この度は『第1回タテ読みカラー漫画シナリオコンテスト』にご応募いただきありがとうございました。

長編作品の募集で、ターゲットやテーマも狭まったコンテストだけに応募のハードルは高いものだったと思います。
ご応募いただいた157名の方に感謝申し上げます。

本コンテストは、タテ読みカラー漫画という新しいメディアのジャンルだけに、配信予定のメディア様の意見も取り入れ、配信のイメージができるものを中心に以下の通り受賞作を選出させていただきました。

最優秀賞は、朝永ゆうりさんの『幸せの在り処（ありか）』を選出させていただきました。

募集テーマに合わせて工夫を凝らし、掴みのある伏線やシチュエーションを取り入れた作品であることはもちろん、タテ読みマンガに向いていることも合わせて評価させていただきました。
主人公の心情変化が丁寧で、感情移入しながら読めることが選出のポイントとなりいました。

佳作の1つ目は、松田エルナさんの『復讐のヴァージンロード』を選出させていただきました。

ハードボイルドで奇抜な設定にも関わらず、物語の運び方が非常に上手いため、読者を物語に引き込むことに成功している作品です。
1つ1つのシーンを魅力的に描けているのが印象的でした。

佳作の2つ目は、米子さんの『誰が為の愛』を選出させていただきました。

ミステリーの要素を上手に取り入れ、読者を飽きずに楽しませることができています。
セリフも自然体で読みやすく、テンポも良いためサクサクと読み進めることができます。
続きが気になる作品です。

アイデア賞はアビスさんの『秘書室の13人』を選出させていただきました。

カースト制度を上り詰めるというシンプルな設定によって読者をスムーズに物語に引き込み、続きが気になる展開に仕上げている作品です。

話題賞はがっさんさんの『シャーロット』を選出させていただきました。

期間中最も多くの読者に読まれたことによる選出ではありますが、最終選考に残る秀作でした。
メディアとの相性やテーマとのズレから佳作以上には選出されませんでしたが、作品から滲み出る作者のセンスや独特の雰囲気が見事で、映像としても観てみたい作品でした。

尚、枠の都合で惜しくも選出できませんでしたが、以下の7作品が最終候補に残りました。

緊張感と謎により最後まで一気に読ませる椎名つぼみさんの『瑠璃の鎖』
癖の強い作品ではあるが独特のセンスを見せつけた富士鷹扇さんの『老いらくのアヴェンジャー』
秀逸なタイトルと怒涛の展開で先を読ませる桜海とあさんの『わたしの屍体は土の中』
狂気的な世界観を書ききった西瓜頭さんの『家族全殺しQUEST』
独特のアイデアを個性的なキャラで読ませるITさんの『★24時間フルサポート★害虫駆除ならゆいにお任せ』
ニュータウンを舞台に陰湿で不気味な雰囲気を描く澤井軽野さんの『ブリキの動物園』
ターゲットのズレはあるものの、斬新な切り口と謎を使い先を読ませるせんぶりさんの『ストーキングシナスタジア』

最優秀賞作品は今後、担当編集のもと長編化し、タテ読みカラー漫画化に向けて動いて参ります。
佳作の２作品は、タテ読みカラー漫画化の検討に向けて調整して参ります。

改めまして、この度は素晴らしい作品をご応募いただきましてありがとうございました。
次回のコンテストでお会いできることを楽しみにしております。