第2話 「スポドリ会社の秘密♡」(脚本)
〇研究装置
「なーんちゃって♪」
「サプラーイズ♪」
おじさん「!?」
エイリアン父「驚かせてすまない」
エイリアン父「私は、株式会社スッポドリドリの社長だ」
おじさん「しゃ、社長!?」
魔法使い「そして、わしが副社長」
おじさん「ふ、副社長!?」
エイリアン父「今まで秘密にしてて悪かった」
エイリアン父「Xが毎日しっかり働いてくれているのを いつも見させてもらっているぞ」
おじさん「しゃ、社長ありがとうございます」
エイリアン父「改めて何か訊きたいことは、あるかね?」
おじさん「山のようにあります!!」
おじさん「あなたたちは何者なんですか?」
おじさん「スポーツドリンクの作り方って どうしてるんですか?」
おじさん「毎回飛んでくる紙は何なんですか?」
おじさん「今までどうして秘密にしてたんですか?」
エイリアン父「・・・分かった」
エイリアン父「では、まず私たちのことについて 説明しよう」
〇地球
エイリアン父「私は、地球を征服するためにやって来た」
おじさん「えっ、怖っ」
おじさん「会社、辞めよ・・・」
エイリアン父「ちょっ、ちょっと待って」
エイリアン父「続きがあるから!」
エイリアン父「実際に地球に来て見方が変わったんだ」
エイリアン父「私には娘がいてな」
エイリアン父「病気で妻に先立たれ」
エイリアン父「私一人で育ててきた大切な娘だ」
エイリアン父「娘にも地球征服を手伝ってもらおうと思ってたんだが・・・」
おじさん「娘さんになんてこと させるんですか!」
エイリアン父「だがな、娘は私と違ったんだ」
エイリアン父「娘は地球人に恋をした・・・」
詳しくは「恋する乙女、エイリアン♡」を読んでね
おじさん「こ、恋!?」
エイリアン父「彼はとてもイケメンで」
エイリアン父「娘の命も救ってくれた・・・」
おじさん(なんかどっかで2人を 見たことある気が・・・)
エイリアン父「お互いに助け合う2人を見て」
エイリアン父「私は自分が間違っていたことに気づいたんだ」
〇オフィスのフロア
それまでの昔の私は、営業マンで
惑星征服の成績を上げるために
必死だった・・・
「上司)まだ1つしか惑星を手に入れていないのか!」
エイリアン父「はい、火星しか・・・」
「上司)火星はどんなところだった?」
エイリアン父「太陽から離れているから すごく寒かったです」
「上司)じゃあ他の惑星を探すしかないだろ!」
「上司)ここの惑星はどうだ!」
〇地球
〇オフィスのフロア
エイリアン父「地球ですね・・・」
エイリアン父「豊かな水と酸素があって、 太陽から近く温度も安定・・・」
エイリアン父「そして、人間をはじめ たくさんの生き物が住んでいる惑星・・・」
「上司)地球に行け!」
「上司)どんな手段を使ってもいい」
「上司)何がなんでも地球を征服しろ!」
エイリアン父「承知しました・・・」
〇地球
エイリアン父「働いて生きていくためにも」
エイリアン父「何がなんでも地球を征服しなくては・・・」
エイリアン父「いいか、娘よ」
エミリー「何?パパ」
エイリアン父「私の仕事を手作ってくれないか?」
エイリアン父「地球を征服するんだ」
エミリー「ねえ、パパ、そこには おいしい食べ物ある?」
エイリアン父「きっと、あるはずだ」
エミリー「わーい、じゃあ手伝う♫」
〇地球
エイリアン父「だが心優しい娘は」
エイリアン父「地球上の生き物に対して 対等に向き合っていた」
〇住宅街
エミリー「おはよう、猫さん」
猫「にゃん」
〇住宅街
エミリー「おはようございます 今日もいい天気ですね」
おじさん「あっ、ああ。 おはよう、お嬢ちゃん」
〇研究所の中枢
おじさん「おいぃぃぃぃ!!」
おじさん「昔のわし、娘と出会ってるやないかぁ!!」
エイリアン父「世間は狭いですな」
エイリアン父「・・・とまあ、色々あってな 娘がそのイケメンの彼氏を 家に連れてきたんだが・・・」
おじさん「ちょっ、話飛ばしすぎっ」
カップルの詳しい馴れ初め話は
「恋する乙女、エイリアン♡」を読んでね
おじさん「どんだけ宣伝するんじゃ」
〇宇宙戦艦の甲板
エイリアン父(はあ、緊張するなぁ)
エミリー「パパ、連れてきたよ〜」
マモル「はじめまして」
マモル「娘さんと真剣にお付き合いをさせていただいているマモルと申します」
諸事情によりマモルはシルエットですが
ご容赦ください
エイリアン父(近くで見ても、やはりイケメン)
エイリアン父(そして挨拶もスマート!)
エミリー「私の彼氏なの。 かっこいいでしょ?」
エイリアン父「ああ、イケメンだ」
マモル「ちょっと、やめてください。 そんなことないですよ」
マモル「娘さんのほうが、可愛らしくて素敵です」
エイリアン父(謙遜しながら、相手を立てる・・・)
エイリアン父(やはりスマートなイケメンだ)
エイリアン父(おそるべし、地球人)
エイリアン父(って、そんなことより・・・)
エイリアン父「マモル君、あのときは 娘を守ってくれてありがとう」
エミリー「パパ、どうして、それを・・・」
エイリアン父「娘のことは、父親として 全部把握しているつもりだ」
マモル「そんな、当然のことをしただけですよ」
マモル「それに結果的に、僕も彼女に 助けてもらいましたから・・・」
エイリアン父「はい、心もイケメン」
エミリー「でしょ、でしょ♡」
エミリー「詳しいエピソードは 「恋する乙女、エイリアン♡」を読んでね」
エミリー「マモルさんはね、バーテンダーとして 普段働いてるの」
今回、シルエットですが、
1話のマモルをご想像ください
エイリアン父(っぽい!確かにバーテンダーっぽいぞ!)
マモル「僕の作った飲み物で みんなが笑顔になるのが嬉しいんです」
エイリアン父「くっ、眩しい笑顔だ・・・」
マモル「お父様はお仕事、何されているのですか?」
エイリアン父「・・・」
エイリアン父(い、言えない・・・)
エイリアン父(口が裂けても、地球征服が仕事だなんて 言えない・・・)
〇黒
エミリー「いけない、私のせいで」
エミリー「パパが、ピンチだわ」
エミリー「わーん、どうしよう・・・」
魔法使い「助けてやろうか?」
エミリー「ちょうどいいところに!」
魔法使い「お父さんは今、体調を崩して仕事を 休んでると嘘をつくんじゃ」
魔法使い「そうすれば、仕事について それ以上、突っ込まれることはない」
エミリー「な、なるほど」
〇宇宙戦艦の甲板
エイリアン父「し、仕事は・・・」
エミリー「パパはね、今体調が良くなくて 仕事をしばらく休んでいるの」
マモル「そうだったんですか・・・」
マモル「それを知らず、僕は何て失礼なことを・・・」
エイリアン父「いえ、気にしないでおくれ」
エイリアン父「ゴホッ、ゴホッ」
エミリーの父は、急にむせ出した
エミリー「マモルさん、パパが疲れてるかもだから 今日はこの辺にしましょか」
マモル「そうだね」
マモル「体調お辛い中、失礼しました。 今日はありがとうございました」
〇宇宙戦艦の甲板
エイリアン父「はぁ〜私は父親失格だ」
エイリアン父「娘にあんな嘘までつかせて」
エイリアン父「私は一体何をしているのだろう・・・」
エイリアン父「家族を幸せにするために 働いているはずなのに・・・」
魔法使い「あなたは、どうなのじゃ?」
魔法使い「家族のためにというが」
魔法使い「あなた自身は、地球征服の仕事を どう思っておる?」
エイリアン父「わ、私は・・・」
魔法使い「あなたは、奥さんを亡くされてから」
魔法使い「娘さんのために一人で一生懸命 働いてきた・・・」
魔法使い「もう十分、頑張っておるぞ」
エイリアン父「う、ううー」
魔法使い「これからは一人じゃない」
魔法使い「わしもおる」
エイリアン父「ありがとう、ハニー」
魔法使い「いいんじゃ、ダーリン」
エイリアン父と魔法使い、
2人の恋も順調だった
エイリアン父「私はもうあの会社で働きたくない・・・」
エイリアン父「地球征服なんてしたくない」
エイリアン父「娘の好きな地球人を傷つけることは したくない・・・」
エイリアン父「2人があんなにも愛し合っているのだから」
魔法使い「わしたちみたいに?」
エイリアン父「う、やめろ、照れる」
魔法使い「かわいい、ダーリン♡」
繰り返しになるが
2人の恋は順調そのものだった
エイリアン父「・・・でもな、会社を辞めたら そのあと、どうするんだ」
エイリアン父「エイリアン業界では惑星征服関連の 仕事しかないぞ」
魔法使い「起業じゃ」
エイリアン父「起業!?」
エイリアン父「起業するには 経験やら人脈、それにお金が必要だ」
エイリアン父「それに何か会社として強みや特徴を 持っておかなければ・・・」
魔法使い「真面目か!」
魔法使い「わしたちは、大きな強みがある」
エイリアン父「そ、それは・・・・」
魔法使い「魔法だよ」
〇黒
魔法使い「わしには夢がある」
魔法使い「わしが作る飲み物でみんなを笑顔にしたい」
魔法使い「みんなが笑顔になると嬉しいんじゃ」
エイリアン父「どっかで聞いたことのあるセリフ・・・」
エイリアン父「どんな飲み物を売るんだ?」
魔法使い「スッポドリドリ〜 スッポポポーン♪」
魔法使い「ハァァァァ〜」
エイリアン父「えっ、何かもう始まってる!?」
魔法使い「スッポドリドリ〜 スッポポポーン♪」
エイリアン父「ちょっ、待っ・・・」
〇研究所の中枢
エイリアン父「・・・という流れで スポーツドリンクを作ることになったんだ」
おじさん「・・・なるほど」
おじさん「って、ツッコミどころ たくさんあるわい!」
魔法使い「くっ」
おじさん「く?」
魔法使い「く、苦しい・・・」
エイリアン父「おい、大丈夫か!!」
魔法使いは突然、胸を押さえて倒れ込んだ
エイリアン父「や、やはり働きすぎたんだ」
魔法使い「だがスポーツドリンクを作らなくては・・・」
魔法使い「待ち望んでいる人がいるのに 製造が止まってしまう・・・」
魔法使い「あとは頼む、X・・・」
おじさん「わ、わし!?」
エイリアン父「頼む、X・・・」
果たしてX は無事
スポーツドリンクを作ることができるのか
次回へ続く・・・
おじさん「まだ続くのかい!」
はい、次の3話で完結を予定しております
(作者より)
おじさん「ってなわけで」
おじさん「わしの行方を引き続き 見守ってくれると嬉しいのう」
おじさん「てか、わし、今回、出番少なくなかったか?」
・・・次回へ続く
何でしょう、心温まる異種族交流のお話のはずなのにずっと笑ってしまいます。エイリアン父が元営業マンとか!小ネタを楽しみながらもストーリーは盛り上がっていて、最終話がいろんな意味で楽しみになります!
お待ちしていました!
スポーツドリンクの謎が分かったところで、全てがXに託されてしまったんですね。
Xは魔法使いじゃないのに、どうするんだろう…。
気になります!
マモルがシルエットになってしまい、残念ですね〜。
もうあのデフォルト無いって、今気づきました。
次回、楽しみにしています!
スッポドリドリスポポポポーン!!!!!!!!!(←この呪文めっちゃ気に入ってます)
2話読めて嬉しいです!!面白かったですー!!(o^^o)
次で完結なんですねー!!楽しみにしてます!!