Ⅱ-36.神殿へ・・・(脚本)
〇魔王城の部屋
神殿に行くことを決めた奏楽たちだが・・・
神殿に向かうために足を進めようとした時だった。
元魔王「っ・・・俺、は・・・」
田所 蒼(アオイ)「マオ君??? どうしたんっすか? マオ君も帰るんっすよね?」
元魔王「なっ・・・!?」
魔王部下「ダメーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
魔物1「あるじぃぃぃぃぃぃ~~~~~!!!! NO~~~!!!!」
元魔王「うおっ!?」
田所 蒼(アオイ)「うわっ」
魔王部下「あばばばばば!!!!」
魔王部下「ダメ!! お兄様!!! だめーーー!!!」
魔物1「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、主!!! ダメですーーーー」
元魔王「お、お前ら・・・・」
田所 蒼(アオイ)「・・・」
田所 蒼(アオイ)「それって、マオ君の望みっすか?」
魔王部下「・・・え?」
田所 蒼(アオイ)「・・・マオ君はどうしたいんっすか?」
元魔王「・・・」
魔王部下「それは!」
魔王部下「私たちと一緒に居たいに決まってる!」
魔物1「そうだぞ!主は我々の──」
田所 蒼(アオイ)「もしマオ君を思うなら、マオ君の口からきくべきじゃないんっすか?」
「うぐっ!」
元魔王「・・・」
元魔王「俺は・・・」
吉沢 奏楽(ソラ)「じゃ!! 話がまとまったようだし、そろそろ行こっか~! 神殿に!!」
吉沢 拓磨(タクマ)「おい!!」
高野 蓮(レン)「は、話をぶった切った~~!!」
高野 裕翔(ヒロト)「・・・奏楽ちゃん・・・ 可愛い(ボソッ)」
元魔王「ま、まて・・・!! おれは・・・・!!!」
吉沢 奏楽(ソラ)「別に、今ここで決めるにしても、悩んでるにしても・・・・・・ 神殿までは来てくれるんでしょ?」
吉沢 奏楽(ソラ)「ねっ???マオ君!」
元魔王「っ!!!!」
吉沢 奏楽(ソラ)「じゃ、行くよ~~!!!」
こうして、地球から来たメンバーたちは、神殿へと向かう──
今度はここにいるみんなが足を進めていた──
〇荒野
──一方そのころ
根谷 忠司「・・・え?」
騎士「ですから・・・・・・ 魔王との和解成立したそうです・・・」
根谷 忠司「・・・え?」
魔法使い「もぉ~~~!!!! 察しが悪いわね!!」
魔法使い「もう魔王討伐はしなくていいってことよ! 戻ってこいってこと!」
魔法使い「わかる??」
根谷 忠司「い、言ってる意味はわかるけど・・・」
根谷 忠司「そんなことって・・・・ある??」
騎士「そもそもなんですが・・・」
騎士「数か月前まで・・・ 魔王とは和平条約結んでいたのですが・・・」
根谷 忠司「・・・え?」
騎士「ですが・・・ 突然王が代替わりしたらしく、それから和敬条約の一方的な破棄と侵略となったわけです」
根谷 忠司「へ、へぇーーー」
魔法使い「あなた本当に理解してます?? 突然魔王の侵略があったからあなたを召喚したの」
根谷 忠司「・・・へ?」
魔法使い「つまり・・・ あなたは用済みになっちゃったわけよ」
根谷 忠司「・・・へ?」
魔法使い「あ、あなたさえよければ(ボソ)」
魔法使い(私の恋人── いや、結婚相手でもいいかも・・・?)
その時だった──
騎士「・・・え?」
魔法使い「・・・え?」
突然現れた魔法陣により・・・
この世界に召喚されていた勇者は跡形もなく消えることになるのだった──
〇開けた交差点
根谷 忠司「痛っ!!」
根谷 忠司「・・・」
根谷 忠司「・・・え?」
周りを見回すと、見慣れている風景のはずなのに・・・
どこか懐かしい景色だった
根谷 忠司「・・・あれ? 俺は、どうしてここに・・・」
根谷 忠司「・・・」
根谷 忠司「そ、そうだ! コンビニにお菓子階に行くんだった!!」
異世界に召喚された根間忠司は・・・
異世界に召喚されたことも、
異世界で何をしていたかも・・・
何も覚えていなかった。