〇街中の道路
商売人「大人気乙女ゲーム、「恋する花園」、残り一個だよ！」
風華「わわっ、やばい、急がなきゃっ!!」
　　私の名前は百鬼風華。乙女ゲームオタクだ。
　　私は今、学校帰りに大人気乙女ゲーム、「恋する花園」をゲットしに来た
風華（うそっ、残り一個なのに信号赤だよ．．．これじゃ買えない．．．）
　　そんなの嫌だ。せっかくここまで来たのに買えないなんて。
風華「ええいっ!!誰も見てないし車も通って無いし渡っちゃえ!!」
　　この判断で人生は180°回転する。
通行人１「あ、危ない!!」
風華「え？」

〇黒
風華「ここどこ．．．？何も見えないよ．．．」
　　鈍い音と共に私は真っ暗な世界に閉じ込められた
風華「光．．．??」
風華「あっちに行けば何かあるかもっ!!」

〇幻想空間
風華「ここ．．．は．．．？」
風華「え．．．ブライア?!」
ブライア「．．．」
風華（檻に．．．閉じ込められている．．．？）
風華「そっ、そうだ、スマホ．．．」
風華（駄目だ．．．圏外．．．）
風華「とっ、とにかくブライア、そっから出ｔ．．．」
風華「えっな、なにこれ?!」

〇貴族の部屋
ブライア「ひ、ひやぁぁぁぁっっ!!!」
　　いまのですべて思い出した。私はトラックに引かれ死亡。謎の空間に転移し、ブライアに触れる。
　　そして．．．。
ブライア「ブライアぁぁぁ!?」
　　私は乙女ゲーム、「恋する花園」の悪役令嬢、ルーティア・ブライアに転生したのだった。
ブライア（まずい．．．。ブライアはヒロインのクリス・アリシアを虐めてルークの逆襲に合って死亡）
ブライア（そう、ブライアは死亡ルートか絶望ルートしか無いのだ）
ルーク「起きたか、ブライア」
ブライア「え、えぇ。ルーク様」
ブライア（ここではブライアを残しながら善人も取り入れなければ．．．。死亡ルートなんてごめんだもの）
ブライア（愛想のない顔．．．。そりゃ政略結婚相手だものね）
クリス「ブライア姉さぁぁぁんっ!!」
ブライア「ク、クリス!?」
　　ルーティア・クリス。ブライアの妹であり第二王女候補。
クリス「あははっ、姉さんの間抜けな顔おもしろーいっ」
ブライア「なっ．．．」
ルーク「こら、クリス嬢．．．」
クリス「ルーク様は姉さんに渡しませんからっ!!」
ブライア「・・・」
　　流石はクリス。ブライアの妹なだけ合って意地悪だ。（？）
　　けれどここは冷静に．．．。
ブライア「クリス、人をからかうのはおよしなさい。クリスもこれから世界に出るでしょう。からかったら仲間は出来ませんよ」
クリス「・・・」
クリス「ふんっ!!」
ブライア「あっはは．．．」
ルーク「ブライア．．．」
ブライア「あっ、ごっ、ごめんなさい．．．。妹が失礼を．．．」
ルーク「いや、お前のことは見直した。少しは良いところもあるんだな」
ブライア「えっ．．．」

〇英国風の図書館
ブライア「うー．．．ん．．．」
ブライア（ここは乙女ゲーム「恋する花園」の世界。ある程度はゲーム通り進むけど行動を変えると未来も変わる）
ブライア「つまり．．．」
ブライア「どういうことだ？」
ブライア「私は一回死んでる。そして何かの運命でブライアに転生した．．．」
ブライア「そういうことよね．．．」
ルシア「なんだブライア。書庫室にいるなんて珍しいな」
ブライア「お、お兄様?!」
ルシア「ブライアが驚いてるなんて珍しいな」
　　ルーティア・ルシア。ブライアの兄であり、ヒロインの攻略対象でもある。お兄様がこれからどう動くかだ。
ブライア「お兄様、もしもわたくしがわたくしじゃないと仰ったら信じますか？」
ルシア「ブライア．．．」
ルシア「お前ついにおかしくなったのか？」
ブライア「はぁ．．．。いえ、私は至って冷静です。お兄様に話したのが間違いでした。お母様に話してきます」
ルシア「あっ、いや悪気は．．．」

〇謁見の間
ブライア「失礼します、お母様」
マリア「ブライア、どうしたのかしら」
ブライア「お母様、単刀直入に言わせてもらいます。お母様、わたくしがわたくしではないと仰ったら信じますか」
マリア「・・・」
ブライア「信じれなく絵当然ですよね、失礼します」
アナ「お、お待ち下さいブライア様っ!!」
ルカ「ア、アナ．．．」
アナ「わ、私は信じます．．．ブライア様の言う事なら」
ブライア「・・・」
ブライア「ありがとう」
アナ「．．．!!」
ルカ「．．．?!」
アナ「変わりましたね、ブライア様」
ルカ「えぇ、変わりましたね」

〇養護施設の庭
ブライア「はぁ．．．。もうこんな時間．．．。信頼できる仲間が一人はほしいわね」
ユーリ「姉さん、そんなに悩んでどうしたの？」
ブライア「ユ、ユーリ?!どうしてここに？」
ユーリ「姉さんが庭に歩いてくのを見たんだ。姉さんが庭に行くのは珍しいからね」
ブライア「ユーリ．．．」
ブライア「貴方そういえば宿題が残ってなかったかしら？」
ユーリ「げっ、」
ブライア「ユーリー???」
ユーリ「にっげろ！」
ブライア「あっこらっ！」

〇貴族の部屋
ブライア「・・・」
ブライア「楽しい」
ブライア（なんだブライア生活楽しいな。前世の記憶あるし．．．）
ブライア（これ、わんちゃん死亡ルート回避できるでは．．．？）
ブライア（いいえ駄目よブライア。ここは冷静に考えなければ。ここは一応乙女ゲームの世界。どこかに穴があるはず）
ブライア「．．．。重く考えすぎるのも良くないのかな」
ブライア「はい、どうぞ」
ルカ「失礼します」
ブライア「ルカ．．．貴方だったのね」
ブライア「．．．!?」
ブライア「ルカ．．．これはどういう事？」
ルカ「これは失礼しました。久々にお嬢様の腕を試したくて」
ブライア「まったく」
ルカ「ふふっ」
ブライア「ふふっ、ｗ」
ルカ「そうだお嬢様。明日は待ちに出てはどうでしょう」
ブライア「街へ？」
ルカ「えぇ。街へ出れば市民の気持ちを理解できるかもしれません」
ルカ「お嬢様は将来有望。市民の気持ちに触れとけば将来役に立つと思います」
ブライア「そうね！行くわ」
ルカ「了解です。そのときは私とアナがついて行きます」
ブライア「えぇ、分かりました」
ルカ「では、おやすみなさいませ」
ブライア「おやすみ、ルカ」

〇貴族の部屋
ブライア「うー．．．ん．．．」
シスル？「ブライア．．．様？」
ブライア「えっ、だ誰?!」
シスル？「しっ！しーっ！」
ブライア「だ、誰？」
シスル？「ブライア様、私です、シスルです」
ブライア（クリス・シスル。アリシアの妹。でもシスルとブライアが出会うのは確かブライアがアリシアを虐めてるとき。なぜ今いるのだろうか）
ブライア「ごめんなさいシスル。私貴方のこと覚えてないみたい。貴方と何が合ったのか教えてくれないかしら」
シスル？「あわわ、ごめんなさい」
シスル？「私は街で医者をしているんです。ブライア様が倒れたって聞いて看病していました」
シスル？「それでブライアってどっかで聞いたことあるなって」
シスル？「ブライア様、私が街で捨てられたとき養子子にならないかって誘ってくださいました」
シスル？「それで、お礼を言いたくて」
ブライア（おかしい．．．ブライアは幼い頃から悪役令嬢だった気がする。そんなブライアがそんな善良なことするだろうか？）
シスル？「ブライア様？」
ブライア「い、いえなんでもないですわ。気にしないで頂戴」
シスル？「分かりました」
ブライア「そうだシスル、今日わたくし街に出ますの。良かったら一緒に来ないかしら」
シスル？「えっ、い、いいんですか?!」
ブライア「えぇ、さっき街で医者をしてると仰っていましたよね」
シスル？「え、えぇ、してますけど．．．。それとこれの何の関係が．．．？」
ブライア「貴方なら街の全体をよく知っていると思うの。だからシスルに街を案内してほしいのよ」
シスル？「わっ、私がブライア様の案内．．．ですか？」
ブライア「えぇ。いやかしら？」
シスル？「い、いえ、そんな滅相もない．．．」
ブライア「しゃあ行きましょ」
シスル？「は、はい！」
ルカ「お嬢様、失礼します」
ルカ「だ、誰もいない??」
アナ「あれ、ルカちゃん、ブライア様は？」
ルカ「それが見当たらないんですよ」
アナ「ええっ?!」
ルカ「先にいかれたのでしょう。私達も追いかけましょう。ブライア様だけじゃ心配です」
アナ「そうね！」
ルカ「こっ、これは．．．?!」
ルカ「ブライア様．．．」
アナ「ルカちゃん？行くよ？」
ルカ「あ、はい。今行きます」

〇海沿いの街
ブライア「わぁぁぁ！」
シスル？「綺麗ですね！」
ブライア「えぇ！」

〇怪しい実験室
？？？「奴は必ず殺めてこい」
シスル？「はっ、」
？？？「失敗は許さんぞ．．．失敗したら．．．どうなるか分かってるよな？」
シスル？「承知の上でございます」
？？？「それでいい」
シスル？「っ．．．」

〇海沿いの街
ブライア「わぁぁ．．．」
シスル？「殺るなら今しか．．．」
シスル？（あ、あれ??無い、私のエーテルペンダントがない．．．）
ブライア「シスル？どうしたの？」
シスル？「いっ、いえなんでもないです」
シスル？（こんな優しい人を殺るなんて．．．）
ブライア「・・・」
ブライア「ウェルカム・ポータル！」
シスル？「へ?!」
シスル？「っ．．．!!」
ブライア「やっぱり、貴方シスルじゃなかったのね」
チャペット（猫）「・・・」
ブライア「はぁ．．．貴方名前は？」
チャペット（猫）「えっ?!」
ブライア「いいから、教えなさい」
ブライア（確かこいつはゲーム中に出てくるシスルに化けてアリシアを殺そうとする魔獣）
ブライア（このまま放っておいたらアリシアが危ない）
ブライア（なんとしてもアリシアを守らなければ）
チャペット（猫）「ぼ、僕の名前はチャペット。シリアスにブライア。君を殺めるように命令されてきたんだ」
ブライア「シリアス．．．？」
ブライア（シリアスなんてキャラいたっけ．．．）
チャペット（猫）「あぁ、シリアスはシリアスだ。僕らの”元”ご主人」
ブライア「元って今はご主人じゃないの？」
チャペット（猫）「あぁ、シリアスは僕らに命令ばかりする嫌味が多いご主人なんだ。それに嫌気が指した僕らは今回のミッションをクリアしたら」
チャペット（猫）「必ずご主人から離れるっていう決断をとったんだ」
ブライア「でもチャペット、貴方の首輪、それGPSじゃなくって？」
チャペット（猫）「えっ、首輪なんて．．．」
チャペット（猫）「なっ、これは．．．」
ブライア「チャペット、それ見せてくれないかしら」
チャペット（猫）「あ、あぁ、別にいいけど」
ブライア「シ．．．リ．．．ア．．．ス．．．」
ブライア「やっぱりそのシリアスって人のものに違いなわね」
ブライア「ピロン？」
ブライア「なっ．．．これは...」
チャペット（猫）「時限爆弾だ！逃げろブライア！」
ブライア「でもチャペット私を殺したいんじゃ...?!」
チャペット（猫）「お前は俺の手で必ず殺める！こんな文明の利器に頼るもんか！」
ブライア「でもそれじゃあチャペット貴方が...」
ブライア「いった...」
シスル？「覚えてるんだぞ！ブライア！」
ブライア「・・・」
チャペット（猫）「なっ、なんで助け．．．」
ブライア「貴方は確かに救われるべき存在じゃない」
チャペット（猫）「じゃあなんで...」
ブライア「でも、残念ながら私は誰ひとり死なせない主義でしてね！」
チャペット（猫）「...」
アナ「ブライア様！」
ブライア「ア、アナ?!」
ブライア「なんでここが...?!」
ルカ「これでございます」
ブライア「ル、ルカ...」
ブライア「そ、それは...？」
チャペット（猫）「あ、僕のエーテルペンダント!!」
ルカ「やはり貴方のでしたか」
ルカ「このペンダントは闇影属が持つペンダント。この匂いを辿ってやってきたんです」
ブライア「闇影族...」
　　闇影族。闇影族とは闇や影を操る能力を持った一族
　　彼らは夜間に最も力を発揮し、敵を追い詰めるのに長けてる。世界から最も恐れられている族だ。
チャペット（猫）「それはご主人にもらったんだ。それが闇影族のだなんて知らなかったんだよ」
ルカ「...嘘をついてる目ではないですね」
チャペット（猫）「そう言ってんだろ！」
ブライア（チャペットを放っておいたらアリシアが危険かも...ならいっそ...）
ブライア「チャペット」
チャペット（猫）「な、なんだよ」
ブライア「チャペット、貴方が悪い人（人？）だって事は分かってるわ。でも心の芯全部が悪いわけじゃない」
ブライア「それは今からでも直せるわ」
ブライア「チャペット、私の使い魔にならない？」
チャペット（猫）「なっ、ブライアの使い魔...?!」
ブライア「駄目かしら」
チャペット（猫）「ったくしょうがないな...いいか、これは"しょうがなく"だからな!!」
ブライア「うふ、ありがとう」
　　この時誰もが思った。
一同（チャペット以外）「チャペットって、ツンデレなんだな」
チャペット（猫）「うっせー!!!!」

〇黒

〇黒
　　私の名前は百鬼風華。私は今...

〇貴族の部屋
ブライア「...」
ルーク「...」
　　床ドンしている...。
風華「いやブライアぁぁぁ?!」
　　それは１時間ほど前のこと...。

〇海沿いの街
ブライア「あら？ずいぶん雲が黒いわ...」
ルカ「ブライア様、雨が降ります。急ぎましょう」
ブライア「えぇ、そうね」
ブライア「きゃ、きゃあ！」
ルカ「お嬢様！」
ルカ「お嬢様、お待ち下さい!!!」

〇綺麗な港町
ブライア「ここ、どこ...？」
チャペット（猫）「ブライ...」
ブライア「ひっ...」
チャペット（猫）「あ、まっ...」
ブライア「いった...」
チャペット（猫）「ったく...!!!」
チャペット（猫）「指輪、テレポート!!」

〇貴族の部屋
ブライア「わっ...!!」
ルーク「...?!」
ブライア「え、ル、ルーク様?!」
ルーク「ブライア...!?」
　　そして今に至る
ブライア「すいません、今どきますわ」
ルーク「あ、あぁ」
ブライア「...で、ルーク様が何故わたくしのベットに寝転がっていらっしゃるの」
ルーク「あっ、いや、そのだな」
ルーク「こ、この前ブライアに会った時ベットに大事な物を落としてしまってな」
ルーク（ブライアの空気を吸いたかったとかキモくて絶対に言えない...）
ブライア「...まぁいいですわ。一緒に探します」
ルーク「あ、ありがとう」

〇貴族の部屋
ブライア（まぁなくしたっていうのは嘘なのだろうけど...）
ブライア「あ、これじゃなくって？」
ルーク「あ、あぁ、それだ。助かったよ」
ルーク「...」
ブライア「とりあえずその場しのぎは出来た...早く逃げ...」
ブライア「わ、わたくしはこれで...」
ルーク「あっ、ま、待ってくれ！」
ブライア「え？」
ブライア「ル、ルーク様？」
ルーク「ブライア...」
チャペット（猫）「ブライアごめん強く落としすぎ...た...」
ブライア「チャ、チャペット!!」
チャペット（猫）「ブ、ブライア?!」
ルーク「こ、こいつは...魔獣?!」
チャペット（猫）「誰だお前！ブライアに近づくな！」
ブライア「チャ、チャペット、落ち着いて...」
チャペット（猫）「落ち着けるもんか！自分のご主人が変な男についていこうとしてるんだぞ！」
ブライア「なっ...」
ブライア「スリーブ!!」
ブライア「ふぅ...まったく、疲れたわ。とりあえずルカを呼ばなきゃ...」
ブライア（ルカ...ルカ...）
ルカ（お嬢様...？どうなされましたか）
ブライア（今ルーク様が眠ってしまっているので運んでほしいのですが...）
ルカ（かしこまりました。今行きます）

〇貴族の部屋
ルカ「お嬢様、おりますか」
ブライア「えぇ」
ルカ「ルーク様はどちらに」
ブライア「ここに」
ルカ「かしこまりました。こちらで運びますのでご安心を」
ブライア「ありがとう。ルカ」
ルカ「浮遊！」
ルカ「転移、ルーク様の部屋へ！」
ブライア「ありがとう...助かったわ」
ルカ「いえ、当然です」
ブライア（気・ま・ず・い・！）
ブライア（どうしましょう...話すことが無いわ...）
ルカ（お嬢様可愛いお嬢様可愛いお嬢様可愛いお嬢様可愛いお嬢様可愛いお嬢様可愛いお嬢様可愛いお嬢様可愛いお嬢様可愛いお嬢様可愛い）
ブライア（あっはは...）
　　ルカ：ご主人大好きタイプである
　　ブライア：実は心が読めるのであった
ブライア（心が読めるって気づいたのは転生してから意外とすぐだった）

〇英国風の図書館
ルシア（ブライアも頑張ってるんだな）
ブライア（心が...読める...？）

〇貴族の部屋
ブライア（心が読める事にはもうかなり慣れた）
ルカ「...では失礼します」
ブライア「えぇ、分かりましたわ」
ルカ「今日はドタバタでしたのでゆっくりお休みになってください」
ブライア「えぇ、おやすみなさい」
チャペット（猫）（イア...ライア...）
ブライア「え、な、何々?!」
チャペット（猫）（ブライア俺忘れんな!!）
ブライア「あ、チャペットも眠らせてたんだ...」
ブライア「スリープ解除」
ブライア「あれ、普通こんなの出るっけ」
チャペット（人）「ったくもう、ブライアお前使い魔忘れんなよ」
ブライア「え...チャペット?!」

〇黒

〇黒

〇貴族の部屋
ブライア「チャペット...貴方...」
チャペット（人）「な、な、なんだこれぇぇぇ!!!」
ブライア「こっちが聞きたいわ...」
チャペット（人）「ブライア、お前がスリープ解除したらこうなったよな？」
ブライア「ま、まぁ...」
チャペット（人）「じゃあお前直せるだろ？」
ブライア「い、いやぁ...」
　　やらかした。魔法は使ったことはあるけど変異魔法（別の物にする）は使ったことないしゲーム中で使ってるところは見たことが無い
ブライア（と、とりあえず...）
ブライア「変異魔法、はつど...」
「お嬢様？」
ブライア「わ、わぁ！」
チャペット（人）「お、おい!!」
ルカ「お嬢様失礼します。何やら話し声が聞こえたのですが」
ブライア「そ、それなら私の独り言ですわ」
ルカ「そう...ですか」
ルカ「浮遊！」
ブライア「ル、ルカ?!」
ルカ「失礼します、お嬢様」
チャペット（人）「なっ」
ルカ「やはり連れ込んでいましたか」
ブライア「ル、ルカ、違うのこいつは...」
チャペット（人）「こいつってなんでよこいつって」
ブライア「あら失礼口が滑りましたわ」

〇貴族の部屋
ルカ「なるほど、そういうことでございましたか」
ブライア「えぇ。だから信じてくれるかしら」
ルカ（はぁ...まぁお嬢様の言う事なら...）
ルカ「しょうがないですね。信じます」
ブライア「ありがとう。ルカ」
ルカ「しかし...」
ルカ「お嬢様に手を出すのならすぐぬつまみ出します」
チャペット（人）「こんなやつに手ぇ出さないから安心しろ」
ルカ「お嬢様今すぐつまみ出していいですか」
ブライア「えぇいいわよ」
チャペット（人）「わ、悪かったからつまみ出さないで...」
ルカ「じゃあ爆破しても...」
ルカ「カール・エクスプロージョン!!」
チャペット（人）「お、おいちょっとまｔ...」
　　このあとたんまりアナに怒られた
アナ「んっもー！」

〇黒

〇貴族の部屋
チャペット（人）「ブライア...」
ブライア「チャペット...」
チャペット（人）「早くそのチャオちゅ◯るよこせ」
ブライア「あらチャペットには煮干しがお似合いよ」
チャペット（人）「じゃあお前はかつお節だ」
二人「ぐぬぬぬぬ...」
ルカ「お嬢様、失礼します。お食事の時間です」
ブライア「ルカ！今行くわ！」
ルカ（お嬢様、可愛い）
チャペット（人）「おいまｔ...」
ルカ「次お嬢様においや待てなど舐めた口聞いたらぼっこぼこにしますよ」
チャペット（人）「ひっ」
チャペット（人）「怒らせたら駄目なタイプだ...」

〇城の会議室
ブライア「んー！おいひー！ （んー！おいしー！）」
ルカ「お嬢様、よく噛んでで食べてくださいね」
ブライア「えぇ、分かってるわ！」
ルカ（はしゃいでるお嬢様可愛い）
ブライア（そういえばこの前は色々あって結局市民と触れ合えなかった。今日こそ市民と...）
「うわぁぁぁぁ!!!」
ブライア「チャ、チャペット?!」

〇貴族の部屋
ブライア「チャペッ...」
ブライア「ト?!」
ブライア「え、チャ、チャペット、戻ってる?!」
チャペット（猫）「なんか、戻れた」
ブライア「ど、どうやって...」

〇貴族の部屋
「それがブライアが食事してる時、暇だったんだ」
チャペット（人）「はぁー暇だ」
「それでブライアが昨日発動しようとしてた魔法、試してみたんだ」
チャペット（人）「変異魔法、発動！」
チャペット（猫）「戻ったぁぁぁ?!」

〇貴族の部屋
ブライア「なるほど...」
ブライア「でも戻れえ良かったわね！」
チャペット（猫）「...」
チャペット（猫）「元を正せばお前のせいだろぉぉぉ!!!!!」
ブライア「てへっ」
ブライア「そうだちゃペット、姿も戻ったことですし一緒に街に行かない？」
チャペット（猫）「わぁ、街？行く行く！」
チャペット（猫）「あっ、べ、別に楽しみってわけじゃないからな！ブライアが心配なだけだ！」
ブライア「あっそうじゃあ行かなくてもいいのよ」
チャペット（猫）「い、いや行く！」
ブライア「ったくもう...」
？？？「うふふ...」

〇西洋の街並み
ブライア「さっっっっっっっっむ?!」
チャペット（猫）「そりゃここは国で一番寒いと言われるコール地区。普段は３°くらいだからな」
ブライア「さささささ３°?!」
チャペット（猫）「この地区では普通だよ。っつーかそんな薄着だったら寒いに決まってんだろ」
ブライア「普通...。この地区の人達どうやって過ごしているのよ...」
チャペット（猫）「それほ聞けば良いんじゃないか？」
ブライア「そうね！」

〇西洋の市場
リリ「ふんふんふーん♪」
リリ「っ...!!」
リリ「うふふっ...」
ブライア「お嬢さん、ちょっといい？」
リリ「なぁに？お姉さん」
ブライア「ここはすごい寒いのだけれど普段どうやって過ごしているのかしら？」
リリ「普段？普段はねぇ...」
リリ「人を食べてるんだぁ！」
ブライア「ひっ」
チャペット（猫）「ブライア！危ない！」
リリ「お姉さん、すごい美味しそう」
ブライア「ごめんなさい、貴方が思ってるほど私はとろくないのよ」
ブライア「アル・ルクラネ！」
ブライア「っと...」
ブライア「この子さっきと髪色が違うわ」
チャペット（猫）「これは...」
ブライア「チャペット？」
チャペット（猫）「こいつ、取り憑かれていたんだよ」
ブライア「取り憑かれてた?!」
チャペット（猫）「あぁ、これ見て」
ブライア「妖精...？」
チャペット（猫）「あぁ。妖精は人や動物に取り込むことができるんだ」
チャペット（猫）「通称、取り込み魔」
ブライア「取り込み魔...」
ブライア「今日は諸個室に行って調べるわ」
チャペット（猫）「あぁ、分かった」