第1話「神社に行ったらお姉さんに会った」パート1(脚本)
〇神社の本殿
〇山並み
〇1000010316
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「・・・・・・」
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「・・・来るか!」
〇山並み
〇黒
第1話
「神社に行ったらお姉さんに会った」
〇山並み
〇山間の田舎道
狭霧村(ハザギリムラ)
〇神社の石段
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「あつ・・・」
叔父「ついたよ、ここが狭霧神社だ」
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「ここが・・・」
叔父「ごめんねぇ蓮司くん、わざわざ神社の管理なんて押し付けちゃって・・・」
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「ああいえ、おかまいなく」
叔父「んじゃ、残りの荷物は後で郵送で送るから、後はよろしく」
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「こちらこそ」
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「・・・・・・」
〇村の眺望
〇神社の石段
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「・・・見渡す限り、一面の緑」
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「・・・終わった」
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「・・・僕の青春は、終わってしまった」
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)
高校3年生。
彼はこの、
狭霧神社の管理人を
任される事になってしまった。
進学でも就職でもなく
この何もない田舎に人生の輝かしい時期を
捧げる事になった。
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「・・・さて」
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「何故、普通の高校生である僕がそんな事をしなくてはならないか?」
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「それについては、まず僕の家について話さなくてはならない」
〇山間の集落
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「遥か大昔の話だ」
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「合戦に追われたある民族が、安住の地を求めて山奥に逃げ込んだ」
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「それが、今僕のいるこの狭霧村の始まりと云われている」
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「だがこの狭霧村には、ある先客が居た」
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「太古の昔より一帯を支配していた巨大な蛇”狭霧蛇羅(ハザギリダラ)”の一族だ」
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「狭霧蛇羅は人々と、とある取引をした」
狭霧蛇羅(ハザギリダラ)「そなたらがこの地に住まう事を許そう。外敵が入らぬよう我々の力で守ってやろう」
狭霧蛇羅(ハザギリダラ)「だがその代わり、我々の元に”番(ツガイ)”となる人間を一人寄越してもらう!」
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「そうして人々の中から狭霧蛇羅の”番”として、霊力の高い一族が捧げられる事になった」
〇おしゃれなリビングダイニング
数ヶ月前、大和家
父親「以来、狭霧蛇羅様を神様として奉り、100年に一度番として一族から神社に人を寄越す」
父親「父さん達の、そしてお前の一族はずーっとそうしてきた。いわば一族のしきたりなんだ」
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「その話は解ったけど、それと僕とに何の関係があるんだよ?」
父親「それが今年が前回の番が決まってから丁度100年でな、次の番が決まったんだが・・・」
母親「それがね・・・ウチのユズコちゃんなのよ」
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「ユズが・・・?」
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)(ユズコというのは僕の妹だ。僕と違い友達も多く、遊んでばかりいるチャラい妹だ)
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)(ちなみに将来の夢はバレリーナ)
父親「ユズにはこれからの人生がある。夢もある。それが神社に押し込められるなんて可哀想だ」
父親「そこで、だ・・・」
父親「蓮司、お前妹の代わりに行ってこい」
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「は・・・!?」
父親「お前がユズコの代わりに神社に向かうんだ。そうすれば、ユズコは夢を諦めずに済む!」
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「待ってよ!たしかにユズはそれでいいかも知れないけどさ・・・」
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「僕は・・・僕の人生はどうなるのさ!?」
父親「そんな事を言うな、お兄ちゃんだろ?だったら・・・な?」
母親「お願い、ユズコちゃんの為なのよ。協力してくれるわよね、ね?」
父親「な?」
母親「ね?」
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「・・・・・・」
〇神社の石段
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「・・・まあ、そうだよな」
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「特に将来の夢もない、友達も少ないチビの陰キャの兄貴よりも・・・」
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「リア充で陽キャで将来の夢もあるハキハキした妹の方が可愛いよなあ・・・」
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「で、俺は妹の犠牲になり残りの人生をこの何もない田舎に押し込められて過ごすのでした」
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「ちゃんちゃん」
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「・・・はあ」
景夕蓮司(ケイユ・レンジ)「・・・行くか」


