二周目!!(脚本)
〇女性の部屋
栄子(えーこ)「暇だねー」
美衣子(びーこ)「新しいゲーム買ったんでしょ それやろうよ!」
栄子(えーこ)「『タップ・プリンス』のこと?」
美衣子(びーこ)「どんなゲームなの?」
栄子(えーこ)「会話の選択肢を選んで イケメンと仲良くなるゲームだよ」
栄子(えーこ)「イケメンたちは学校や職場で 『プリンス』と呼ばれているって設定なの」
美衣子(びーこ)「へー やってみてよ」
栄子(えーこ)「一回クリアしたから やり込みプレイをしてみようと思うんだ」
美衣子(びーこ)「どういうこと?」
栄子(えーこ)「敢えて選ばなそうな選択肢で どんな台詞が返ってくるか試してみるの」
美衣子(びーこ)「面白そうじゃん」
〇白
プリンスを選択してください
えーこ「まずは遊んでみたいプリンスを選ぶの」
びーこ「ちょっと! イケメン一人しかいなくない?」
えーこ「左のプリンスは成長すると 凄いイケメンになるんだよ」
びーこ「ああ そういうこと」
びーこ「なんかオニギリ好きそうだよね」
山上キヨシ(やまかみ きよし)「オイラが好きなのはタコ焼きだよ!」
びーこ「うわっ! 喋った!?」
びーこ「どういう仕組みなのかしら・・・!?」
えーこ「右のプリンスはシャイだから いつもマスクをしてるの」
びーこ「斧はいらないよね?」
えーこ「自然保護官だから森で斧を使うんだよ マスク外すとイケメンだよ」
びーこ「とりあえず真ん中のキャラでオナシャス」
〇大学の広場
よう!
元気そうだな
A:おはよー
B:うるせえ、失せろ!
びーこ「のっけから選択肢がおかしくない?」
えーこ「Aを選んだ時の反応は 『今日もオレ様に会えて嬉しいだろ?』 だったから」
えーこ「敢えてBを選んでみるね」
どうした
機嫌でも悪いのか?
怒ってると
可愛い顔が台無しだぜ
びーこ「おー 暴言吐かれても動じないねえ」
えーこ「こっちの台詞も グッとくるぅ〜❤️」
えーこ「ちゃんと違う台詞が返ってくるの 面白いわ」
〇テーブル席
相席してもいいだろ?
A:うん いいよ
B:昼飯なら便所で食えや
〇女性の部屋
美衣子(びーこ)「よく分からんけど 乙女ゲームってこういうもんなの!?」
栄子(えーこ)「Aを選んだ時の台詞は 『お前いつもパスタばっか食ってんな』」
栄子(えーこ)「『オレ様が美味い店を教えてやろうか?』 だったんだよね」
栄子(えーこ)「だけど今度はB・・・っと」
〇テーブル席
そんなこと言うなよ
いいだろ?
A:冗談だよ 座って
B:ハエは便所に帰れ
〇女性の部屋
栄子(えーこ)「当然Bよね」
〇テーブル席
なんでそんなこと言うんだよ
いいだろ?
A:仕方ねえな 座っていいぞ
B:さっきからハエがブンブンうるせえなあ
〇女性の部屋
美衣子(びーこ)「これって某有名RPGみたいに 『はい』を選ぶまで抜けられないんじゃない?」
栄子(えーこ)「しょうがないなあ 勘弁してあげるか」
〇テーブル席
うう・・・ぐすっ
ありがとう
オレ様は高校のときボッチだったから
一人で飯を食うのが怖いんだ
頑張って大学デビューしたのに
また一人で便所飯は嫌なんだぁーっ!
〇女性の部屋
美衣子(びーこ)「オレ様口調は変わらないのね」
栄子(えーこ)「いつも強気のオレ様キャラが ヒロインの前でだけ弱い一面を見せる・・・」
栄子(えーこ)「萌えるシチュエーションだわー❤️」
美衣子(びーこ)「えぇー!?」
〇大学の広場
あのー
お忙しいところすみません
もしよろしければ
いや本当に
気が向いたらで結構なんですけれど
オレ様と一緒に帰っていただけませんか?
〇女性の部屋
美衣子(びーこ)「あれだけ虐げられたのに 向かってくる鋼のメンタルは凄いけど」
美衣子(びーこ)「いじめすぎたせいで 卑屈になってない?」
栄子(えーこ)「ここの台詞は一周目だと」
栄子(えーこ)「『このオレ様が待っててやったんだ』」
栄子(えーこ)「『帰るぞ!ありがたくついて来い!』」
栄子(えーこ)「だったんだけど」
栄子(えーこ)「私の色に染まってきたわねー❤️」
美衣子(びーこ)「こえーよ!」
〇大学の広場
A:うん 一緒に帰ろ!
B:しゃあねえ ついて来い
〇女性の部屋
美衣子(びーこ)「ここまで来ると 逆にAを選ぶのはおかしい気がしてきた」
栄子(えーこ)「でもBも一緒に帰る選択肢なのよね・・・?」
栄子(えーこ)「あっ そういうことか!」
〇大学の広場
えっ?
オレ様如きと一緒に帰っていただけるんですか
ありがとうございます!
ありがとうございます!
オレ様は貴方様に
一生ついていく所存でございます!
〇女性の部屋
美衣子(びーこ)「イケボで騙されそうになるけど このゲームおかしくない?」
栄子(えーこ)「弱ったところに優しい言葉をかけることで 相手の精神を完全に支配下に置く・・・」
栄子(えーこ)「現実世界でも使える 高度な恋愛テクニックだよ!」
美衣子(びーこ)「いや アンタ彼氏いたことないじゃん!」
〇大学の広場
あのー
もうじきオレ様は卒業しちゃうんですけど
そうすると貴方様に会える回数が
減ってしまいますので
なるべく
で結構なんですけれど
オレ様と結婚していただけないでしょうか?
〇女性の部屋
美衣子(びーこ)「ついにプロポーズ キター」
栄子(えーこ)「一周目だと」
栄子(えーこ)「『オレ様が卒業したら寂しいだろ?』」
栄子(えーこ)「『お前をオレ様と同じ名字にさせてやるよ』」
栄子(えーこ)「だったんだけど」
栄子(えーこ)「こっちの方が アタシに夢中な感じがして」
栄子(えーこ)「キュンとするわぁ〜❤️」
美衣子(びーこ)「アタシも胸がキュンとするわ」
栄子(えーこ)「でしょー?」
美衣子(びーこ)「理由が違えーんだよ!」
〇大学の広場
A:えっ? わたしなんかでいいの?
B:仕方ねえ 同じ名字を名乗らせてやるよ!
〇女性の部屋
「B!!」
〇大学の広場
HAPPY END
すごく面白かったです!ついつい意地悪な選択肢を選んでしまう心理、激しく同意です笑
あえて変な選択肢にしたくなるの、めちゃくちゃわかります。これぞ2周目以降の楽しみ方ですね。
でも流石にこれは笑っちゃいました!えーこちゃん、かなりの強者ですね。笑
楽しい!ニヤニヤが止まらないです。
もっと続きが見たい!っていうか、このゲームがしたくなりました。
こういう乙女ゲームがあってもいいなあ。