザー
ザー
ザー ザー
愛菜「(・・・)」
〇コンビニのレジ
いらっしゃいませー!
愛菜「(なんでだろ、 涙が・・・)」
〇コンビニのレジ
蓮斗「(・・・どうしたんだろ。)」
蓮斗「どうしたんすか・・・」
愛菜「え、いや、 傘を買おうと・・・」
蓮斗「そういうことっすか!」
蓮斗「大丈夫っす! 俺、持ってるんで 送ってきます!!」
愛菜「(え・・・)」
〇住宅街
蓮斗「なんかあった・・・の?」
2人は蓮斗の傘に入って
愛菜の家に向かって歩いた
蓮斗「ほら! 知らない人の方が 気にせず話せる!とか あるじゃん?」
愛菜「(・・・)」
愛菜「私、あなたがイケメンだから いま、こうしてるのかも・・・ しれません・・・」
蓮斗「え、 それって褒めてる?笑」
愛菜「なんか、 1人でいるのが 好きなのに」
愛菜「1人でいると たまにすごい虚しくなる」
愛菜「イケメンで、 恋とかいろいろ知ってそうな人なら なにかわかるかな、なんて」
愛菜は
校門でいつもみかけるカップルの話をした。
蓮斗「まあ、 とりあえず 俺は蓮斗(れんと) 大学2年生」
蓮斗「君は?」
愛菜「・・・ 愛菜(まな) 高校2年生・・・です」
蓮斗「俺のこと、 好きになれそう?」
愛菜「え、 いきなり・・・」
蓮斗「いや、俺は初めて見た時から なんかほっとけなくて」
蓮斗「急に声かけちゃってさ」
蓮斗「だから、 なんて言うか・・・ 結構、気になっちゃってるんだよね」
愛菜「・・・」
〇一戸建て
愛菜のお母さん「あらー 愛菜! どうしたの! (隣の子、かっこいいわね・・・)」
愛菜「コンビニに傘を買いに行ったら 送ってくれたの」
蓮斗「蓮斗です! よろしくお願いします!」
蓮斗「じゃあ、また。 小鳥遊高校だよね! 迎えに行く!」
愛菜「え、 うん、わかった」
〇明るいリビング
愛菜のお母さん「愛菜はあんまり そういうの興味ないと思ってたけど あんなにかっこいい子が いたのね〜」
愛菜「いや、まだ、そういうんじゃなくて・・・」
愛菜「会った、ばっかりだし・・・」
愛菜のお母さん「(にやにや・・・) まあ愛菜が楽しそうだったら 私はなんでもいいわ〜」
愛菜「もう! 部屋に戻る!!」
愛菜のお母さん「(いいわね〜)」
〇本棚のある部屋
愛菜「(わたし、どうしちゃったんだろう・・・)」
〇学校の校門
(え、なんかめっちゃかっこいい人
いるんだけど・・・)
(誰?誰の知り合い・・・?)
愛菜「え、 ほんとうに来たんだ・・・」
蓮斗「うん、 だって好きになってもらいたいから」
愛菜「え・・・」
蓮斗「どこ行きたい?」
蓮斗「お腹すいてる? でも、夜ご飯がすぐか・・・」
蓮斗「愛菜ちゃんのお母さん、 料理上手そうだもんなあ・・・」
愛菜「・・・ 本屋さん、一緒に行きたい」
蓮斗「本! いいね! こう見えても意外と読むんだよね〜」
愛菜「え、そうなんだ! 嬉しい!」
愛菜「・・・ どうしよう・・・」
〇本屋
蓮斗「この作家さんとかどう? おすすめ!」
愛菜「(こういうの、なんかいいな おすすめの本を教え合う、みたいな・・・)」
愛菜「読んだことない! 読んでみたい!!」
蓮斗「喜んでくれて嬉しい」
愛菜「でも、今月ピンチだから ちょっと我慢かなあ・・・」
〇住宅街
蓮斗「今日、すごい楽しかった。 愛菜ちゃん、ありがとう!」
愛菜「こちらこそ・・・ ほんとうにありがとう」
愛菜「(この道、 いつもの道なのに なんか綺麗にみえる・・・)」
蓮斗「あの、これ」
愛菜「え、さっきの本・・・・・・」
蓮斗「おこづかいまで我慢するって言ってたけど 早く読んで欲しくて・・・」
蓮斗「もらってくれる・・・?」
愛菜「うん・・・ ありがとう・・・」
愛菜「嬉しい・・・」
愛菜「(覚えててくれて嬉しい、とか こう言う感じなのかな・・・)」
〇一戸建て
蓮斗「・・・ また迎えに行くね」
愛菜「・・・ うん、楽しみ」
蓮斗「・・・」
〇本棚のある部屋
愛菜「(・・・ こんなに読む前から あったかい)」
愛菜「(好きって、 こういうことなのかな・・・)」
おーい!
おーい!!
・・・?
なんか外から聞こえる?
〇一戸建て
蓮斗「おーい!! 愛菜ちゃん!」
ベランダに出る
愛菜
蓮斗「あ!愛菜ちゃん!」
愛菜「ど、どうしたの? パジャマでごめん!!」
蓮斗「パジャマ姿もかわいい!」
蓮斗「好きだよ!」
蓮斗「やっぱり 今日言いたくなっちゃって」
愛菜「・・・」
愛菜「・・・ たぶん、私も・・・!」
蓮斗「・・・たぶんー?」
愛菜「・・・ わ、わたしも!!!」
〇明るいリビング
愛菜のお母さん「(いいわねえ・・・)」
家で本を読んでいるだけでは分からない外の世界に愛菜を連れ出してくれた蓮斗。家の外から蓮斗が愛菜を呼ぶシーンがその象徴のような気がしました。二人で新しい思い出をどんどん作っていってほしいです。
恋愛がしたい、恋人がほしいといったスタートではなく、そういうつもりが無くても惹かれる愛菜の心情描写がいいですね!2人の恋模様が可愛すぎます!
恋の始まったばかりの二人の距離感にこちらまでドキドキしてしまいました!ラストの彼からの告白もとても素敵でしたが、それを『素敵ね』と温かく見守っているお母さんも素敵でした~(^^)
心が潤い満たされたような素敵な読了感です。ありがとうございました!