篠宮先輩は生徒会長で(脚本)
〇生徒会室
学園中誰もが人目を置く存在、生徒会長篠宮美琴。そう、それが今俺の前にいる彼女。
悠斗「...は?」
美琴「聞こえなかったかしら?ならもう一度言うわ」
美琴「藍原悠斗、今日から貴方は私の雑用係よ」
悠斗「いやいやいや!何で俺が?!」
美琴「気にいったのよ。それだけ。悪かったかしら?」
悠斗「それだけかよ...」
美琴「じゃ、明日から私の雑用係だから。よろしくね」
篠宮会長はくるりと後ろを向き、右手をひひらと手を振り去っていった。
悠斗「はぁ...」
悠斗「とりあえず...帰る、か、」
〇通学路
俺は唸りながら帰路に着いた。
悠斗「俺が...篠宮会長の雑用係...。か...」
悠斗「いやさっぱりわけわからねぇ!」
颯馬「悠斗~!一緒に帰ろ!」
悠斗「うわっ?!」
颯馬「?」
悠斗「びびった、颯馬か」
颯馬「悠斗、どうしたの?考えごとしてた?」
悠斗「あぁいや、なんでもない」
颯馬「そういえば悠斗、篠宮会長の雑用かかりになったんだって?」
悠斗「...は?颯馬お前何で知って...」
颯馬「僕の同級生が、生徒会長室で悠斗と篠宮会長と話してるのを見たって」
悠斗(噂が広まるのは早い、きっと明日にはクラス全員に広まってるだろう。めんどくせぇ...)
悠斗「まぁ、否定はしないが」
颯馬「悠斗も大変だね、あの篠宮会長に目をつけられるなんて」
悠斗「あの?」
悠斗(学園中が人目を置く美貌と頭脳を兼ね備えていてどこか冷たくも思える態度に恐れを抱く生徒も多い、という事は知っているが...)
颯馬「悠斗、知ら無い?篠宮会長の"噂"」
悠斗「噂?」
颯馬「うん。篠宮会長が色々な人を自分の雑用係にして気にいら無かった生徒は恋愛禁止っていう独自校則を作ったっていう噂」
悠斗「何だそれ、むちゃくちゃじゃねぇか...、」
颯馬「だから、悠斗。頑張って!」
悠斗「お、おぅ...」
颯馬「あ、ごっ、ごめん!」
悠斗「あー、いや、平気」
颯馬「じゃあ僕、こっちだから、じゃあ!」
悠斗「あぁ、また明日な」
悠斗(何で颯馬あんな必死だったんだ...。まぁ、いいか)