幸せ探しの旅は、いかが?

美飾 唯

エピソード1(脚本)

幸せ探しの旅は、いかが?

美飾 唯

今すぐ読む

幸せ探しの旅は、いかが?
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇空

〇古い大学
  光洋大学

〇大学の広場
  講義も終わり・・・
沢口ゆかり「高山君、帰るの?」
高山健吾「ああ これから芸能事務所のオーディション」
沢口ゆかり「未来の俳優さん がんばってね」

〇大ホールの廊下

〇綺麗なコンサートホール
高山健吾「芸能界入りも、遠い夢か・・・」

〇テーブル席
高山健吾「まずは、アルバイト 生活費を稼げるいいバイトは・・・」

〇東京全景

〇オフィスビル
  京香堂出版株式会社

〇雑誌編集部
清水君江「タレント志望なんだ」
高山健吾「俳優を目指しています」
清水君江「それで、今回女性ファッション誌のアルバイトに応募した動機は?」
高山健吾「なんとなく・・・」
清水君江「ん!!」
高山健吾「なんとなくじゃダメですか? でなければ、女性の職場を経験することも大事かと」
清水君江「やる気があるのか、ないのか?」
高山健吾「でも、女性には優しいですよ」
清水君江「確かにここの職場は女性の社員や派遣が多いけど」
高山健吾「ここで働く女性を、より綺麗にしたいと」
清水君江「きれい・・・!?」
高山健吾「見た目の美しさだけでなく、内側からも輝きを・・・」
高山健吾「なんて、大げさですよね」
清水君江「だったら、今企画しているフェミニストグランプリに挑戦してみる?」
高山健吾「フェミニストグランプリ?」
清水君江「雑誌の読者モデルとデートして・・・もちろん疑似恋愛みたいなものだけど」
清水君江「彼女達の評価でグランプリを決定するの すでに男子の受け付けが始まっていて」
高山健吾「女性を楽しませるのは、嫌いじゃないけど」
清水君江「グランプリの賞金は、100万円!!」
高山健吾「やります!!」

〇超高層ビル

〇ファミリーレストランの店内
立花京子「素敵な時間をありがとう」
桑田茂「僕がプレゼントできる安らぎの時間が、ここに・・・」
立花京子「あ!!」
  スープがスカートに
桑田茂「大丈夫?」
立花京子「い、いえ 大丈夫ですから」
桑田茂「拭かないと・・・」
  優しい・・・
桑田茂「思い出をありがとう」
立花京子「ん!?」
桑田茂「雑誌の企画とはいえ、君に出会えたことに、奇跡を感じている 少しだけ・・・」
立花京子「その言葉に、どのくらいの愛を感じたらいいのかな?」
桑田茂「夏の晴れた日に見る、強い日差しのような思いを、感じてほしい」
立花京子「本気になってしまいそう」
桑田茂「もしかしたら、この出会いには真実が隠されているかもね」

〇オフィスビル

〇雑誌編集部
清水君江「どう、フェミニストグランプリの進捗は?」
内村清美「SNSでも、参加者の情報に興味が集中しているみたいで」
清水君江「セリフや行動 女性心理の見極め 本当に女性を大切に思う男性を探す企画」
内村清美「女性読者も男性の能力を引き出せる器用な方が多いことに驚きました」
清水君江「男性の口からどんな胸キュンワードが飛び出すかも楽しみね」
内村清美「取材も同時進行で・・・ 記事も併せて恋愛要素たっぷりにお届けしていきます」
清水君江「本当の恋愛に発展しているカップルもいるとか?」
内村清美「そうなんです。 そのままお付き合いしたいっていうカップルも・・・」

〇セルリアンタワー東急ホテル

〇クリスマスツリーのある広場
宮沢幸恵「ホテルの中にこのような場所があるんですね」
村岸滝也「これは僕の設計で」
宮沢幸恵「すごい」
村岸滝也「公園やテーマパークの設計なんかも」
宮沢幸恵「才能があるんですね」
村岸滝也「君は、さらに僕の才能を引き出してくれそうで」
宮沢幸恵「私は、そんな・・・」
村岸滝也「初めて出会った時から、二人をつなぐ糸を感じていた」
宮沢幸恵「でも、この企画が終われば、二人は・・・」
村岸滝也「次のシーンに向かうはず」
宮沢幸恵「次があるの?」
村岸滝也「クライマックスには、さらなる演出が必要なようだね」
村岸滝也「喜びも悲しみも、君のすべてを包み込んだ演出を考えている」
宮沢幸恵「こんな私で、いいの?」
村岸滝也「時は休むことなく、二人をゴールに導くはず 一緒に・・・いこうか」

〇街の全景

〇丘の上
青木クレア「素敵な夜をありがとう」
高山健吾「迷っているんだ」
青木クレア「ん?」
高山健吾「こんな疑似恋愛でいいのかなって」
青木クレア「企画に参加した人達、結構本気で恋しちゃってるとか」
高山健吾「一緒にいて恋愛気分にひたっていると、本気になるのかな」
青木クレア「わかる気がする。 私だって・・・」
高山健吾「スイッチが入った」
青木クレア「もう少し一緒にいたい。 時間を過ごしたい」
青木クレア「あなたを知りたい」
高山健吾「時を重ねることで、悲しみを知ることになるかも?」
青木クレア「それでもいい」
高山健吾「このまま交際したら、甘い香りだけじゃなくて、苦い思いも」
青木クレア「これほど傷つくことはないかも・・・っていう恋愛もあっていいと思う」
高山健吾「夢の中の出来事にしたかった・・・なんて、後悔することも・・・」
青木クレア「それでもいい。 そのすべてが愛せるような恋愛をしてみたいの」

〇オフィスビル

〇雑誌編集部
内村清美「こんなことって・・・ 企画に参加した人たちが、こんなに夢中になるなんて」
清水君江「当初の予想と違った展開になったわね」
内村清美「もう、順位を決める企画じゃなくなりましたね」
清水君江「でもカップルの恋愛模様が人気で、雑誌の売り上げが大幅に・・・」
内村清美「こういうこともあるんですね」

〇開けた交差点
青木クレア「どこいく?」
高山健吾「幸せになれる場所・・・なんて・・・」
青木クレア「ウフフ」
高山健吾「ハハ」
青木クレア「いいわね。 幸せの実がなる木って、どこかにあるのかな?」
高山健吾「探しに行こうか?」
青木クレア「最高!!」

〇木の上
  FIN

コメント

  • 初めはイマイチだったけど徐々にってありますよね、そのほうがいい所を見つけやすかったり。共感しながら読ませて頂きました。楽しいストーリーでした。

  • 疑似恋愛だからこそ、よけいに本気になってしまうのかな?と思いました。
    女性に優しくする企画とはいえ、優しくされたら女性ももっと彼に優しくしたい…みたいな気持ちになりますよね。

  • 本物ではないスタートだとしても、終わりには自分も本気になっているかもしれません…。
    確かに第一印象や色々な条件はあるかもしれませんが、紳士的な人になら尚更。

コメントをもっと見る(5件)

成分キーワード

ページTOPへ