Episode4(脚本)
〇けもの道
ニール「本当によかったの? あの子泣くほど一緒に来たかったみたいよ」
シノ・イリヤ「いいんだ」
シノ・イリヤ「もうすぐ日が暮れる。 モンスターたちの活発も盛んになる」
シノ・イリヤ「──もし、フィンが怪我でもしたら、僕はオークの森ごと消滅させちゃうよ?」
ニール「またそんなこと言って・・・・・・」
ニール「もし、そんなことしたら他のモンスターたちも黙ってないでしょうね」
シノ・イリヤ「あはは、そうかも」
ニール(この人本当にやっちゃいそうだから恐いわ)
シノ・イリヤ「さ、日が暮れる前に少女を見つけよう」
「はっ!」
〇けもの道
少女1「──お父さん、お母さん!!」
少女1「こわいよ・・・・・・助けて」
〇けもの道
???「ふーん」
???「──あれが、アンタの国の騎士団長さん?」
???「──ああ」
???「思ったより」
???「大したことなさそうね」
???「そう見えるだろ?」
???「なあに? そんなに強いわけ?」
???「──分からん」
???「分からんって・・・・・・!?」
???「アンタ、付き合い長いんでしょ?」
???「付き合いは、長いが──」
???「あの人、本気なのかイマイチ分からねえんだ」
???「──あっそ、もういいわ」
???「直接確かめるから!!」
〇皇后の御殿
神聖王国兵4(おっ、やっと大人しくなった)
神聖王国兵4(5人がかりでやっとかよ)
神聖王国兵5(団長の秘蔵っ子と聞いてはいたが、)
神聖王国兵5「とんでもない力だ・・・・・・」
フィン・クラーク「あの、」
フィン・クラーク「ここは──」
フィン・クラーク「ジャンケンで決めませんか?」
「は!?」
フィン・クラーク「一発勝負でいいですから!!」
神聖王国兵5(何を言ってるんだコイツは)
フィン・クラーク「僕を止めたい人は、」
フィン・クラーク「全員、参加してくださいね!」
神聖王国兵5「──あ、あいこは?」
フィン・クラーク「あいこも負けです!!」
フィン・クラーク「僕が全員に、一発で勝ったら」
フィン・クラーク「僕は、オークの森へ向かいます」
(いやいやいやいや、)
(──まあ、この人数なら勝てるはずもないか)
(本当、変わった奴だ・・・・・・)
フィン・クラーク「いいですか?」
「あ、ああ」
フィン・クラーク「やった!」
フィン・クラーク「それでは、いきますよ?」
フィン・クラーク「ジャン──」
フィン・クラーク「ケン──」
フィン・クラーク「ポン!!」
フィンの掛け声と同時に旋風が走った。
部屋にいた兵たちが次々に吹き飛ばされ、壁に身を打ちつける。
フィン・クラーク「──はあ、びっくりした」
立ち込めた煙が消え、その場に立っていたのは──
フィンと、1人の男だけだった。
神聖王国兵4(何が起きた!?)
兵たちは、すぐに状況を理解出来なかった。
トゥルース・ギルバート「よっ!」
フィン・クラーク「・・・・・・」
神聖王国兵4「副団長!?」
現れた男は、
神聖騎士団副団長
トゥルース・ギルバートだった。
トゥルース・ギルバート「──よく避けたな」
神聖王国兵4「避けたって?」
トゥルース・ギルバート「──兵たちを庇いながら、」
トゥルース・ギルバート「自分も無傷か──」
神聖王国兵4「!?」
神聖王国兵4(このフィンって子が──)
神聖王国兵4「俺たちを庇ったというのか!?」
トゥルース・ギルバート「おいおい、」
トゥルース・ギルバート「なんだよ、お前ら気づきもしなかったのか?」
トゥルース・ギルバート「フィンは、お前たちの命の恩人だぞ?」
神聖王国兵4(なにも、見えなかった──)
トゥルース・ギルバート「さすが、シノの弟子だな!」
フィン・クラーク「お褒めいただき、光栄です」
トゥルース・ギルバート「あはははははははは」
フィン・クラーク「あははは」
神聖王国兵4(えっ?)
フィン・クラーク「で、」
フィン・クラーク「──どういうつもりですか?」
フィン・クラーク「ギルバートさん・・・・・・」
トゥルース・ギルバート「え?」
トゥルース・ギルバート「どういうって?」
トゥルース・ギルバート「どうもこうも──」
トゥルース・ギルバート「”クーデター”だよ?」
フィン・クラーク「えっ!!?」
たたみかけるような展開で先が気になります