先輩 後輩 日曜の約束(脚本)
〇学校の下駄箱
なほ「先輩!今度の日曜は暇ですか?」
先輩「・・・・・・えっと何?内容次第では暇じゃなくなるけど」
なほ「パンを買いに行きましょう!」
先輩「えっパン?」
なほ「はい。お母さんに聞きましたよ。この間、悶々とした顔でパン屋さんに行ってたと」
先輩「誰も悶々としてないよ!? 誤解よ誤解!!」
なほ「すみません。 悶々としてたのはグラビア雑誌を買いに行ってた時でしたね!」
先輩「買いに行ってないよ!! 本屋には行ったけどグラビア目的じゃないんだよ!!」
なほ「すみません。 店員のお姉さんが目的でしたね!」
先輩「何がすみませんなの! すみませんの意味分かってる!?」
なほ「すみません。分かってます」
先輩「分かってるならいいけど・・・・・・」
なほ「すみません。欲求不満な先輩」
先輩「分かってないよね!? すみませんの後にくる言葉じゃないんだよ!?」
なほ「まぁまぁ、先輩! いつもの冗談じゃないですか!」
先輩「『いつも』 が酷いのよ!」
なほ「そんな嬉しそうに言わないでくださいよ」
先輩「この顔が!? 嬉しそうに見えるの!? 君にはどう見えてるのかな!?」
なほ「先輩の顔がどう見えるかですか・・・・・・少なくともモテる顔ではないですね♪」
先輩「そういう事じゃないよ! というか『♪』 って何よ!? ここ最近で1番酷いよ!!」
なほ「えっ? 1番ですか!」
先輩「喜んでんじゃないよ!! ワーストの方の1番だよ! ベストじゃないの! 勘違いしないで!?」
なほ「何だよ紛らわしいな」
先輩「何て!? 何って言った、今!」
なほ「『ごめんなさい』 と・・・・・・」
先輩「言ってないよね! ごめんなさいの『ご』 も出てないのよ!?」
なほ「えっ? 出てますよ?」
先輩「・・・・・・」
先輩「いや、出てないよ!! 騙そうとするんじゃないよ!」
なほ「そこまでチョロくないか・・・・・・」
先輩「当たり前だよ! 自分で言うのも恥ずかしいけど、そこまでじゃないよ!!」
なほ「そうでしたか・・・・・・先輩、酷いです。私をもてあそんで・・・・・・」
先輩「それはこっちよ! もてあそばれてんのは俺よ!!」
なほ「えっ」
先輩「何を恥ずかしがってんの!?」
なほ「まぁまぁ。それより今度の日曜は・・・・・・」
先輩「あっ、あーーー!!! ごめん、用事があった~!」