ダークカンパニーの野望を阻止せよ(脚本)
〇月夜
では、なぜ彼らがそうなったのか。それは数日前にさかのぼる。その晩、彼らはベランダにいた。
江川和樹「そろそろ寝ようか」
江川和美「そうね、兄さん」
和樹さん、和美さん
「誰?」
女神「私は、あなた方が生まれてきてからずっと見守ってきた女神です」
江川和樹「つまり、僕らをずっと見ていたんですか?」
江川和美「びっくりです」
女神「はい。あなた方は、常に正直で、勇敢、しかも優しい心を失わずに生活してきましたね」
「はい.....」
天使「でもこの世の中には、人に悪いことをさせたり、自分勝手なことをしたりしてる人も少なくないのが実情です」
「そうですね」
天使「そこで、あなた方には、ジャスティスツインズとして、正義の心を持ったヒーローとして活躍してほしいんです」
「ジャスティスツインズ!?」
天使「はい。正義の心を持った戦士として活躍するんですよ」
江川和樹「僕らが正義の戦士?」
江川和美「信じられないです」
天使「まず、和樹さんには、これを」
天使「このジャスティスチェンジコームで髪を梳かせばジャスティスボーイに変身できます」
江川和樹「なるほど」
天使「それからこれは和美さんに」
江川和美「とっても素敵なルージュ!」
天使「ジャスティスチェンジルージュとジャスティスチェンジコンパクトを使えば、ジャスティスガールに変身できます」
江川和美「わかりました」
女神「必ずペアで、「レッツ、ジャスティスチェンジ!」と叫んで変身してください。身に着けてるハンカチとかも武器になります」
「ありがとうございます!」
天使「頑張って、この世界を思いやりのある、優しい世界にしてくださいね」
天使「それと、ジャスティスツインズのことは、決して誰にも言わないことを、約束してください」
「わかりました」
女神「健闘を祈りますよ。勉強もおろそかにしないようにしてくださいね」
「はい。頑張ります!」
天使「応援していますよ」
江川和美「兄さん、4月からの高校生活だけでなく、ジャスティスツインズも頑張りましょう!」
江川和樹「一生懸命勉強して同じ高校に入ったんだもんね」
こうして彼らは、ジャスティスツインズとして活躍を始めたのである。
〇シックなリビング
入学式の次の日。
江川和樹「今日は、課題テストだね」
江川和美「最初が肝心だから、頑張らないとね」
江川るり子「ここでの結果が、今後を左右するとも言ってるしね。私もあなたたちと同じころにそう言われたわ」
江川和美「そういえば、お父さんは?」
江川るり子「もう行ったわよ。あなたたちも、朝ごはん食べちゃいなさい。電車に遅れるわよ」
江川和樹「わかった。和美、各駅停車で行こう」
江川和美「そうね。痴漢対策や混雑対策にもなるしね」
江川るり子「痴漢とかに気を付けてね。何かあったら、駅員さんとかに言うのよ」
「オッケー!」
彼らは今日も出発した。
〇怪しいオフィスビル
ここは、ダークカンパニー。
ボス「人はだれしも心に闇、弱みを持つもの。そこに付け込んでやるのさ」
幹部「そしてそのものを我々の思い通りにするのだから」
女幹部「そして世界を憎しみと最悪な環境に染めて差し上げましょう」
女幹部「いずれは世界をわがダークカンパニーの手に!」
敵幹部「世界を支配してやるぞ!」
〇駅の出入口
江川和樹「初めての電車通学はワクワクするね!」
江川和美「そうね」
彼らが乗るモノレールは、大都会と市街地、そして都会を結ぶ重要路線であり、快速列車も走っているのだ。
〇ハイテクな学校
「おはよう!」
宇野武「おはよう。今日は課題テストだな」
江川和美「そうね。今朝母が、「課題テストでの結果が、今後に大きく関わるから、しっかり取り組んでほしい」と言ってたわ」
江本美嘉「そうね。お互いに頑張りましょう!」
〇教室
「おはよう!」
林潤一「おはよう。おまえたち、昨日のジャスティスツインズの活躍、知ってるか?」
江川和樹「なぜ知ってるの?」
林潤一「俺今朝のニュースで見たんだよ。すっげーペアでさ。執事とメイドの恰好なのに戦闘力高いんだぜ」
江川和美「私も、そのペアに会ってみたいわね」
照井愛「本当よ!ジャスティスツインズってすごいらしいわね!」
江川和樹「まあ、僕らも見てみたいけどね」
キーンコーンカーンコーン
照井愛「ホームルームの時間ね!」
江川和樹「早く座ろう!」
江川和美「そうね!」
山下紀夫「えー、皆さんおはようございます」
おはようございます!
山下紀夫「今回の課題テストですが、ここでの結果が今後を左右するといっても過言ではありません。よく頑張ってください」
わかりました!
〇学校の屋上
昼休み。
江川和美「兄さん、今回の課題テスト、手ごたえは?」
江川和樹「まあまあかな。和美は?」
江川和美「私はまあまあかな」
小野真理「ねえ、君たち同じクラス?私は隣の2組の小野真理よ。よろしくね」
「よろしく」
江川和樹「僕は和樹。こっちは双子の妹の和美だ」
江川和美「よろしくね」
小野真理「双子なんて珍しいわね」
江川和樹「そうかなぁ」
小野真理「私には、6歳年下の妹と、9歳年下の弟がいるのよ。弟は、今年小学校に入ったわ」
江川和樹「いいなぁ。今度会いに行っていいかな?」
小野真理「もちろんよ。連絡先、交換しましょう」
「オッケー!」
〇アーケード商店街
ここは、駅前の商店街。
少年「僕は、誰からも好かれない、親からも見放された、哀れな少年だ」
女幹部「獲物がいたぞ。それっ!」
突然、少年は暴れだした!
パニックに陥る商店街。
〇学校の屋上
江川和樹「お弁当、おいしかったな」
江川和美「そうね」
江川和樹「スマホが光ってるぞ!」
江川和美「これって....!」
江川和樹「事件が起きてるぞ!」
江川和美「変身しましょう!」
〇備品倉庫
和樹と和美は、こっそりと、屋上にある備品倉庫へとやってきた。
江川和樹「ここなら変身できるね」
江川和美「今ならだれもいないし、大丈夫!」
彼らは、スマホを取り出し、変身することにした!
〇幻想空間
「行くよ!レッツ、ジャスティスチェンジ!」
江川和樹「それっ!」
江川和樹「イェイ!」
江川和美「ウフフッ♡」
江川和美「チュッ♡」
ジャスティスボーイ「ジャスティスボーイ、見参!」
ジャスティスガール「ジャスティスガール、見参!」
「ジャスティスツインズが今宵、悪を成敗する!」
ジャスティスボーイ「急いでワープだ!」
ジャスティスガール「オッケー!」
ジャスティスガールは、ルージュでワープホールを描いた。
「出発!」
彼らは移動した。
〇アーケード商店街
街はパニックに陥った!
少年「僕は闇をまとい、恐怖に陥れてやるのさ」
警官「とにかく、あの少年を何とか確保せねば!」
女幹部「その調子だ。一気に恐怖に染めてやる!」
???「そんなことは、させない!」
警官「あれは?」
「ジャスティスツインズ、参上!今宵、悪を成敗する!」
警官「とにかく、二人とも危険ですよ!」
ジャスティスボーイ「安心してください!」
ジャスティスガール「私達が解決して見せます!」
女幹部「何者だ?とにかくやっちまいな!」
少年は容赦なく襲い掛かった。
ジャスティスボーイ(集中しよう!)
ジャスティスガール「何かわかった?」
ジャスティスボーイ「親に、見放され、孤独だったらしいんだ!そこへ誰かが襲ってきたらしい!」
女幹部「正解。私は、ダークカンパニーの幹部だ。名前はドリー」
ジャスティスボーイ「人の弱みに付け込んで洗脳なんて、許せない!」
ジャスティスガール「私達が相手よ!」
女幹部「これは面白い!やれ!」
襲い掛かる少年。
ジャスティスボーイ「それっ!」
ハンカチを投げ、それをガードにするジャスティスボーイ。
ジャスティスガール「ジャスティスヒーリングアターック!」
ジャスティスガールは、スマホを手にし、画面を少年に向けて、そう叫んだ。
少年「うわーっ!」
ジャスティスボーイ「君は見放されてなどない!周りには支えてくれる人がいるはずだ!」
ジャスティスガール「周りの大人が、味方になってくれるはず!だから、自分自身を大切にしてほしいの!」
少年「そうか..... 有難う......」
少年は浄化され、元に戻った。
「万事解決!」
女幹部「ジャスティスツインズめ、次はうまくいくと思うな!」
警察は、その少年を保護し、警察署へ連れて行った。
ジャスティスガール「戻りましょう」
ジャスティスボーイ「そうだね」
二人はその場を去った。
〇教室
江川和美「何とか間に合ったわね」
江川和樹「ぎりぎりだったけど、事件はうまく解決できた!」
何とか午後の授業に間に合った二人。だが、ダークカンパニーはいつ来るかわからないし、いつ事件が起きるかわからない。
龍崎隆「それではこれより漢文の授業を始めます。教科書を開いてください」
平和な社会は、君たちにかかってるぞ!負けるな、ジャスティスツインズ!