1話 違う帰り道のおかげで(脚本)
〇街中の道路
加納正人(はぁ〜今日の仕事終了〜)
俺の名前は加納正人(かのうまさと)、
5年前東京で仕事を探す為上京してきた。
ただ就職活動は上手く出来ず
今はコンビニのアルバイトをしている
加納正人(今日は早く仕事終わったから ちょっと違う道から帰るか)
いつもの帰る道とは違って
少し遠回りの道で帰ることにした
加納正人「やべ!お袋から着信来てる」
上京して5年アルバイト生活している俺を心配して親から毎週のように連絡が来る。
帰省(かえ)って実家の仕事を手伝えと言う。
加納正人「はぁ本格的に仕事見つけないとなぁ〜」
加納正人「はぁ〜ってかさっきからため息しかしてねぇ」
違う帰り道を帰りながら歩いてると
加納正人「あれ?こんな所に喫茶店?」
〇寂れた雑居ビル
いつもと違う帰り道とはいえこんな所に喫茶店があったなんて知らなかった。
外装はレトロ感がある喫茶店で
それ以外は普通の喫茶店だった。
扉の隣のショーケースには
料理のサンプル品が並んでいた。
加納正人「普通の喫茶店のようだけど、料理はけっこうあるんだな 腹も減ったしここで夕飯でも食べてくか」
加納正人(店内は?)
加納正人「!!!!!」
大きい窓から店内の様子を見た時、俺は店内の様子よりカウンターにいる一人の女性に目を奪われた。
〇シックなカフェ
カウンターには黒髪ロングでとても優しそうな女性がいた。
女性はコーヒーを作っていた。
?「?」
?「!」
女性と目が合ってしまった!
最初は驚いていたがすぐに笑顔で返してくれた。
〇寂れた雑居ビル
加納正人(しまった!目が合ってしまった! ここで帰るのも失礼だし、入るか)
俺はそのまま店内へ入って行った。
〇シックなカフェ
?「いらっしゃいませ!」
加納正人「すみません。怪しい者ではなくて店内を見てただけで・・・」
加納正人(嘘だけど・・・)
?「いいえ、宜しければカウンターへどうぞ」
加納正人「は、はい」
?「メニューをどうぞ!」
加納正人「実はここ初めてで何かオススメはありますか?」
?「そうですね、 お食事をされるのでしたらナポリタンとかいかがですか?マスターみたいに美味くは作れるか心配ですけど」
加納正人「マスターはいないんですか?」
?「実はマスターって父なんです。 でも今日は用事で出れなくて、それで私が代わりに入ってるです」
加納正人「へぇー!凄いですね。一人で店番なんて!」
?「いいえ、もう慣れました♪」
加納正人「それじゃ!ナポリタンと食後にコーヒーを下さい」
?「かしこまりました。ナポリタンと食後にコーヒーですね。少々お待ち下さい」
彼女はカウンターの奥の厨房へ入って行った。
加納正人(名前何て言うんだろう? 勇気出して聞いてみようかな?でも変な客と思われたらどうしよう?)
〇シックなカフェ
10分後
?「お待たせ致しました。こちらナポリタンです。 お好みでチーズをどうぞ」
加納正人「うわ〜!美味そう!」
?「それでは、ごゆっくりどうぞ!」
加納正人「いただきます」
加納正人「上手い!こんなのいくらでもいけるぞ!」
とても美味しくてあっという間に食べてしまった。
加納正人「すみません。コーヒー下さい」
?「はい!かしこまりました」
彼女はコーヒーを焙煎し始めた。
店内にはコーヒーの香りで漂っていた。
加納正人(よし!コーヒーを持ってきたら名前を聞くぞ! でも何て聞こう?)
加納正人(お名前はなんですか? ーストレート過ぎかな? 今日は良い天気ですね?お名前はなんですか? ーイヤイヤもう夕方だよ!)
?「お待たせ致しました。食後のコーヒーです」
加納正人「!!!!!!!!」
加納正人「あ、あの!!」
?「は、はい?なんでしょう?」
加納正人「お、お、お、」
?「お?」
加納正人「お、お砂糖下さい」
?「はい、かしこまりました」
加納正人(くそーー!何言ってるんだ俺! こうなったら当たって砕けろだ! もし怪しまれたらもう来なければいい! そうだ!言うぞ!)
?「お待たせ致しました。お砂糖です」
加納正人「す、すみません!」
?「はい?まだ何か?」
加納正人「お、お名前!お名前を聞いてもよろしいでしょうか!?」
?「え!?」
加納正人(そうだよな、普通に驚くよな)
?「はい!佐々木穂乃果(ささきほのか)と言います」
加納正人「え!?」
加納正人「あ、はい!俺はじゃなくて、僕は加納正人といいます」
佐々木穂乃果「はい、加納さんですね」
加納正人(やったーーー!名前聞けたぞー! 良かった〜)
加納正人「佐々木さんはいつもここにいるんですか?」
佐々木穂乃果「そうですね、マスターが出れなかったときは居ますよ」
加納正人「そ、そのまた来ます!僕この辺でバイトしててだからまたここに来ます」
佐々木穂乃果「はい♪お待ちしてますね」
加納正人(よし!また来る約束をしたぞ!)
加納正人(あれ?コーヒー無くなっちゃった)
コーヒーが、無くなった時彼女が近づいてこう言った
佐々木穂乃果「コーヒーのお代わりはいかがですか?」
加納正人「え?ごめんなさい今日は余りお金がなくて・・・」
佐々木穂乃果「大丈夫です。こちらは私のサービスです」
加納正人「え!?」
佐々木穂乃果「常連さんをゲットした、私からのサービスです♪」
加納正人「!!!!!! カワイイ!!絶対来る!」
〇寂れた雑居ビル
2杯目のコーヒーを飲みお会計済ませ外に出たらもう夜だった。
本当に一瞬の出来事に感じた。
ここではいつもの悩みとかが無くなってとても落ち着く場所だった。
加納正人「よし! 明日からも頑張れる感じが出てきたぞ!バイトと就職活動どっちもやってやる!」
加納正人(この喫茶店のおかげでまた日々の生活にやりがいを見つけた。また落ち込むことがあったらまたこの喫茶店に来よう)
そして俺は喫茶店をあとにした。
すごく純粋な人だなぁと思ってキュンキュンしました!
いいですね、こういったドキドキする空間大好きです。
二人の距離が近づくといいなぁと思いました!
なんだか青春をひしひしと感じました!
名前聞くのも…一苦労ですよね!
でも名前一つで心は昂るし、名前って実はすごく大事なんですね!
純粋な気持ちがすごく伝わってきて、こっちまでそわそわしちゃいました。2人のストーリーの続きが気になるので、ぜひお願いします。