〇オフィスのフロア
　　今日から配属。
　　俺は何でも出来る完璧人間。恋愛の小説さえ書ける位の。でも最近、彼女の数が減って相棒が欲しいとさえ思ってる
　　・・・危ない。やけに元気な二人だな女の方なんか顔を赤らめてる
　　その後ろから若い男が顔が濡れてる。目も真っ赤だな
　　・・・まあいい
　　気にしないでおこう
　　・・・俺の名前は門脇。　
　　言っとくけど芸能界の門脇麦とは一切関係ない。
　　オレ級の名前が持ってる名前。門にいる脇。主役じゃなきゃ使えない
美樹「お早うございます今日から配属ですか？」
美樹「宜しくお願いします」
　　席につくとさっきの男が。多方さっきの女に失恋したんだろう女のコまだヤリタイ顔してたからな可愛そうに。まあ俺には関係ない
門脇「あ。宜しく・・・」
美樹「え、何ですか？」
門脇「・・・俺の下の名前知りたいと思って？ くすっ」
美樹「えっ」
　　名前を言おうとするとさっきの男が俺と美樹ちゃんの横をすり抜ける。後で苛めてみるか
　　カタカタカタ
　　・・・。よし終わった少し早いけどコーヒー飲みに行こうかな
　　仕事場の中にあるコーヒー休憩所
中山「あ、門脇さん。今日からですよね？」
門脇「あ、え〜と。確か名前は・・・」
中山「中山です」
門脇「中山さんはもう自分の分の仕事は終わったの？」
中山「私はあと少しで終わります昼からしようと思って」
門脇「はい。スプーン邪魔でしょ？」
中山「あ、有り難うございます」
　　女の子は柔らかくていい。さっきの男なんかも良いな。ってホモみたいだな俺。
　　女のコだったらきっとモテてただろうな。あんなに泣きはらして可哀想に。そう言えばチョッカイ入れるの忘れてた
門脇「あ、美樹ちゃん」
門脇「仕事お疲れ様デス」
美樹「お疲れ様デス 一緒にご飯食べましょ」
　　チラッ男の方の顔を見るとガルルッと険しい顔をしてる振られたことが悔しかったんだろうな
　　美樹ちゃん小さな弁当箱あけてる失恋ショコラティエするって言うとチョコを口の中に入れて
　　今度はメモをエロく渡した今度はどう動こうかな
美樹「あ、門脇さん今日アイツと残業なので宜しくお願いします」
　　失恋男の事だな最悪。嫌な奴って思われてるかな朝、出社したと思ったらフラれる所俺に見られて
　　かと思ったら俺と美樹ちゃんの会話で焼き餅やいたり中山さんのスプーンの件で真っ赤かになったり可愛いとこあるな
　　美樹ちゃんとの失恋ショコラティエでは、もう下を向いて泣きじゃくって少しそそられたりなんかして
　　失恋がここまでショックな男見たことない
美樹「・・・門脇さん。 仕事してくださいね」
　　あ、やべ。
　　仕事に取りかからねえと。
　　カタカタカタカタカタカタカタカタ
　　カタカタカタ
美樹「じゃあ私達はあと30分で帰りますから」
　　マジか〜。

〇オフィスのフロア
中山「じゃあ頑張って下さい」
門脇「あ、あっ。じゃあね」
　　はあ。これからふたりきりか。朝までかかったりして。勘弁してくれよ。はあ。
　　ってソファーに座ってやがる。余裕だな。
　　俺も先に弁当でもくうか。トイレにいってから一息つくとお茶がおいてる。そこらへんの女より気が利いてるな
　　お茶を飲み終わるとアイツは仕事をしてる。
　　カタカタカタカタカタカタカタカタ。
　　頑張ってるけど中々だな。難しい。アイツまた寝てやがる。近くに行ってみるか。
　　顔小さいな。
　　近くまできたのに気付いてない。
　　・・・。ジャケットかけてやるか。
　　よしもう一息。
　　頑張るか
　　カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ。
　　・・・。

〇オフィスのフロア
　　かたかたかたかたかたかたかたかたかたかた・・・。
　　雨か・・・。
　　ちょっと嫌な感じだな。本でも読もっと。
　　・・・。この本。
　　昨日、買ったやつだけど良さそう。
　　確か女の子同士仲良くなる話しで入れ替わる話しだったような。
　　ふぅ、読み終えた。結構面白い作品だったな。
　　・・・。

〇オフィスのフロア
門脇「夜中か」
　　俺が寝てる間、アイツが起きて仕事をしていた。ジャケットかけたつもりが逆にかけ返してある。

〇オフィスのフロア
門脇「ん。いつの間にか集中してた」
　　一々、可愛いやつだな。寝言いってる。あの後も仕事したからな。疲れてるんだろう。起こすとコーヒー渡されて
　　そう言えば俺も、美樹ちゃんに貰ったアイシングクッキーが。渡すとクシャッとした泣き出しそうな顔をした
　　けどそれを満面の笑みで返すとかサギだ。守ってあげたいってタイプだな
　　小説を直そうとしたら返せって言われたけど・・・意味不明だ。
　　にしても気配を感じる。実は何日か前から何か悪寒が。またソファーに座ろうとしたコイツも何か感じるみたい
門脇「っ、感じる」
漫画家「うわあ、もうダメだ。君達、僕のモデルになって実は二人の事見張ってたんだ。何か気配感じてたりしたろ最近」
漫画家「図書館の本。君の跡つけてたらいいの見つけてさ、これ返しといて」
門脇「俺に渡されてもバックに入れとくぜ。 あっ、これっ」
漫画家「にしても二人共仲いいね。という事でこれから夜露死苦」
　　そういう俺とコイツの手にはアイシングクッキーで汚れた手とコーヒーの匂いが。
　　そしてバックの中には渡された小説とあの小説が。
　　小説のお陰かアイツの息づく暇さえない仕草でエロくなったかは定かでない
　　はあ。恋人が欲しいな。
　　まだ雨が少し降ってるコイツと蛇の目か。
　　ボーイズ・ラブかな♡