双子でバリスタはズルいですっ!

がっさん

双子でバリスタはズルいですっ!(脚本)

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〇オフィスビル前の道
  ―月曜日、午後10時
美香「疲れた・・・」
美香「なかなか仕事終わらなくて、もうこんな時間・・・」
美香「・・・あれ?」

〇店の入口
美香「喫茶店・・・かな」
美香(こんな時間なのに、明かりが付いてる)
美香(ちょっと覗いてみよっかな)
美香「すみませ〜ん」
  カランカラン

〇カウンター席
和馬「・・・」
和馬「チッ」
  え!?
  いま、舌打ちしなかった!?
  なんで!?

〇カウンター席
和馬「ぼーっと突っ立てないで、はやく席座ったら?」
美香「は・・・はい」
美香(なんか、すごい高圧的・・・)
美香(やばい、帰ろうかな・・・)
和馬「ご注文は?」
美香「えっと、こ、コーヒーを」
和馬「ホット?アイス?ミルクは?」
美香「ホットで」
美香「あと、ミルクも、お願いします」
和馬「・・・」
和馬「ちょっと待ってろ」
美香(え、怖っ・・・)
美香(もしかしてこの人、怒ってる?)

〇カウンター席
和馬「・・・」
和馬「ほら」
美香「あ、ありがとうございます」
  ズッ
美香(美味しい・・・)
和馬「・・・」
美香「えっと、何か・・・?」
和馬「これ」
美香「え?」
美香「私、頼んでなんか・・・」
和馬「余りもので作った」
和馬「腹、減ってるだろ」
美香「そっ、そんなことっ!」
  ぐぅ〜〜〜〜〜
美香「・・・」
和馬「さっさと食べて、早く帰れ」
美香「い、いただきます!!」
美香(なにこのサンドイッチ)
美香(すごくおいしい・・・)
美香(私がお腹空いてるの、何でわかったんだろ?)
和馬「あと5分で食べてくれ」
和馬「店を閉める」
美香「え!?ふぁ、ふぁい!」
  私は彼に急かされるがまま、サンドイッチとコーヒーをかきこみ、店を出た。

〇オフィスビル前の道
美香「なんだったんだ・・・」
美香「あ・・・」
美香「お金、払い忘れちゃった」

〇店の入口
  ―翌日、火曜日
美香(また、来てしまった)
美香(お金、払ってなかったし)
美香(サンドイッチのお礼も、言えてないし!)
美香(仕方ない、よね!)
  カランカラン

〇カウンター席
ーー「いらっしゃいませ!」
ーー「こちらの席へどうぞー!」
  ・・・あれ?
  昨日とキャラが全然違うような・・・

〇カウンター席
美香「え、双子!?」
翔馬「そう、僕は弟の翔馬」
翔馬「昨日お姉さんが会ったのは、兄の和馬」
翔馬「そっくりでしょ?」
美香「見た目はそっくりだけど・・・」
美香「キャラが違いすぎて、ちょっと驚いた」
翔馬「あはは!よく言われる!」
翔馬「和馬は、人と接するのが苦手でね」

〇ダイニング
  僕ら、父さんを早くに亡くしてさ
  それから、母さんが一人で僕らを支えてくれてたんだけど
  母さん、無理して体調崩しちゃって
  今も、入院中なんだ
  和馬はそのことがショックで、軽い精神障害になったけど
  それでも和馬は、弱音を吐かず、今も頑張ってるんだ

〇カウンター席
美香「そんなことが・・・」
美香「なんか、ごめんね」
翔馬「大丈夫!気にしてないよ!」
翔馬「でも和馬のこと、気にかけてほしいな」
美香「えっ」
翔馬「和馬はね、不器用なだけなんだ」
美香(本当に、そうかなぁ?)
翔馬「ねっ!明日もさ、お店来てよ!」
翔馬「約束!」
美香「う、うん」

〇店の入口
  ―翌日、水曜日
美香(またまた、来てしまった)
美香(翔馬君と、約束しちゃったし!)
美香(約束破っちゃ、いけないもんね!)
  カランカラン

〇カウンター席
和馬「げっ」
  『げっ』?
和馬「・・・」
  うわー、すっごい嫌そうな顔

〇カウンター席
和馬「お前、今日も来たのかよ」
美香「うん、翔馬君との約束だったし・・・」
和馬「あいつめ・・・」
和馬「・・・」
美香「・・・」
和馬「何か飲むか?」
美香「う、うん」

〇レトロ
  和馬君が、コーヒーを入れている姿
  ・・・ちょっと、いいかも
  そういえば
  弟の翔馬君も、笑顔が可愛かったな
  えっ、てか、まって
  双子で、バリスタで、そんでもってイケメンとか
  なにそれ、ズルくない?
  ・・・って
  なに考えてんだろ、私

〇カウンター席
和馬「おらよ」
美香(『おらよ』って・・・)
美香(相変わらず、態度最悪)
美香「ありがと・・・」
美香「・・・」
美香「〜〜〜!」
美香「ねぇ」
美香「あなたって、いつもそんな態度なの?」
和馬「あ?」
美香「私のこと、ちゃんとお客として見てる?」
和馬「・・・っ」
美香(やば、つい言っちゃった)
美香(絶対怒られる!)
和馬「・・・」
和馬「俺は」
美香「・・・?」
和馬「人への接し方とか、敬語とか」
和馬「下手くそなのは、自分でもよくわかってんだ」
和馬「けど」
和馬「下手な分、コーヒーの淹れ方とか、お客の好みとか」
和馬「俺なりに、ちゃんと見なきゃって、思ってるんだよ」
美香「あ・・・」
美香(そういえば和馬君)
美香(私の注文聞かずに、ホットコーヒー、淹れてくれたっけ)
美香(それに、ミルクも付けてくれてる)
美香「一昨日の注文、覚えててくれたんだ」
和馬「・・・まぁな」
和馬「一応、プロだし」
和馬「それに」
和馬「お前のことも、ちゃんと見てるつもりだよ」
美香「え・・・?」

〇カウンター席
翔馬「和馬はね、不器用なだけなんだ」

〇カウンター席
美香(ほんと)
美香(翔馬くんの言ったとおりだ)
美香「美味しいよ、和馬くんの淹れたコーヒー」
美香「きっと、沢山練習したんだね」
和馬「・・・」
和馬「まぁな」
美香(和馬くんの、一生懸命さ)
美香(ちゃんと、伝わってるよ)

〇カウンター席
美香「ごちそうさまでした」
美香「それと」
美香「この間のサンドイッチ、どうもありがとう」
和馬「・・・」
和馬「名前」
美香「えっ?」
和馬「名前、まだ聞いてない」
美香「私の、名前・・・?」
美香「・・・」
美香「美香」
和馬「・・・」
和馬「またこいよ、美香」
美香「・・・うん」
美香(・・・なにそれ)
美香(ズルいよ、その顔)

〇カウンター席
  ―翌日、木曜日
翔馬「すごい!すごいよ!」
翔馬「あの和馬が、お客さんの名前を覚えるなんて!」
翔馬「大成長だよ!」
美香「あはは・・・」
美香「それはよかった、かな?」
美香(和馬君の接客レベル、やっぱり相当ひどかったのか)
  私は再び、喫茶店へ来てしまった
  昨日の和馬君の笑顔が、忘れられなかったから
  ・・・かもしれない
美香「ねぇ、ひとつ気になってたんだけど」
美香「和馬君と翔馬君は、どうして一緒に出勤しないの?」
美香「二人が一緒にいるとこ、まだ見たことないし」
翔馬「あ〜、それはね〜」
翔馬「秘密!」
美香「え〜?どういうこと?」
翔馬「あははっ」
翔馬(まだ、お姉さんには言うべきではないかな)
翔馬(だよね、和馬?)

コメント

  • 双子でイケメンはいい!✨
    また、お話つくってください!😉

  • 双子の性格が、まったく違うのが面白かったです!

  • 物語にグイグイ引き込まれました!
    不器用な優しさ、大好物です笑
    (≧▽≦)

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