ピロちゃんの漫才

豊丸晃生

エピソード1(脚本)

ピロちゃんの漫才

豊丸晃生

今すぐ読む

ピロちゃんの漫才
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇コンサート会場
  歓声
  『ピロちゃ〜ん!!』
  『ピロ〜!!』
  『ピロピロ〜!!』

〇コンサート会場
ピロちゃん「はいっど〜も〜! ピロピロピロピロ ピロちゃんですっ!」
ピロちゃん「今日はねぇ ボクの相方紹介しちゃうよん 惑星バードからきた コッコちゃんで〜す!どぞ」
コッコ星人「ど、どもコッコで〜す」
ピロちゃん「どしたのコッコちゃん 緊張しちゃって、かっわうぃ〜ね」
コッコ星人「せやけど、ワシなんで漫才せなあかんねん 地球侵略に来とんねんで」
ピロちゃん「コッコちゃんはワシじゃないよー もっとかわいいニワトリちゃんなの」
コッコ星人「ニワトリ!? 言うたらワシらの先祖さんや、 地球人の先祖はサルらしいな」
ピロちゃん「そ、地球にもニワトリちゃんいるよー コッコ、コッコ、コケコッコー!!て なくのよ」
コッコ星人「で、ワシ、いやニワトリやから コッコなんか」
ピロちゃん「そうなの、かわいいでしょ ほうら女子から”きゃわいい”コール きちゃってるよー」
コッコ星人「ニワトリ、モテちゃってるんか」
ピロちゃん「そ、ニワトリ、モテちゃってるの。 今日、ピロちゃんね、地球のおいしいもの コッコちゃんに食べてもらいたいんだぁ」
コッコ星人「へぇ、ちょうど腹へってたんや すぐに食わせろ。 せやけどほんまにうまいんやろな まさか毒入ってんちゃうやろな」
ピロちゃん「ほうら、これ唐揚げよ」
コッコ星人「唐揚げ?なんや、うまそうやな 地球人はみんなこれ食うとんのか?」
ピロちゃん「そ、みんなだーい好き。 まずピロちゃんが毒味したげるね (モグモグモグ・・・)」
コッコ星人「めっちゃうまそうやんけ、 せやけど、なんか罪悪感かんじるねんな 気のせいかなぁ・・・」
ピロちゃん「大丈夫ほうら、なんともないでしょ コッコちゃんも食べてみて」
コッコ星人「なんか母ちゃんにスゲー怒られそうな気ぃすんねんな」
ピロちゃん「これウチの母ちゃんが揚げてくれたのよ 愛情たっぷりなんだから、ねっ食べて」
コッコ星人「おふくろの味か・・・ ま、食うてみるか (モグモグモグ・・・)」
ピロちゃん「あ、コッコちゃんおいしい顔かっわうぃ〜 ほうら、おいしいでしょ」
コッコ星人「たしかにうまい(モグモグ・・・) なんというか、おふくろの味というより、 おふくろ自体の味がするような・・・」
ピロちゃん「そう! 素材にニワトリちゃん使ったの」
コッコ星人「ワシやないかっ!!」
ピロちゃん「ピロちゃんね コッコちゃんの唐揚げ食べたいの ねぇ唐揚げになって」
コッコ星人「こわいこわいこわいこわい、 おまえ頭おかしいんちゃうか、 ワシ、唐揚げにしよう思て相方にしたんか」
ピロちゃん「ワシの唐揚げじゃないの、 ニワトリの唐揚げが食べたいのっ! みんなも食べたいよねー」
  観客全員よだれたらしてる。
コッコ星人「えっ・・・・・・ (ガクブルガクブルガクブル・・・) なんちゅう恐ろしい星や・・・」
ピロちゃん「あっ、ちょっとコッコちゃんどこ行くの! まだ唐揚げになってないよ〜〜っ!!」
ピロちゃん「あーあ、宇宙船に乗って帰っちゃったわ、 みんなごめんねー唐揚げ食べられなくって じゃ、まったねーバイバ〜イ!!」

〇街の全景
  こうして地球人が恐ろしくなったコッコ星人たちは惑星バードに帰還した。
  ピロちゃんによって地球の平和が守られたのである。

コメント

  • コッコちゃんの「おふくろ自体の味が〜」のくだりで、めちゃ笑ってしまいました!笑
    めちゃ読んでて楽しかったです!
    でも、地球の平和が守れてよかったなぁと。

  • これを読んでとある出来事を思い出しました。乳児クラスで、先生が三匹のこぶたを読んで「ぶたさん可愛かったね〜」と言ったあとの給食が豚肉で、「ぶたさん食べようね〜」と。。どうなったかは想像におまかせします。こういうストーリー、大人としては嫌いじゃないです。地球が守られてよかったですね。

  • コッコちゃんの共食い…。
    なかなかのブラックジョークっぷりですね笑
    コッコちゃんの可愛いコールはコッコちゃんが可愛いのではなく、可愛い〜って言ってる自分に酔ってるのかもしれませんね!

コメントをもっと見る(5件)

成分キーワード

ページTOPへ