2泊3日記念日旅行(脚本)
〇白
『旅行に行こう!』
〇まっすぐの廊下
あなたは大学1年生。
進学先の新しい環境に慣れ始めた6月ごろ。1年年上のサークルの先輩、氏家翔(うじいえかける)に告白された。
氏家翔「あの・・・実は君に伝えたいことがあって・・・呼び出しちゃってごめんね」
氏家翔「君のことが好きなんだ。・・・あっ!困るよね・・・そんな大して知らないやつに好きだなんて言われても・・・ごめん・・・」
氏家翔「嫌じゃない??むしろ嬉しい・・・?本当に ・・・?えっ・・・ありがとう・・・!!」
氏家翔「あの・・・よかったらなんだけど僕と付き合ってくれませんか・・・?」
氏家翔「‥‥いいの!!???本当に!?」
氏家翔「‥‥やったあ!!!!ありがとう!!」
そんなこんなで、人生で初めて恋人ができたあなたはそれからふわふわとした日常を過ごしていた。
〇電車の中
3か月たった記念日の日。夏の暑さがひと段落したころ。
あなた方二人は温泉旅行へと赴いていた。
氏家翔「おはよ。よく眠れた?僕楽しみすぎて全然眠れなくて・・・」
氏家翔「二泊三日楽しもうね」
そう言って彼はスッと手を差し出してくる。
氏家翔「・・・手つなぎたい・・・だめ?」
あなたはキャリーバッグを持つ手とは逆の手で彼の手を握り返す。
氏家翔「えへへ・・・」
そうしてあなた方は1,2時間ほど電車に揺られ目的地へと向かう。
〇温泉街
氏家翔「着いたあ!!!!」
あなた方は駅前のコインロッカーに荷物を預けた後、温泉街の散策に向かった。
氏家翔「ね!!これインスタで見たやつ!!食べよ!!」
氏家翔「あ!でも先におひるごはん食べようか!?」
氏家翔「あ!浴衣!せっかくだし君の浴衣姿観たいな・・・」
明らかにテンションのあがった楽しそうな彼を見てあなたも喜びをかみしめる。
あなた方はひとまず昼食へと向かった。
〇テラス席
あなた方は事前に練った計画通り、近くの飲食店に入った。
それぞれ注文を済ませ、他愛もない話をしていると料理が運ばれてきた。
氏家翔「わぁ・・・すっごい豪華・・・おいしそう・・・」
あなたが頼んだ料理が時間のかかるものだったのか、運ばれてきたのは彼の物だけだった。
『先に食べてていいよ。』あなたはそう彼に促す。
氏家翔「いや、一緒に食べたい。待つよ」
氏家翔「待たせて・・・?」
あなたは彼のやさしさに触れ、幸せをかみしめた。
その後、あなたの頼んだ料理が運ばれてくる。
氏家翔「それじゃあ・・・いただきまーす!」
氏家翔「・・・!!おいしい!!」
氏家翔「めっちゃ出汁が効いてる・・・!!美味しい・・・」
氏家翔「はい、あーん」
彼はあなたに、自分の頼んだものをひと口あげようと差し出してくる。
あなたは戸惑いつつ口を開けて受け止める。
氏家翔「美味しい??僕めっちゃこの味好き!」
二人はあっという間に完食してしまった。
氏家翔「ごちそうさまでした!おいしかった・・・通いたい!家の近くにできないかなぁ」
二人は会計を終わらせ、お店の外に出る。
氏家翔「さ、次はどこに行こうか」
時間はたっぷりある。二泊三日の旅は始まったばかりなのだから。
〇温泉街
氏家翔「・・・」
お店を出た彼が、あなたに向けて手を差し出す。
どうやら手を繋ぎたいらしい。
ただ、口で言うのはまだ少し恥ずかしいらしく、いつもこのように無言で手を差し出してくる。
あなたはその手をそっと握り返す。
氏家翔「えへへっ・・・」
そのようにあなた方は手を繋ぎながら、温泉街を散策し始める。
氏家翔「え〜何見ようか??お店たくさんあるね〜」
氏家翔「あっ!僕こういうお店好きなんだ!ちょっと見てもいい・・・?」
そう言って彼はあなたの手を取り、観光地には何故かどこにでもあるガラス専門店に入っていく。
〇宝石店
店内は所狭しとガラス細工が並んでおり、どれも太陽の光を受けてキラキラと輝いている。
その商品に負けないほどキラキラと輝く瞳で、彼は呟いた。
氏家翔「きれいだねぇ・・・」
店内を散策していると、彼は唐突に足を止めた。
氏家翔「ね、指輪、欲しくない・・・・?」
あなたが突然のことに驚いていると、彼は慌てて続ける。
氏家翔「あ、いやそんなに大きな意味のあるものじゃなくてね!!??ペアリング!!いや、それはそれで重いか・・・!!」
性別が確定していない点が、tapnovelという特性を見事に使い切っている!!と思いました。先輩とデートしているような満足感を抱くことができました!
素敵な作品ありがとうございました!
乙女ゲーのように、彼の言動にドキドキときめきました!
手を繋ぐのが大好きな彼がかわいいです。
旅先での彼もかわいくて、ペアリングのところでにまにましてしまいました。笑
キャラが板についてるストーリー。
こういうこと言いそう というのがわかる。