The Emotional Moment

どんぐり

私の人生にとって一番最高な日(脚本)

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〇オフィスのフロア
  私は羽田遥。都内の会社に勤める普通のOL。
羽田遥「あー、今日の仕事終わったね」
田所若葉「お疲れさまでした、先輩」
大橋真美「先輩、今日は金曜日ですし、3人でどこか行きましょうよ」
  田所と大橋は、私の後輩。賢くて、頼りになるの。
羽田遥「それじゃ、3人でご飯食べに行こうか」
「有難うございます!」
  私達は金曜日になると、仕事の後は1週間頑張った自分への御褒美を兼ねて3人で食事に出かけるのがお約束なのよ。

〇テーブル席
  制服から私服に着替え、私は後輩とレストランに行った。
羽田遥「夜景が見える、このテーブルが空いててよかったわね」
李勝利「やあ、また会ったな、羽田」
羽田遥「李君!久しぶり!」
  李勝利君。中国人と日本人のハーフ。私と彼は小さい頃学校が一緒だった。親の都合で中国に引っ越したけど、今でも友達。
城ケ崎康成「李君の友達?」
李勝利「僕の学生時代の同級生さ。羽田、こっちは僕の会社の友人の城ケ崎」
羽田遥「こんばんは。初めまして」
城ケ崎康成「こんばんは」
大橋真美「先輩の同級生!?」
田所若葉「めっちゃイケメンなんですけど!?」
城ケ崎康成「君たちは?」
「羽田先輩の後輩です」
城ケ崎康成「そっか」
  李君も大人っぽくなって、帰国してた。李君は中国人の父親と日本人の母親がいて、私も中国に行ったことはあった。
李勝利「可愛い後輩ができてよかったな。僕は、城ケ崎とある打ち合わせをしてる。内容は、内緒」
羽田遥「もー、李君ってば意地悪なんだから」
城ケ崎康成「だから、僕らの用事を邪魔しないでね」
羽田遥「は~い」
「ドンマイですよ」
  この時、私はまさかあんなことが起こるなんて思わなかった。

〇女性の部屋
  寝る前のことだった。
羽田遥「誰かしら?はい、羽田ですけど」
李勝利「羽田、僕だよ。勝利」
羽田遥「李君、どうしたの?」
李勝利「来月、お前誕生日だろ?実はその日、お前とデートしようと思う」
羽田遥「確かにその日は3連休の前日の木曜日だけど、なぜ?」
李勝利「それは、当日のお楽しみ。その日の17時半、お前の勤めてる会社へ迎えに行く」
  私は不思議に思った。でも、すぐに納得した。
羽田遥「いいわ。その日、楽しみにしてる」
李勝利「それじゃ、お休み、羽田。いい夢見ろよ」
羽田遥「おやすみ、李君」
  誕生日って、いくつになっても本当に胸が躍るものなのね。

〇オフィスのフロア
  誕生日当日。
  ハッピーバースデー!
藍原荘一郎「羽田君、これは私からのプレゼント。妻と一緒に選んだ入浴剤だ。使ってくれよ」
羽田遥「有難うございます、課長」
八代勉「先輩、これは俺からっす」
羽田遥「ヘアアクセね。ありがとう、八代君」
「これは私達からです!」
羽田遥「ルームフレグランスね。二人ともありがとう」
  上司や部下に祝ってもらう、最高の日になった。

〇大企業のオフィスビル
  夕方。私は会社を終え、私服に着替えて会社の外に出た。
羽田遥「車が来たわ」
李勝利「こんばんは。そして誕生日おめでとう。今日はとっておきの場所へ案内する。アイマスクをつけて」
羽田遥「いいけど、どこへ行くのかな?」
  私が車に乗り、受け取ったアイマスクをつけると、車はすぐに出発した。
李勝利「すまねぇな、城ケ崎。お前に車運転してもらっちゃって」
城ケ崎康成「気にしないで。これも君の友達のためだもの」

〇船着き場
  しばらくすると、車はとある場所についた。
城ケ崎康成「到着したよ」
李勝利「着いたよ。アイマスクを外して、目を開けてごらん」
羽田遥「すごいわ!」
李勝利「お前のために用意したバースデークルーズだ。船内には、ケーキといったご馳走やプレゼントもある」
羽田遥「素敵ね!」
李勝利「運転手さん、乗ったよ!」
小野達也「それでは、誕生日クルーズ、スタートします」
李勝利(実は、僕は幸運にも先日宝くじ10億円当てててたんだ)

〇小型船の上
  ディナーはとっても美味しかったし、プレゼントも豪華だった。
李勝利「気に入ってくれた、その衣装?」
羽田遥「もちろんよ!船内でのプラネタリウムも奇麗だったわ!」
李勝利(こっそりスリーサイズ調べててよかったし、プラネタリウムの演出も正解だった)
羽田遥「夜景も素敵!こんな幸せな気持ちは初めてよ、李君!」
李勝利「この後も凄いよ」
  私はワクワクしてきた。
羽田遥(次は何かしら?)

〇船着き場
  やがて、船はさっきの港に戻ってきた。
小野達也「到着しました。素敵なクルーズはいかがでしたか?」
羽田遥「素敵だったわ」
李勝利「じゃあ、次は僕らの思い出の場所だ」
羽田遥(思い出の場所?そこで何をするのかしら?)
  私たちはさっきの車に乗った。
李勝利「場所は、あの公園だ」
城ケ崎康成「オッケー」
羽田遥(公園で、何が始まるの?)

〇大きな公園のステージ
  やがて、公園に到着した。あそこは、私と李君がデートした場所だし、あのステージで、一緒にショーなどを見たのも覚えてる。
城ケ崎康成(じゃ、裏方に回るね)
羽田遥「一体何が始まるの?」
李勝利「いよいよ最高の瞬間が訪れるぞ。えいっ!」
城ケ崎康成(それではスイッチオン!)
  すると、正面のスクリーンに凄い映像が!
羽田遥「凄いわ!」
李勝利「どうだい?」
羽田遥「うん!素敵!」
  なんと、プロジェクションマッピング!信じられないわ!
李勝利「この先、ずっと一緒にいようね」
李勝利「春になったら、お花見しよう」
李勝利「夏になったら、花火大会もいいね」
李勝利「秋になったら、焚火しようよ」
李勝利「冬になったら、雪だるま作ろう」
  どれも素敵!李君ったら、すごいことするわね!
羽田遥「李君、私にとって最高の誕生日になったわ!ありがとう!」
李勝利「おっと、これで終わりじゃないよ。 これ、受け取ってほしい」
  なんと、婚約指輪を出してきたの。
李勝利「羽田遥、僕のお嫁さんになってほしい。世界中で一番好きだから。どんなことがあろうと、一緒にいたいんだ!」
  私はびっくり!プロポーズされた!私だって李君のこと、嫌いじゃないし、もちろん好きだったの。
羽田遥「もちろんよ!」
  私は世界で一番嬉しかった!こうして私は、李君と結婚した。あの日は、まさに幸せだった!
  私、李君とずっと一緒にいる。

コメント

  • 女の子はサプライズが好きだそうですね。
    私もこんなプレゼントラッシュを受けてみたいものです。

  • 一生忘れられないような、素敵なプロポーズの話でした!一体いくら掛かったんだろう?とちょっと考えちゃいました。二人が末長く幸せてあることを願います!素敵な作品ありがとうございました!

  • 彼女に起きた夢のような誕生日の時間を疑似体験しながら、私まで幸せな気持ちに浸ることができました。そんな大金が当たるなんて李くんもってるなぁ。

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