#2 ヨーロッパラウンド!エスパー美少女麗ちゃん!じごくのレッスンは恋の香り!?(脚本)
〇ヨーロッパの街並み
時は遡り、7年前、2015年2月13日
イタリア・フィレンツェ
〇華やかな裏庭
フェレンツェのホテル・ポルコロッソ
きらら「お客様、冴姫夜魔麗(さきやまれい)様! ケーキお持ちしました〜」
〇可愛らしいホテルの一室
冴姫夜魔麗(13歳)「待って、ケーキなんて頼んでへんよ」
〇華やかな裏庭
きらら「冴姫夜魔さま、明日、2月13日は、13歳のお誕生日〜!!」
きらら「そこで、ホテルより、お祝いのケーキをプレゼントさせていただきます〜」
きらら「とびらを、開けてください〜」
〇可愛らしいホテルの一室
麗はおそるおそるドアを開けた・・・
冴姫夜魔麗(13歳)「はあああい・・・開けます・・・」
〇可愛らしいホテルの一室
きらら「手を上げろ!!」
きらら「そら、お嬢さん、その鞄開け!そんで、もってるお金、全部渡し!そやないと、やばいことなるで!」
冴姫夜魔麗(13歳)「いやや!!このお金は、学校に入るための大切なお金や!」
きらら「そうなんや!それは残念やな!!」
きらら「ばーーーーーーーーーーーん!!!!」
冴姫夜魔麗(13歳)「うわっ!!」
きらら「あら、まあ、そんなに驚かなくても〜」
きらら「お客様〜冗談ですよぉ〜日本人のお客様が久しぶりだってので、ちょっといたずらしちゃいました〜」
冴姫夜魔麗(13歳)「まじで?ほんまに??」
きらら「驚かしてごめんなさいね〜ハッピーバースデー、良いご旅行を〜!!」
冴姫夜魔麗(13歳)「あ、ありがとうございます・・・」
きらら「それでは、私は失礼します」
〇可愛らしいホテルの一室
冴姫夜魔麗(さきやまれい)13歳は、
魔法を学ぶため、日本からイタリアに来ていた!
冴姫夜魔麗(13歳)「やべ〜まじ、終わったと思ったわ〜」
冴姫夜魔麗(13歳)「外国はこわいとこじゃ〜」
〇ファンタジーの教室
ヨミヨミ魔法予備校・伊太利亜校
ヨミロミ魔法予備校は、イタリアの魔法大の試験に合格するための予備校だ。
シャルル・ルクレール「ようこそ、ヨミヨミ魔法予備校・伊太利亜 校へ」
シャルル・ルクレール「私は、講師のシャルル・ルクレールです!」
〇ファンタジーの教室
冴姫夜魔麗(13歳)「うわ〜みんなかしこそう〜!!わたし、えらいとこに来てしもたかも〜」
〇ファンタジーの教室
シャルル・ルクレール「まず、魔法家をこころざす、諸君に必要なのは、センス、センス、センス、これだけです〜」
シャルル・ルクレール「努力も忍耐も必要ありません、魔法は才能が全てなのです、」
シャルル・ルクレール「才能のないものに、この学校は無駄でしかありません」
シャルル・ルクレール「もし、私の言うことが理解できたなら、才能なきものはいますぐこの教室を立ち去りなさい」
冴姫夜魔麗(さきやまれい)(20歳)「いきなり、しけい宣告!!才能なきもの・・・」
冴姫夜魔麗(さきやまれい)(20歳)「私のことだわ・・・」
シャルル・ルクレール「そこの、見るからに無能そうな女子!文句があるなら今すぐ出て行きなさい!」
冴姫夜魔麗(さきやまれい)(20歳)「ああっ!!せっかく来たのに・・・」
〇ファンタジーの教室
鷹橋りょう(18歳)「はーい!! 先生〜」
〇ファンタジーの教室
シャルル・ルクレール「何か、異論でもありますか?」
〇ファンタジーの教室
鷹橋りょう(18歳)「異議あり〜〜ここの予備校の合格率が低いのは先生の教え方にセンスがないからじゃないでしょうか〜」
シャルル・ルクレール「なんだ、魔法予備校、7浪目のセンスゼロの落ちこぼれか!!」
シャルル・ルクレール「八つ当たりはやめたまえ!!」
鷹橋りょう(18歳)「せんせ〜おしっこ行きたいでーす!」
〇ファンタジーの教室
シャルル・ルクレール「我慢と忍耐!!トイレくらい休み時間に行きたまえ!」
〇ファンタジーの教室
鷹橋りょう(18歳)「そんな、かっかしないでくださ〜い」
〇ファンタジーの教室
シャルル・ルクレール「勝手にしたまえ!」
〇ファンタジーの教室
冴姫夜魔麗(さきやまれい)(20歳)「わたし、えらいとこ来てしもた〜」
冴姫夜魔麗(さきやまれい)(20歳)「やっぱ外国はこわいとこじゃあ〜」
それでもなんとか、1時間目の授業は終わった!
〇豪華な部屋
休み時間、麗は昼食を食べていた。
冴姫夜魔麗(13歳)「ピザしか売ってへん。うち、チーズ苦手や、山菜うどん食べたい・・・」
そこに、鷹橋リョウが通りかかる。
冴姫夜魔麗(13歳)「さっきの方、今ままでトイレですか?」
鷹橋りょう(18歳)「何?トイレなもんか、あの講師にむかついたから抜け出したんだよ」
冴姫夜魔麗(13歳)「ほお〜」
鷹橋りょう(18歳)「てか、センス、センスってうるせえってんだよ! あいつどんだけ偉いんだよ!!」
冴姫夜魔麗(13歳)「めちゃ怒ってますね・・」
冴姫夜魔麗(13歳)「確かに、シャルル先生、めっちゃ美形やけど、性格めっちゃ鼻につきますね!絶対友達になりたくないタイプですわ」
鷹橋りょう(18歳)「でも、あの教師、俺の兄貴!」
冴姫夜魔麗(13歳)「まじで?すんません。似てないですね・・・」
鷹橋りょう(18歳)「悪かったな!あいつは美形で天才魔法使いで、俺は、ぐずでどんくさい、泥がめだからな・・・」
冴姫夜魔麗(13歳)「いや、そこまで言ってませんけど、泥がめって、どつき漫才のツッコミでも今どき言わないけど・・・」
鷹橋りょう(18歳)「兄貴は美形の天才、俺はセンスゼロの凡人、」
鷹橋りょう(18歳)「俺は、鷹橋リョウ。13歳で天才と噂されて、魔法予備校に来たけど、7年連続試験不合格中・・・そろそろ見切りつけなきゃやばい」
冴姫夜魔麗(13歳)(うわさされてただけなんや、そりゃつらいわ)
冴姫夜魔麗(13歳)「私も、国に帰ります。ついていけないです・・・」
冴姫夜魔麗(13歳)「それではさようなら」
鷹橋りょう(18歳)「ちょ、ちょっと待って・・・」
〇華やかな広場
冴姫夜魔麗(13歳)「魔法家を目指して、此処まで来たけど、やっぱ私には無理、日本に帰ろう・・・」
鷹橋りょう(18歳)「そんなこと、言わないで、小さな魔法家さん」
冴姫夜魔麗(13歳)「わたしのこと笑いにきたの?」
鷹橋りょう(18歳)「とんでもないよ。さっきはごめんね」
〇新緑
(君がどこに到達するかは、僕にはわからない。しかし君の心は、満月のように満ちていて 何ひとつ欠けているところはない)
鷹橋りょう(18歳)(できない、やれない、無理だ、そんなマイナスの魔法に惑わされてはいけない!)
鷹橋りょう(18歳)(大切なのは、自分にかけられた、マイナスの魔法に気がつくことだよ、そうすれば魔法を解いて君はどこにでも到達できる)
鷹橋りょう(18歳)(まず自分にかけられた、魔法を解くんだ、 そうすれば君はどこにでも行ける、何にでもなれるよ、僕が保証する)
〇新緑
冴姫夜魔麗(13歳)(そんな気休め・・・)
鷹橋りょう(18歳)(君が、自信を持てるように、お守りをあげよう)
冴姫夜魔麗(13歳)(これは??)
鷹橋りょう(18歳)(僕のおばあちゃんから貰った、我が家に代々伝わるお守りの腕輪だよ。困った時はこの腕輪に頼んでみてね!)
冴姫夜魔麗(13歳)(さっきから、私たち言葉を発していない・・・ でも、彼の考えていることがわかる・・・ なぜが、頭の中では私、標準語だわ)
鷹橋りょう(18歳)(腕輪をつけたら、大丈夫だよ。全てうまくいく。心配することはないよ)
鷹橋りょう(18歳)(この腕輪は、きっと君を、君を望んだ場所に運んでくれる)
鷹橋りょう(18歳)(君の幸運を祈っているよ)
〇新緑
鷹橋りょう(18歳)(前髪を上げて、真っ直ぐ上を向いてどこまでも自分を信じることができれば、君の行く先に果てなんてない)
鷹橋りょう(18歳)(君にかけられたマイナスの魔法は、たった今溶けたよ・・・もう、どこでも好きな場所に行けるからね!)
鷹橋りょう(18歳)(君の幸運を願っているよ)
鷹橋りょう(18歳)(それじゃあ、またどこかで会おう!)
〇華やかな広場
冴姫夜魔麗(13歳)(リョウさん・・・いない・・・)
冴姫夜魔麗(13歳)(なんだろ・・・このふわふわした感じ・・・)
冴姫夜魔麗(13歳)(ウソみたいに心がかるいわ・・・)
冴姫夜魔麗(13歳)(この腕輪のおかげ?マイナスの魔法がとけたって、どういうことだろ・・・)
冴姫夜魔麗(13歳)(そうだ・・・私、ずっと無理してきたんだ・・・誰かの期待に応えようとして・・・)
冴姫夜魔麗(13歳)(でも、もうそんな必要ないきがする。 きっと・・・)
”あなたは、自分の幸せのために全力を尽くせばいいんだよ、幸せになる才能のない人なんか世界中に一人もいなんだから〜”
冴姫夜魔麗(13歳)「だれ???????」
鷹橋リョウは学校から姿を消した。
〇可愛らしいホテルの一室
魔法学校一日目の授業が終わったその夜
冴姫夜魔麗(13歳)「ない!ない!お金もパスポートもない!!」
冴姫夜魔麗(13歳)「どっかで落としたんやろか・・・」
冴姫夜魔麗(13歳)「それとも、泥棒に取られたんやろか・・・ あん時の女の人かな・・・」
冴姫夜魔麗(13歳)「この靴底になんぼかお金が・・・」
冴姫夜魔麗(13歳)「鞄のポケットに小銭が!!」
冴姫夜魔麗(13歳)「なんとかこれで、明日、ホテルチェックアウトして、日本大使館に盗難届だそう」
〇中東の街
チェックアウトを済ませた、麗は、日本大使館を目指していた。
冴姫夜魔麗(13歳)「腹たつわ!!金ないと予備校の金も払えん」
冴姫夜魔麗(13歳)「てか、腹減った〜!!」
冴姫夜魔麗(13歳)「まてよ、この腕輪、18金やろか?売ったら、なんぼかになるかな・・・丸亀せいめんどっかにないかな・・・」
冴姫夜魔麗(13歳)「いや、あかん、あかん、美しい運命に導かれた大切な腕輪や、早々に、お金に換えばかにたらバチ当たる!」
その時、大型バイクが、麗の脇を通って言った!
〇中東の街
大型バイクにまたがった女性が、麗に声をかけた。
きらら「ハ〜イ!そこの、東洋人のお嬢さん〜ハンカチ落とされましたよ〜」
〇中東の街
冴姫夜魔麗(13歳)「ああっ!!お前はこないだの!!」
〇中東の街
きらら「あら、まあ、これは奇遇、この前のお方!」
きらら「あらまあ、お嬢様、しばしお待ちを」
〇中東の街
冴姫夜魔麗(13歳)「私のお財布とパスポートとったやろ〜!! 返せどろぼ〜」
〇中東の街
スナイパーが現れた!
スナイパー「Mi Scusi、(失礼します)」
スナイパー「Fhi,ehi,fermo!(おい!止まれ!)」
〇中東の街
きらら「やべ、お嬢様、ちょっと急様!」
きらら「バイクの後ろにお乗りになって、話はそれからですわ!」
〇ヨーロッパの街並み
冴姫夜魔麗(13歳)「なんで逃げんねん!!」
きらら「いやいや私にも事情がございまして〜」
スナイパー「俺たち無視するな〜」
〇ヨーロッパの街並み
きらら「あら、まあ、お客さま、お二人も〜」
きらら「ごめんあそばせ〜!!!!」
〇赤いバラ
スナイパー「うわああああああ〜!!やられたたあ💖」
きららの放った矢は、スナイパーの心臓を貫いた!
〇血しぶき
スナイパー「ちくしょう!!やりやがったな〜」
新たに、3体のスナイパーが現れた!!
スナイパー「俺たちを無視すんな〜!!!!」
〇ヨーロッパの街並み
きらら「あらまあ、たくさんいらしたわ〜!!」
冴姫夜魔麗(13歳)「自分、うちのお金とパスポート盗んだやろ〜!!今すぐ返せ〜」
きらら「お嬢さま、これは面白い頃おっしゃいますわね〜わたくし無実ですわ〜」
スナイパー「こら!!俺たちを無視するなよ!!頼むから!!」
冴姫夜魔麗(13歳)「泥棒〜!!」
きらら「ごめんあそばせ〜」
〇赤いバラ
スナイパー「うわ〜やられた〜幸せ〜💖」
〇赤いバラ
きらら「あらまあ〜それにしてはキリがございませんわ〜」
???「麗っ!!これを使え!!!!!!」
冴姫夜魔麗(13歳)「あんたは誰??馴れ馴れしく呼び捨てにすんな!!」
〇ハート
冴姫夜魔麗(13歳)「私にどうしろって言うねん〜」
冴姫夜魔麗(13歳)「しゃらくさい!!」
〇ハート
スナイパー「うわああ!!やられたあた〜でも幸せ〜!!」
〇ヨーロッパの街並み
きらら「さっ!!お嬢さん!!今のうちに 逃げますわよ!!」
冴姫夜魔麗(13歳)「コラー!!金かえせ〜!!」
きらら「バイクの後ろに乗って、しっかりわたくしに、捕まっといて!!」
〇綺麗な港町
きららと、麗を乗せたバイクは、海岸線をひた走っていた。
冴姫夜魔麗(13歳)「あんた、何もんなん?ほんまに私のお金知らんの?」
きらら「本当に私と違うよぉ〜。でも泥棒する気で部屋に行ったのはホント」
きらら「だけど、あんたの関西弁聞いてやめた。あんた出身どこ?」
冴姫夜魔麗(13歳)「ほんまに?あんたがとったんちゃうの?? わたし、兵庫県の伊丹!」
きらら「そうか、わたし、兵庫県の神戸。うちは、きらら、コードネーム・スナイパー」
冴姫夜魔麗(13歳)「うちは、冴姫夜魔麗(さきやまれい)13歳」
きらら「そうか、近いな、これからよろしくな!」
〇朝日
冴姫夜魔麗(13歳)「馴れ合いはせん!あんた信用できひん!」
きらら「ああ、そうですか〜」
きらら「あ、麗ちゃんお誕生日おめでと!」
冴姫夜魔麗(13歳)「あ、ありがとう・・・」
〇keep out
と言うわけで、7年後の麗ちゃんがこれです!!
冴姫夜魔麗(さきやまれい)(20歳)「コードネーム・エスパーの冴姫夜魔麗をなめんなよ!!」
結局、魔法予備校は、一日で中退しました!