夢見るドレスは血に濡れて

純連宮華

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〇黒
「おっと、こぼれてしまいました...」
「あ、そこの貴方、はじめましてですよね?」
「もしかしたら、初めてじゃないかも知れませんけどね」
「...?私についてですか?」
「ふふ、それはシークレットなんです。 誰にもバレさせたくないのです」
「...そんな顔して、大丈夫ですか? 苦しい顔そんなにしないでほしいのに..」
「...」
「あ、寝ちゃった...話が長かったのですかね...」
「まあ、この体は、ベッドで寝かして...」
「次は、誰が来るのですかね...」
「そして、もしもこの洋館に来た人には...」
「──私から、とっておきの”楽しみ”を味わってあげましょう...!」

〇立派な洋館
  ──アスレリア地方
  リスミール家

〇おしゃれな廊下
ルネヴィア「...本日は登校日ですが、まだ起床しておりません...そろそろ起こさなければなりません」
  ルネヴィア(18)
  リスミール家16代当主、「レイラ」に仕え
  てるメイド。
  レイラのことが大好き
「...」
ルネヴィア「ご返事がないですし...勝手に部屋に入るのは失礼....、でも、入るしかありませんね...」

〇城の客室
レイラ「うーん、すやすや...」
ルネヴィア「なんと!目を閉じていないまま寝ていらっしゃる!?」
レイラ「あ、ルネヴィア...おはよう... ちょっと友達といっしょにやってた儀式をやってた!」
  レイラ(18)
  本作の主人公。
  リスミール家16代当主。
  明るく、そしてややおっちょこちょい。
レイラ「すごい楽しかったよ!!!!!!」
ルネヴィア(なぜこの時、儀式が行われているのか...そして、レイラ様に対してどのようなことをなさっているのか...)
ルネヴィア「それよりも、もう学校の支度を終えられ、朝食を召し上がってください」
レイラ「え、もうとっくにしたよ? ルネヴィア私のこと子供だと思ってる?」
ルネヴィア「...」
レイラ「あー、ごめんごめん、幼馴染だからねw もううちら大人だよ!」
レイラ「...とりあえず、服着替えて朝食たべてくるから、!」
ルネヴィア「、かしこまりました。では、失礼いたします」
レイラ「...よしっ!」
レイラ「レイラ、行ってきます!」

〇立派な洋館
  数分後
レイラ「じゃあ皆、!行ってくるね!」
「いってらっしゃーい」
ルネヴィア「そうでした、本日は学校でスピーチをする予定でしたね」
メイド「え、そうなの? それ、授業参観だったら良いのにー」
メイド「うちら親じゃないでしょ... それに私ら大人じゃないし...」
メイド「あ、確かに」
ルネヴィア(レイラ様、頑張ってくださいね...!)

〇ファンタジーの教室
  スピーチ授業
先生「はい、では次、 リスミール・レイラさんお願いします」
レイラ「はい!わかりました!」
レイラ(...よしっ、)
レイラ「...」

〇ファンタジーの教室
レイラ「わたし、リスミール・レイラには夢があります」
レイラ「それは、「名前だけの令嬢」じゃなく、自分の力で人を動かせる人になること」
レイラ「リスミール家の娘だからではなく、レイラという個人として、誰かの支えになりたい」
レイラ「家族が教えてくれたのは、物を持つことより「与えることの誇り」でした」
レイラ「お父様の背中が、 お母様の眼差しが、」
レイラ「──私の夢の土台です」
レイラ「だから、いつかこの名前を、もっと意味あるものにしたい」
レイラ「リスミール・レイラ、が“志”の代名詞になるように」
レイラ「...終わりです」
レイラ(やばあああい...きーんちょ...した...)

〇城門の下
  ──放課後
レイラ(...やっばい、あのスピーチ、噛んだところないかな? なんか文おかしかったかな?)
友「あっ、レイラ〜、5限のスピーチ、まじですごかったよ!」
友「あの思い...私には生み出せないよ...! どうやって作ったの?!」
女子生徒「確かに。 まあでもレイラ様は元から頭いいから すぐ作れたんじゃない...」
レイラ「そ、そうかな...」
レイラ「わ、私...あまり頭が良くないし...」
女子生徒「えーー、でも成績優秀じゃーん そこらへん先生から認められてんじゃん」
友「自己肯定感下げないでほしいな、 もっと馬鹿になるよ!」
レイラ「あ、確かに...!」
レイラ「...ごめん、、私早く帰るね...! いっぱい自己肯定感あげる練習するよ!」
友「え?!レイラ!?」
女子生徒「...そこんとこも可愛いよね」
友「ま、まあ...確かに」

〇立派な洋館
レイラ「ただいまー!」

〇西洋風のバスルーム
レイラ「...よし、手洗いうがいはおk...」
レイラ「...?」
レイラ「何...いまの音?」
レイラ「...まあいいや、皆にあってこよ... 気味悪いし」
  ...

〇おしゃれな廊下
ルネヴィア「あ、レイラ様、おかえりなさいませ」
レイラ「ルネヴィア〜〜! 今日さ、スピーチで皆に褒められた!」
ルネヴィア「おお...よかったですね」
レイラ「でもさあ...私本当にこのままの頭でいいかなって?思ってさ... それで決めたのがさ...」
レイラ「自己肯定感あげる!!!」
ルネヴィア「えっと...なぜ?」
レイラ「友達から言われたの。 自己肯定感下がったらもっと馬鹿になるよって...」
レイラ「私、馬鹿にはなりたくないからさ! だから自己肯定感あげたいんだ!」
レイラ「...でも、やっぱり...できるかな...?」
ルネヴィア「...レイラ様」
ルネヴィア「レイラ様、あなたは元来長所をお持ちです。その練習を積まれたならば、完璧な方になれるでしょう」
レイラ「...え...?」
ルネヴィア「もっと自信を持ってください。そうすれば、長所がもっと増えることでしょう」
レイラ「ルネヴィア...」
レイラ「──ルネヴィアってやっぱママじゃん!!!!!!!!!!!!!!!」
ルネヴィア「いえ、それはお母様ではありません。...失礼ですが、先程のお話、聞いていらっしゃいましたでしょうか?」
レイラ「うん、聞いてたから大丈夫だよん でも聞いてたらもっとママ、ママ言ってるはずだと思う」
レイラ「でもさっきいったけど... 嫌でしょ?」
ルネヴィア「...まあ、どちらでも...」
レイラ「良かったああああああああああ! やばい!私ちょっとお腹へってきたから... 服着替えるね!!!!!!!!!!!!!!!」
ルネヴィア「...フフっ...」

〇城の客室
レイラ「ふう...制服より着心地良い...!」
レイラ「...」
レイラ(...何...? なんなの...)
レイラ「...ちょっと...怖い...かも...」
レイラ「...行こ...」
レイラ「...あとでルネヴィアに聞いてみよっと」
  ──

〇洋館のバルコニー
  夜
レイラ「...ごめん、ルネヴィア、 なんかわざわざ忙しいときによんじゃって」
ルネヴィア「いえ、大丈夫です。さて、どうなさいましたか」
レイラ「なんかさ、今さっき? いや夕方の時だったんだけど..」
レイラ「なんか...鏡のある部屋入ったらさ...」
レイラ「なんか...変な音?するんだよね」
ルネヴィア「...変な音?」
レイラ「うん、なんか...沈んだ音的な...」
ルネヴィア「──...それ、もしかしたら、僅かに詰まった水滴の音かもしれません」
レイラ「水滴...? あー...」
レイラ「...まあ、その可能性あるよね...」
ルネヴィア「これはあくまで私の推測でございますが...」
ルネヴィア「あまり気にされない方が良いでしょう。気にかけると、かえって怖い目に遭う可能性があります」
レイラ「...わかった。 気にしないでおくね...」
レイラ「...ありがと、ルネヴィア」
ルネヴィア「何かお困りのことがございましたら、私、...いや、メイド一同にお申し付けください」
ルネヴィア「私はいつまでもレイラ様を味方ですからね」
レイラ「、私も、皆の味方だよ」
ルネヴィア「...それでは、そろそろ戻りましょうか」
レイラ「、そうだね」

〇城の客室
  ──夜
レイラ(...気にしない、気にしない... ...早めに寝間着に着替えよう)
レイラ「...」
レイラ「...」
レイラ(うるさいな──)
レイラ「──あれ...なんか違う音がする...」
レイラ「でも...気にしない──」
レイラ「え?笑い...声?」
レイラ「...!?」
レイラ「...きゃ、きゃああああっ!!?」

〇城の客室
レイラ「...て、ひっ!? なんか視界がぼやけ...」
レイラ「...、逃げよう!」
レイラ「...う、嘘...、 どうしよう...助けて──」
レイラ「...ば、薔薇...? なんで、ここに...」
レイラ「...え?」
レイラ「え?鏡に...?」
レイラ「わ、わああああああっ...!?」

〇沖合(穴あり)
レイラ「...え?何あれ...」
レイラ「それに...吸い込まれ...?」

〇黒
レイラ「...え?...え?」
レイラ「ブラックホール的なやつに...吸い込まれた...?」
レイラ「でも、私...鏡の中に入っちゃった...」
レイラ「...てかまず、鏡の世界とか...何──」
レイラ「...え?」

〇ファンタジーの学園
レイラ「えっ...なにここ...」
  「ようこそ」プロローグ、終

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