第4話 ショッピングモールの大事件(脚本)
〇教室
山吹ハヤト「おはようー!!」
羽馬マコト「おはようハヤト」
羽馬マコト「今日は一段とテンション高いな 何かあったの?」
山吹ハヤト「ふふんー・・・」
山吹ハヤト「実はさ、学校の近くにヤマテモールってショッピングモールあんじゃん」
羽馬マコト「あー、そういえばあったね」
山吹ハヤト「そこのショッピングモールになんと新しく・・・」
山吹ハヤト「あのスイーツスズキが出来たんだよ!!」
羽馬マコト「・・・え、なんそれ」
山吹ハヤト「え、マコト知らないの?!」
羽馬マコト「う、うん」
山吹ハヤト「今、SNSでめっちゃ話題のスイーツ店だよ!」
山吹ハヤト「1時間の行列は毎度のこと!」
山吹ハヤト「色んな有名人もお忍びで来てるっていう、伝説的なスイーツ店なんだよ!」
羽馬マコト「へえー・・・」
羽馬マコト「その、スイーツスズキって美味いの?」
山吹ハヤト「もっちのろんだよ!」
〇カラフル
山吹ハヤト「スイーツスズキの看板スイーツ・・・」
山吹ハヤト「その名も楽園パフェ!!」
山吹ハヤト「満腹殺しにかかるくらいのダイナミックな量のパフェに・・・」
山吹ハヤト「フワッフワのホイップがふんだんに巻かれてて・・・」
山吹ハヤト「そこにスペシャルイチゴがもりもりと山積みで・・・」
山吹ハヤト「その量でなんと1000円という破格の安さ!!」
山吹ハヤト「楽園パフェという名の通りに、天国へ導かれるような贅沢な美味さ・・・」
山吹ハヤト「完売必至の超絶スペシャルパフェなんだよ!!」
へえー・・・
〇教室
羽馬マコト「そこまで言うのなら気になってきたなー」
篠村アカネ「もしかしてスイーツスズキの話?」
羽馬マコト「あ、アカネさん!おはよう!」
篠村アカネ「おはよー!」
篠村アカネ「それで、スイーツスズキって、ヤマテショッピングモールに新しく出来たって噂だよね!」
山吹ハヤト「そうそう!」
山吹ハヤト「だから、今日の放課後みんなでいきたいなーって」
篠村アカネ「えー!私も一緒に行きたい!」
山吹ハヤト「よしっ、アカネさんも加入っと!」
山吹ハヤト「マコトも行くだろ?」
羽馬マコト「い、行く!!」
山吹ハヤト「おお・・・凄い勢いだな・・・」
山吹ハヤト「よし!じゃあ放課後ヤマテショッピングモールへレッツゴーだ!」
おー!!
〇諜報機関
──ガイア本部
金城レイナ「ふふふんー・・・」
田名誠二「金城さんー・・・って」
田名誠二「今日はすごいご機嫌ですね」
金城レイナ「ふふんーまあねー」
田名誠二「何か嬉しいことでもあったんですか?」
金城レイナ「実はー・・・」
金城レイナ「ヤマテショッピングモールにあのスイーツスズキがオープンしたのよ!」
田名誠二「え!今流行りのあのスイーツスズキですか!」
金城レイナ「そう!あのスイーツスズキ!」
金城レイナ「楽園パフェ・・・一度は食べてみたかったのよねー」
田名誠二「他の店舗だと毎日行列って聞きますけど」
田名誠二「新しくオープンした店も行列凄そうですね」
金城レイナ「そうなのよー」
金城レイナ「だから、今日は早く仕事を切り上げてスイーツスズキへ行かなきゃ」
田名誠二「了解しました!」
田名誠二「そういうことなら、仕事は僕に任せてください!」
金城レイナ「え、いいの?」
田名誠二「はい!普段お世話になっているので」
田名誠二「マニュアルさえ教えて貰えれば、後はこっちでやっときますよ」
金城レイナ「ありがとう、誠二くん・・・」
金城レイナ「じゃあ、この仕事とこの仕事と、この仕事と・・・」
田名誠二(す、すごい量だ・・・)
金城レイナ「この仕事と・・・この仕事・・・頼めるかしら?」
田名誠二「あ・・・は、はひぃ」
田名誠二(レイナさん、いつもこの量の仕事をこなしてたんだ・・・)
〇白い校舎
山吹ハヤト「やっと学校終わったなー!」
羽馬マコト「放課後が楽しみすぎて、いつもより学校が長く感じたね」
篠村アカネ「はっやく!楽園パフェ食べに行こっ!!」
山吹ハヤト「よーし、スイーツスズキ食べ隊! 出動だー!!」
羽馬マコト「なんだよその名前ー」
山吹ハヤト「いいじゃん、いいじゃん」
山吹ハヤト「おー!!って言ってくれよ」
篠村アカネ「はいはい」
山吹ハヤト「スイーツスズキ食べ隊!出動ー!!」
おー!!
〇ショッピングモールの一階
?「・・・」
?「・・・ショッピングモールか」
?「フフ・・・」
?「また面白いものを見せてくれよ・・・ 第一の少年」
?「・・・ん?」
女の子「・・・ご、ごめんなさい」
?「・・・」
女性「す、すいません!うちの娘が・・・」
?「いえ・・・」
女性「ほら、彩花!謝りなさい!」
女の子「ご、ごめんなさい!」
?「怪我もしていませんし、こちらも不注意でした」
?「お嬢ちゃん、こちらこそすまないね」
女性「ありがとうございます・・・」
女性「失礼します」
女性「ほら、彩花行くよ」
女の子「う、うん・・・」
女の子「・・・」
?「・・・フン」
女の子「・・・ひっ」
?「・・・さて、そろそろショータイムと行こう」
〇デパ地下
山吹ハヤト「ついたー!」
羽馬マコト「結構学校近くだから助かるねー」
篠村アカネ「えーと・・・」
篠村アカネ「スイーツスズキはあっちみたい!」
山吹ハヤト「よーし、行列が長くなる前に早く行くぞ!」
羽馬マコト「おいー、走んなよー・・・」
篠村アカネ「・・・マコトくんってさ」
羽馬マコト「え!あ、はい。なんでしょうか?」
篠村アカネ「スイーツとかあまいもの好きなの?」
羽馬マコト「え・・・ああ、まあ・・・」
篠村アカネ「へえー!そうなんだ!」
篠村アカネ「じゃあ、私と一緒だね!」
羽馬マコト「あ、アカネさんも好きなの?」
篠村アカネ「そーだよー!」
篠村アカネ「私甘いものに目がなくってさ」
篠村アカネ「それにしても・・・マコトくんって」
羽馬マコト「・・・ごくり」
篠村アカネ「マコトくんって、甘いもの好きなの意外!」
篠村アカネ「なんか、可愛いね!」
羽馬マコト「・・・え」
羽馬マコト(か、可愛い?)
〇カラフル
マコトくんって・・・可愛いね・・・
羽馬マコト「俺が・・・可愛い・・・?」
マコトくんって・・・可愛いね・・・
羽馬マコト「可愛いって・・・」
羽馬マコト「普通、好きな人に言うよな・・・」
マコトくんって・・・可愛いね・・・
羽馬マコト「可愛い・・・」
羽馬マコト「もしかしてアカネさんって俺の事・・・」
・・・可愛いね・・・
羽馬マコト「す、好きぃぃぃぃぃい!????!!?!」
〇デパ地下
篠村アカネ「・・・おーい、マコトくんー」
羽馬マコト「えへへへ・・・」
篠村アカネ「マコトくんったら!」
羽馬マコト「・・・あっ!あ、はい」
羽馬マコト「ご、ごめん、どした?」
篠村アカネ「もー、急に顔にやけちゃって」
篠村アカネ「そんなにスイーツスズキが楽しみなの?」
羽馬マコト「う、うん・・・そんなとこ・・・」
篠村アカネ「とりあえず、ハヤトくん見失っちゃってるから追いかけよ」
羽馬マコト「そ、そうだね・・・」
〇階段の踊り場(ポスター無し)
?「・・・ここでいいか」
?「よし、時間だ」
?「すぅぅ・・・」
バグ「ギャアアアア」
?「お前の出番だ」
?「思う存分このモールを荒らしまくれ」
バグ「キェェェェ!!」
?「フフフ・・・」
?「後は第一の少年が現れるのみ」
?「それまで私は高みの見物と行こうか・・・」
「フハハハハ・・・」
〇ショッピングモールの一階
女性「もう次は走っちゃダメよー」
女の子「わかってるってー」
女の子「うっ!」
女性「彩花!」
女性「すいません!!」
?「・・・」
バグ「ギャアアアアアアアアアアアア」
女の子「・・・ひぃっ!!」
女性「きゃ、きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
〇デパートのサービスカウンター
篠村アカネ「スイーツスズキまであともうちょいだね」
山吹ハヤト「あー、早く食べてーなー!」
羽馬マコト「だからってハヤトもう突っ走るなよー」
山吹ハヤト「ごめんごめんって!」
山吹ハヤト「・・・ん、今のって悲鳴?」
羽馬マコト「・・・あっちからだ!」
篠村アカネ「なにかあったのかな?」
山吹ハヤト「うぇっ!?今の爆発!?」
羽馬マコト「あっちから煙が出てる・・・」
篠村アカネ「ねえ、これやばいよね?」
羽馬マコト「ここら辺も煙たくなってきたな」
山吹ハヤト「スイーツスズキどころじゃないなこれ・・・」
羽馬マコト「この声は・・・バグ!!」
羽馬マコト(電話?)
羽馬マコト(ガイアからだ・・・)
羽馬マコト「ごめん、電話来たからちょっと離れる」
山吹ハヤト「え、まじかよ」
山吹ハヤト「気をつけてな!」
羽馬マコト「うん・・・」
羽馬マコト「ハヤト達も絶対爆発の向こうに行っちゃダメだぞ!」
山吹ハヤト「お、おう」
篠村アカネ「う、うん」
山吹ハヤト「なんか今のマコト、ヒーローみたいだったな・・・」
篠村アカネ「ね・・・」
篠村アカネ「何かを・・・覚悟してるみたいだった」
山吹ハヤト「とりあえず、俺らは一旦ここから離れよう」
篠村アカネ「そうだね、その方がいいかも」
〇諜報機関
金城レイナ「もしもし?マコトくん?」
・・・レイナさん!
今僕達ショッピングモールにいて、そこにバグが・・・
金城レイナ「ええこちらでも既に察知しているわ」
金城レイナ「こんなタイミングで厄介わね・・・」
金城レイナ「ちなみに僕達・・・って言ってたけど、他の人もいるの?」
今友達と買い物してたんです。
そこでバグと遭遇しちゃって・・・
金城レイナ「まずい状況ね・・・」
金城レイナ「一旦そっちにイーヴと職員を車で送るから、モールの前で待っててくれる?」
わかりました
金城レイナ「連れのお友達は現場からなるべく遠くまで離れさせて」
了解です
金城レイナ「・・・気をつけてね」
金城レイナ「ふう・・・」
金城レイナ「今日は仕事早く終われそうにないわね・・・」
〇デパートのサービスカウンター
羽馬マコト「ハヤト・・・!アカネさん・・・!」
羽馬マコト「・・・居ない。 どこに行ったんだ?」
ただ今、ヤマテモール館内で火災が発生しました。
お客様は当館職員の指示に従い、非常口へ・・・
羽馬マコト「クソッ・・・!」
バグ「キェェェェ!!!」
羽馬マコト「バグ!!」
羽馬マコト「イーヴを装備してないまま戦うのは流石に不利すぎる」
羽馬マコト「ここは・・・」
羽馬マコト「一時戦略的撤退だ!」
バグ「ギャアアアア!!!」
〇階段の踊り場(ポスター無し)
山吹ハヤト「はあ・・・はあ・・・」
山吹ハヤト「ここまで逃げりゃ、流石に大丈夫だろ」
篠村アカネ「流石にバグもここまでこないよね・・・?」
山吹ハヤト「いや、アイツは人間と同じ動きをするって聞いたから、」
山吹ハヤト「ここまで来る可能性も充分あるぜ」
山吹ハヤト「それに・・・」
山吹ハヤト「バグがもう一体居るかもしれないし・・・」
篠村アカネ「こ、この声って・・・!!」
山吹ハヤト「あ、ああ・・・」
山吹ハヤト「こっちに近づいてくる・・・」
〇センター街
男性「おい!!早く避難させろよ!!」
ヤマテモールの店員「す、すみません、お子様や女性を優先に順番に避難をお願いしておりますので・・・」
男性「ガキや女はどーでもいいんだよ!! それよりも俺らを先に逃げさせてくれ!」
男性「なあ、すぐそこまでバグが来てるんだぞ!」
男性「は、はやくぅぅぅ!!」
田名誠二「お待たせして申し訳ありません。 こちらの避難車両にご乗車ください」
男性「避難用のトラック・・・」
男性「あ、あんた達は?」
田名誠二「私達は対バグ特務機関ガイアです」
田名誠二「私達がバグから皆さんをお守りします」
男性「た、助かった・・・」
男性「は、早く乗らせろ!」
田名誠二「押さずに走らず落ち着いて避難してください!」
田名誠二「特に貴方・・・」
男性「な、なんだよ」
田名誠二「小さい子供が居る中、他の人を押し飛ばしながら避難をするのは危ないですよ」
男性「・・・チッ、うるせぇな」
田名誠二「・・・ふぅ」
「誠二さん!」
田名誠二「・・・!!マコトくん!」
羽馬マコト「はあ・・・はあ」
羽馬マコト「イーヴ、持ってきてくれたんですよね?」
田名誠二「うん、今すぐ持ってくるよ」
田名誠二「・・・それと、連れの友達は大丈夫かい?」
羽馬マコト「それが・・・行方がわからなくて」
田名誠二「そうか・・・わかった」
田名誠二「僕ら職員の方でもまだ取り残された民間人が居ないか探してくるから」
田名誠二「マコトくんはバグを倒すことに集中してほしい」
羽馬マコト「ありがとうございます」
田名誠二「おい、イーヴを持ってきてくれ」
ガイア職員「はっ」
田名誠二「ちなみに、こんな状況で聞くのもアレだけど・・・」
田名誠二「マコトくん達は何しにヤマテモールに?」
羽馬マコト「新しくオープンしたスイーツスズキに放課後行こうって約束で来てたんですけど」
羽馬マコト「もうそれどころじゃないですよね・・・」
田名誠二「ありゃりゃ・・・」
田名誠二「レイナさんも楽しみにしてたからな・・・」
羽馬マコト「あれ、レイナさんもスイーツスズキ知ってるんですか?」
田名誠二「そうそう」
田名誠二「レイナさんも、すっごく楽しみにしてて今日も早く仕事終わらせようとしてたんだけど」
田名誠二「これじゃあ、しばらくヤマテモールは閉鎖かもね・・・」
羽馬マコト「残念だな・・・」
ガイア職員「イーヴ一式、お持ちしました」
羽馬マコト「ありがとうございます」
田名誠二「じゃあマコトくん、気をつけてね」
羽馬マコト「はい!」
羽馬マコト「いってきます・・・」
田名誠二「・・・頼んだよ」
羽馬マコト「・・・羽馬マコト、出撃します」
田名誠二「よし、僕達は建物内に取り残された民間人が居ないか捜索するぞ」
ガイア職員「了解」
〇デパ地下
羽馬マコト「もうこんなに被害が・・・」
バグ「ギャアアアアアア」
羽馬マコト「コイツ・・・!!」
羽馬マコト「ぶっ倒してやる!!」
バグ「ギャアッ!!」
羽馬マコト「オラッ!」
バグ「グオオオオ・・・」
バグ「ギャアアアアアア」
羽馬マコト「・・・!! もう一体!?」
羽馬マコト「グッ・・・!」
バグ「ギュオッ!」
羽馬マコト「2体同時なら丁度いい・・・」
羽馬マコト「一気に片付けてやる!」
羽馬マコト「オラァァァァ!!!」
バグ「ギャアアアアアア」
バグ「キュルルルルル・・・」
羽馬マコト「トドメだ!!」
バグ「ギュアアアアア」
羽馬マコト「・・・ふぅ・・・ふぅ」
羽馬マコト「・・・よしっ、」
羽馬マコト「1階はこれで全部か・・・?」
羽馬マコト「モール内には何体バグが居るんだ?」
羽馬マコト「・・・とりあえず、2階に向かうか」
〇ショッピングモールの一階
山吹ハヤト「はあ・・・はあ・・・」
篠村アカネ「・・・くっ・・・はぁ」
篠村アカネ「・・・ま、まって」
山吹ハヤト「・・・ふぅ、 アカネさん?何かあった?」
篠村アカネ「ちょっと、体力が・・・」
山吹ハヤト「で、でも、バグがどんどんこっちに・・・」
山吹ハヤト「・・・!! さっきよりも近い!」
山吹ハヤト「は、早く、ほら、アカネさん!」
篠村アカネ「で、でも・・・息が・・・!」
山吹ハヤト「え、ええー・・・」
バグ「ギャアアアアアア」
山吹ハヤト「や、やべぇよ!!」
山吹ハヤト「とうとう来ちゃったよ!!」
篠村アカネ「ど、どうしよう・・・」
バグ「グアアアアアア」
山吹ハヤト「ひ、ひぃぃぃ・・・」
山吹ハヤト「しょ、ションベンちびるぞ・・・」
バグ「キュルルルルル・・・」
山吹ハヤト「だ、誰かぁぁぁ!! 助けてぇぇぇぇ!!」
バグ「ギュア!!!!」
羽馬マコト「ま、間に合った・・・」
山吹ハヤト「ま、マコト!?」
篠村アカネ「マコトくん!!」
羽馬マコト「ハヤト、アカネさん・・・」
羽馬マコト「2人共、今までどこに居たんだよ!」
山吹ハヤト「それはこっちのセリフだぜ!」
山吹ハヤト「電話に出るくるって言ったきり、連絡もつかないし・・・」
山吹ハヤト「それよりも・・・ なんだよそのスーツ・・・」
羽馬マコト「こ、これは・・・」
バグ「ギャアアアアアア!!」
羽馬マコト「とりあえず説明はあと!」
羽馬マコト「2人共後ろに下がっててくれ」
山吹ハヤト「お、おう」
羽馬マコト「よくも俺の友達に手を出そうとしてくれたな・・・」
バグ「キュアアアアア」
羽馬マコト「くらえ!!」
バグ「ギャウッ!!」
バグ「ギュアッ!!」
羽馬マコト「オラァァァァァァァァァァァァァ」
バグ「ギャァァァァァァァ」
羽馬マコト「はぁ・・・はあ・・・」
羽馬マコト(な、なんだ?今の力は・・・)
羽馬マコト(いつものパンチじゃなかった・・・)
山吹ハヤト「ほ、ほんとにあのバグを倒しちまった・・・」
篠村アカネ「ま、マコトくん・・・」
羽馬マコト「あ、ああ・・・」
羽馬マコト「その、ごめん。 ずっと黙ってて・・・」
羽馬マコト「引くかもしれないけど、 実は、俺・・・」
山吹ハヤト「す、す・・・」
山吹ハヤト「すげーよ!!マコト! お前実はヒーローだったのかよ!」
篠村アカネ「うんうん! めっちゃかっこよかった!」
羽馬マコト「・・・え?」
山吹ハヤト「最後のギャズーン!!みたいなあの必殺技、どこから出してんの?」
篠村アカネ「その、スーツすっごい重そうだけど大丈夫なの?」
山吹ハヤト「いつからバグと戦ってたんだ?」
羽馬マコト「あ、えーと・・・」
羽馬マコト(バグを倒したりして引かれるかと思ったけど・・・)
羽馬マコト(全然思ってた反応と違ったな・・・)
山吹ハヤト「ちょっとそのスーツ、俺にも着させてくれよー!」
羽馬マコト「いや、これは機密兵器だから・・・」
その装置には触っちゃダメよ
山吹ハヤト「うぇ!だれ?」
金城レイナ「私達は対バグ特務機関ガイア。 総司令部一佐の金城レイナよ」
山吹ハヤト「が、ガイアって、バグと戦ってる組織の・・・」
金城レイナ「マコトくん、遅くなって申し訳ないわね」
羽馬マコト「レイナさん、バグはもう倒しました」
金城レイナ「ええ、ヤマテモール内に残存のバグも無し・・・」
金城レイナ「今回も助かったわ。 ありがとう」
羽馬マコト「いえ・・・」
山吹ハヤト「今回も・・・ってことは、今までのバグもマコトが倒して来たのか?」
羽馬マコト「実はね、俺はガイアに所属しててバグと戦ってるんだ」
山吹ハヤト「ひ、ひえ〜・・・」
金城レイナ「そっちの子らはマコトくんの友達?」
羽馬マコト「はい、高校の同級生です」
金城レイナ「そう、君たちは怪我とかは無い?」
山吹ハヤト「はい!」
山吹ハヤト「マコトのおかげでなんとか無傷です」
篠村アカネ「私もマコトくんのおかげで助かりました」
金城レイナ「そう、それなら良かったわ・・・」
金城レイナ「ただ、今回ここで目撃したことは全て忘れてちょうだい」
山吹ハヤト「え?」
金城レイナ「あのマコトくんが装着しているスーツは、本来国民には公表していない国家機密なの」
金城レイナ「だから、SNSとかに写真撮って上げたり、第三者に話したりはしないで欲しいわ」
篠村アカネ「わかりました・・・気をつけます」
山吹ハヤト「俺もー。 マコトがバグと戦ってるなんてバレたらめんどくさい事になりそうだしな!」
金城レイナ「ありがとう。 頼んだわね」
金城レイナ「とりあえず今から残された民間人と、建物の消火活動を始めるから、」
金城レイナ「マコトくんは先に本部に戻っててちょうだい」
羽馬マコト「分かりました」
山吹ハヤト「なあマコト」
羽馬マコト「ん・・・?」
山吹ハヤト「その・・・、助けてくれてありがとな」
山吹ハヤト「お前の事はレイナさんに言われた通り、周りには秘密にしとくからよ」
山吹ハヤト「これからも陰ながら応援してるぜ!」
篠村アカネ「マコトくん、」
羽馬マコト「あ、アカネさん・・・!」
篠村アカネ「本当にありがとう。 助けてくれて・・・」
篠村アカネ「マコトくんが駆けつけて来てくれなかったら私とハヤトは死んでたから・・・」
羽馬マコト「い、いやー、それほどでもー・・・」
篠村アカネ「普段のマコトくんってちょっと抜けたところあるけど」
篠村アカネ「・・・今日のマコトくん、すっごいかっこよかったよ!」
羽馬マコト「う・・・うへ・・・うへへ」
羽馬マコト「あ、アカネさんに・・・か、かっこいいってい、言われ・・・」
篠村アカネ「ま、マコトくん!?」
山吹ハヤト「おい!マコト!しっかりしろよ!」
〇屋上の端
?「・・・三体のバグを連続撃破」
?「その内バグ一体との戦闘中、スペシャルセルスの覚醒を確認・・・」
?「第一の少年・・・ますます面白いくなってきたな」
?「度重なるバグとの戦闘の度に飛躍的な成長を見せてくれる」
?「しかし、このままバグを対処され続けてはこちらの劣勢になる・・・」
?「それに、「あの御方」も憤慨のご様子」
?「・・・そろそろ私の出番か」
フレイムマン「第一の少年、手合わせ楽しみにしてるぞ・・・」
フレイムマン「フハハハハハ・・・」
〇教室
──数日後
山吹ハヤト「はぁぁぁぁ・・・」
羽馬マコト「ハヤトー、今日もテンション低いなー」
山吹ハヤト「だってよー・・・」
山吹ハヤト「俺の大大大大大大大大好きなスイーツスズキが結局食べれなかったなんて」
羽馬マコト「あはは・・・」
羽馬マコト(あのレイナさんも、ハヤトみたいに結構落ち込んでたな・・・)
羽馬マコト「気持ちはわかるけど、切り替えていこうぜ」
篠村アカネ「おはよー・・・って」
篠村アカネ「ハヤト今日も落ち込んでるんだね」
山吹ハヤト「ああ・・・」
羽馬マコト「・・・ん、イヤッフーニュースだ」
羽馬マコト「・・・ハヤトー」
山吹ハヤト「・・・んー?」
羽馬マコト「ヤマテモール来月に再オープンだってよ!」
山吹ハヤト「・・・え!!がち!?」
羽馬マコト「ああ!復旧作業が順調に進んでるらしい」
山吹ハヤト「やったぁぁぁぁぁあ!!」
山吹ハヤト「スイーツスズキ!!スイーツスズキ!!」
羽馬マコト「ん、もう1件ニュース?」
羽馬マコト「・・・」
山吹ハヤト「スイーツスズキ!!スイーツスズキ!!」
羽馬マコト「なんかスイーツスズキ全店舗閉店だって」
山吹ハヤト「えええええええええええ」
篠村アカネ「売上順調だったけど、会社の利益のお金、全部社長がパチンコに溶かしちゃったって」
篠村アカネ「朝にニュースでやってたよ」
山吹ハヤト「す・・・す・・・」
山吹ハヤト「スイーツスズキー!!カムバァァァァック」
──続く