広い中の奇跡

グンジェイビゼ

広い中の奇跡(脚本)

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〇大学の広場
  都内の大学に進学を決めた私は
  田舎から上京し一人暮らしを始めた。
しゃな「今日は渋谷のカフェでバイトの面接がある日だ!」

〇渋谷の雑踏
しゃな「テレビで見ていたスクランブル交差点は 本当に人でいっぱいなのかなぁ」
しゃな「109のポスターは誰だろうなぁ」
しゃな「スカウトマンに声をかけられたりするのかなあ」
  電車に揺られている最中
  色んなことを考えていた

〇電車の中
  大学への進学を区切りに
  初めて東京に来たので
  知らないことが沢山ある。
  同時に全てが新鮮で
  今乗っている満員電車すら苦痛に感じていなかった。

〇駅のホーム

〇駅のホーム
  駅に着くなり大勢の人が一気に降りてそれぞれの目的地に向かった。
しゃな「取り敢えず私も外に出ないと」
  しゃなは出口と思われる方向に歩いたが
  一向に出られる気配がない
しゃな「どうしよう...!!出口が分からない...!!改札が多すぎるよ」
  広い駅ということは知っていたが、ここまでとは思っていなかった
  改札の種類や出口の種類、目的地に合わせた下り口から駅を利用する人たちは降りていった。
しゃな「ハチ公改札って..どこなの?」
しゃな「面接時間には余裕を持って家を出たはずだったのにいつの間にかこんな時間!早く出ないと」
  迷っていると面接の時間が刻々と近づいていた
  少し遠くで若い男性が階段を降りていくのが見えた
しゃな「同い年くらいの人に着いていけば出れる気がする」
しゃな「単純な考えだけどこの作戦で私は絶対外に出る!」
  前を行く男性と同じように階段を降り、エスカレーターを降りていった
しゃな「ここまで着いて行ってたらちょっとストーカーみたいだな、、」
  ”少し心配になりつつも後を追った”

〇空港のエスカレーター
  しゃなは前を歩く男性に興味を持ち出した
しゃな「あの人はどこへ向かっているんだろう・・・?」
  そう思っていると
  エスカレーターの折り返し地点で
  男性の顔が見えた
しゃな「!?」
  しゃなは驚いた。目印にしていた男性は
  高校時代想いを寄せていた先輩だったのだ
しゃな「そういえば先輩も上京したっていう噂を聞いたな」
先輩「...」
しゃな「絶対に先輩だ。間違えるはずがない...」
  知り合いと東京で偶然会う確率はとても稀であるだろう。
しゃな「私のこと覚えてくれてるのかな?声を掛けても迷惑じゃないかな?」

〇改札口
  声をかけようか悩んでいると
  目の前にハチ公改札が見えたが
  視界から先輩はいなくなっていた。
しゃな「声...かければよかったな」
  久しぶりに先輩と話すチャンスを逃してしまい、しゃなは肩を落とした
  しかし面接の時間も迫っていたので急ぎ足で改札を出た。

〇SHIBUYA109
しゃな「テレビで見た通り人が沢山いる!」
  初めて見る人の多さと109に感動したが立ち止まれる時間はなかったので人の波を避けながら猛ダッシュをした

〇カフェのレジ
  109を目標としていると面接場所のカフェがあったので駆け込んだ
しゃな「すみません、、!今日面接をお願いした三崎です!」
  顔を下に向け、息を切らしながらそう言った
「いらっしゃいませ!今日面接の子ね!待ってたよ〜」
  カフェ店員の男性は爽やかな挨拶で出迎えてくれた
  顔を上げたしゃなは店員の顔をみて
「えっ...」
  思わず驚きの声を漏らした

コメント

  • 大都会の中で運命の人に会う確率は1%にも満たないんじゃなかろうかと思っていたら、必ずしも0%じゃないんですね。しかも、アルバイト先のカフェの面接者がまさか!

  • バイトの面接の人が先輩だった、ということですね!そこまでいけば本当に奇跡的!?人の多い渋谷のような街で知り合いに偶然会うのは奇跡的でしょうが、それが好きな人だとしたら運命を感じてしまいますね~☆

  • 主人公の高揚感と、迷って時間ロスした時の焦りや不安、そういった心情の変化がダイレクトに伝わってきました。もちろん、高揚感は特に!

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