ヴィランズトーク

チェンカ☆1159

5話目『継母の悩みごと』(脚本)

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〇空き地
クゥルフ「いってぇな。 何しやがるババア・・・・・・」
妖鬼「そんな、 ほうきで殴らなくても・・・・・・」
ウィチカ「全くおぬし等は。 マラミーがとびきり美人だからって 鼻を伸ばすでない」
マラミー「ウィチカさん、 常に美しくある為の努力を 怠らないわたくしが、」
マラミー「他の方々に美しいと 思われるのは当然のことですわよ?」
ウィチカ「まぁ、それもそうじゃな」
クゥルフ「おいババア、誰だこの女」
妖鬼「会話の流れ的に 彼女がマラミーさんだろう」
妖鬼「そうですよね?」
マラミー「妖鬼さん大正解! わたくしマラミーと申しますの!」
クゥルフ「ってことはあんたが 俺達に差し入れを?」
マラミー「はい。悪役演者として 皆様とぜひ仲良くなりたいと 思いまして、」
マラミー「お近づきの印に 差し入れさせていただきましたの」
妖鬼「そうでしたか。 ちなみにアップルパイと カボチャの煮付けだったのは?」
マラミー「それは私が継母の演者だからです」
マラミー「なので今回のお料理は 『白雪姫』と『シンデレラ』を」
マラミー「意識して作らせていただきましたわ」
妖鬼「なるほど。非常に美味でしたよ」
マラミー「ありがとうございます!」
クゥルフ「妖鬼、てめぇよく普通に 納得できるな・・・・・・」
ウィチカ「マラミーとは昨日 『ヘンゼルとグレーテル』の きいびじゅある撮影で」
ウィチカ「一緒になったんじゃ。 なぁ?」
マラミー「はい!」
マラミー「わたくしデビューしてから そんなに経っていなくて」
マラミー「なかなか他の悪役演者さんと 話す機会がなかったので」
マラミー「ウィチカさんに 声をかけていただいて 嬉しかったんです」
マラミー「それでウィチカさんから お二方のことも聞きましたの」
妖鬼「ほほぅ、そういうことでしたか」
クゥルフ「まぁ仲良くしない理由はねぇな。 だろ?妖鬼」
妖鬼「ああ、クゥルフ。 我々で良ければぜひ仲良くしましょう」
マラミー「ありがとうございます!」
マラミー「では早速、悪役演者の皆様に 一つ聞いて欲しいことがありますの」
ウィチカ「聞いて欲しいこと、とな?」
マラミー「はい。 実はわたくし、悪役演者として 一つ悩みがありまして」
妖鬼「悩み、ですか」
クゥルフ「まぁ、俺達で良いなら聞くぜ?」
マラミー「ありがとうございます」
マラミー「実は、こう見えてわたくし、 毎度共演した子役さんの ファンになってしまいますの」
マラミー「要するに彼等を『推し』として 見てしまうのです」
クゥルフ「・・・・・・」
妖鬼「・・・・・・」
ウィチカ「・・・・・・」
マラミー「きらびやかなあの子達を 堂々と推したいけれど、」
マラミー「わたくしは継母として 意地悪なことをしなければならない」
マラミー「世間はもちろん 子役さんご本人や スタッフさん達だって」
マラミー「わたくしが子供嫌いだと 思いこんでいるのです」
マラミー「それがあまりにも 悲しくて・・・・・・」
クゥルフ「・・・・・・まぁ、」
クゥルフ「確かに悪役やってると 公言できねぇよな。 主人公役のファンだってこと」
クゥルフ「俺も過去に共演した子役の中で 個人的にすげぇ気に入ってる子が いるんだけどよ、」
クゥルフ「本人に嫌われちまった上に 子供嫌いっていう誤解が 業界内に広まっちまったせいで」
クゥルフ「余計に好きだって 言えなくてさぁ・・・・・・!」
マラミー「なんと! 心情お察ししますわ!」
クゥルフ「あんた俺の気持ち わかってくれるのか!?」
マラミー「わかりますとも! 推しに嫌われる程 辛いことはありませんわ!!」
クゥルフ「やっぱりそういうもんだよなぁ!」
マラミー「そうですとも!」
ウィチカ「まだ気にしておったとは。 クゥルフ、おぬしは本当に 未練がましいの」
クゥルフ「なんだとババア!」
妖鬼「抑えろクゥルフ! マラミーさんの前だぞ!」
クゥルフ「てか妖鬼! てめぇさっきからわかりやすく 紳士アピールすんな!狙ってんのか!」
妖鬼「それは――否定しないな」
マラミー「えっ!?」
クゥルフ「なっ・・・・・・」
クゥルフ「いやそこは嘘でも否定しろ!?」
マラミー「えっと、その、 わたくしは継母役ですので・・・・・・」
クゥルフ「ほら困ってんじゃねぇか!」
妖鬼「たっ、確かにそうか。 それにこんなに美人なら既に──」
マラミー「これでもわたくし自身は 恋人も配偶者もいません!」
マラミー「人妻の役ばかりしていますが、 それでも良ければ よろしくお願いします!」
クゥルフ「てめぇもてめぇでその気に なってんじゃねぇ!」
ウィチカ「マラミーのやつ、 本当に面白い女じゃな」
ウィチカ「やはりアタシの目に狂いはなかったのぉ」
クゥルフ「おいババア! このままだとてめぇのダチ、 妖鬼なんかとくっついちまうぞ!?」
ウィチカ「なぬぅ? おぬしに妖鬼は まだ早過ぎるぞマラミー!」
妖鬼「クゥルフだけでなくウィチカまで。 私はなんだと 思われているんだ・・・・・・」
マラミー「うふふ。 きっと愛されている証拠ですわよ」
  おしまい

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