酔んだら萌やせ(脚本)
〇パールグレー
〇テントの中
陽太「わっ!!!」
陽太「ふふ。驚いた?」
・・・最低やん
陽太「ごめんごめん。 怖いの苦手って言われたら、やるしかないじゃん」
陽太「でも、ほんとに静かな夜」
陽太「満月も出てたし、」
陽太「こんな夜は──」
陽太「──悪いオオカミが出そうだね」
・・・・・・
陽太「・・・・・・」
・・・飼い犬に手を噛まれるとは、まさにこのことか。躾け直さんとな
陽太「お、おぅ。上等だ、こら」
いや、キュンとしてたろ・・・
陽太「身体中に、きれいな歯形つけちゃる!」
陽太「覚悟しとけ」
〇鍛冶屋
「うおーーっ!かっけーー!!」
「こっちのレイピアぽいのも捨てがたい!」
陽太「やべぇ。ロマンしかねぇな」
今の陽太には、分不相応だよ
陽太「今は、な!熟練度が足りんだけだっ」
陽太「しゃあない。防具でも見っか」
え?
「ムジルシな装備」似合ってるのに
陽太「これは、「装備なし」の状態なんよ・・・」
うーん。
んじゃ、これは?
ちょい、季節を選ぶかな?
陽太「いや、冬でも顔あっつなるわ」
えぇから、はよ選べ
外で煙草吸っとくから
〇商店街
あれ、結局なにも買わずか?
陽太「・・・・・・」
なんや顔赤いな
やっぱアレ気になって試着してたん?
陽太「ちがうよ」
陽太「・・・これ」
陽太「あぶなかっしいヤツを守ってくれるわ」
・・・・・・
陽太「・・・・・・」
・・・いらん。
陽太「え、、、」
陽太「気に入らんかった・・・?」
いや、そやなくて──
──私のことは、お前が守れ
陽太「・・・・・・はい」
全力で守れ!身を挺して守れ!
私が逃げ切るまでの時間を稼げ!
陽太「はい」
っ!!
そういうことやから!
ロザリオは陽太がつけとき
陽太「──いや、返してくるわ」
なんで──
陽太「俺、首元じゃらじゃらするの苦手やから」
んなら、人に勧めんなっ!!
〇汚い一人部屋
──陽太のあほんだらがっ
???「だれが、あほんだらじゃ」
──んあぁ?
森野 陽太「・・・酒臭っせぇ」
陽太・・・森野くん。
どったの?
森野 陽太「酔ってる時は、使わない! 約束したでしょ」
ちょ、ちょいマジ。
おっきい声出さんで、ホント。
つつつ・・・あたま割れるかも、まじ
森野 陽太「・・・はぁ」
いや、ほんと。
あと、5分だけ──
森野 陽太「あ、おい、戻るな!」
────。
〇遊園地
「あいにくの天気やけど」
〇観覧車のゴンドラ
陽太「そんな些末な事どーでもええな、一緒やと」
陽太「他の全部が霞んでまうわ」
あ、ありがと
陽太「ほら、見てみ」
〇遊園地の全景
「人が、シンクのゴミのようやで」
周りを下げて、私を上げる手法やめろ
「お前と一緒なら」
「ゴミだって、人のように見えるやろな」
え、いや、、、え?
陽太?
〇警察署の入口
陽太「おまたせー」
おまたせー、
じゃねえわっ!
こっちが迎えにきとんじゃ!
そして、どこに来させとん!
陽太「いやはや、最近の警察は優秀だね」
反省の色よ・・・
陽太「わざとじゃなかったんよ?」
陽太「ひとめ見て、こう、ビビビッ!っとくるものがあってさ。気ぃついたら・・・まぁ」
陽太「いわゆる、恋さね」
故意やね
陽太「すれすれを挑んでいきたいわけよ。 ビリビリゲームみたいにさ」
触れちゃアウトなんよ、法に
陽太「触るなキケン、ってもはや誘惑やよね」
一発殴ってええ?
陽太「殴らんで」
・・・・・・
陽太「誘惑に打ち勝って」
・・・うん。家まで我慢する。
ここじゃアレやし
陽太「・・・帰り、後ろ歩かせてもらうわ」
〇学校のトイレ
よっす
陽太「よよっす」
最近どうすか
陽太「ぼちぼちでんなぁ」
さよか
陽太「ぼちぼち、結婚しよかなって」
機は熟した!?
てか、春が来てたことも知らんかったのだが
陽太「まぁ、人並みに」
陽太「やっと芽吹いて、毎日水やって、栄養たっぷりの腐葉土あたえて」
陽太「アニソン聴かせたり、しとったわけよ」
最後、偏った愛情かけてた?
陽太「────真面目な話していい?」
ん?
陽太「お前のことが」
陽太「す、」
・・・・・・
陽太「す、」
・・・・・・
陽太「好きだよ」
・・・・・・
いや、すき焼き食わせろっ!!!
〇汚い一人部屋
好きで腹は満たされんのじゃーっ
それにそれに、今のこの国の法ではまだ
って、ん?
え、現実?これ
森野 陽太「どれがや」
どれって・・・ん、この匂いは
すき焼きっ!!!
森野 陽太「目ぇ覚めたやろ」
森野 陽太「てか、酔った脳みそん時は、バグ起こりやすいから使うなて前から」
森野くん〜〜!!
最高!!大好きっ!!
すき焼きマン!!
森野 陽太「おっきい声出すな」
森野 陽太「酔っ払いの頭に響くんとちゃうんか」
消えた消えた!そんなん
まっさらや!
もう、すき焼き色に染まり放題やよ
あ、冷蔵庫に缶いくつかあるし、好きに
森野 陽太「ほんま、調子ええなぁ」
おほほぉ〜っ!!
ん〜〜まいっ!!
森野 陽太「手間と金のかかる目覚ましやで」
これぞ、幸せのカタチやわな〜
森野 陽太「そりゃ、何よりで」
・・・・・・
森野くん、
真面目な話してええ?
森野 陽太「ん?」
好きやで
森野 陽太「ん。知っとるよ」
知っとるなっ
森野 陽太「知っとるよ。好きな人のことやし」
〜〜っ!理由になっとらんし!
森野 陽太「そういや、 リアルじゃ何で下の名前で呼んでくれんの?」
声出てたん?!!
聞くなよ!!
森野 陽太「いや、好きな人が無意識下で独り言って、 1番耳澄ますやろ」
きしょっ!──
──共感したいから、いっぺん意識なくしてくれん?
森野 陽太「は?」
んで、いろいろ忘れてくれ
森野 陽太「いや、ちょ」
森野 陽太「まっっ」
森野 陽太「ぐっ・・・」
森野 陽太「手加減なしやん」
──現実っ!!!
お二人が気の置けない関係性である事が、物語全体から読み取れました!!きっと、これからもこの距離感で付き合いが続いていくのでしょうね!素敵な物語ありがとうございました!
二人の関係性が途中から明確にわかって来ました。仲が良すぎて恋愛関係が発展しないことも多々あります。しかし、二人はお幸せでなによりです。
自分が本当に思っている気持ちと、行動は違ってしまったりしますよね。それだけ自分の気持ちを素直に伝えるということは抵抗があるということですよね。
なんだか二人の掛け合いを見てると、相当な仲良しの域に達してるんだろうなぁとほっこりしました!