吸血鬼によって語られる世界(脚本)
〇魔王城の部屋
吸血鬼「私は吸血鬼です」
吸血鬼「あなたが探し求めていた真実を知るものです」
吸血鬼「私の話を聞きますか?」
吸血鬼「そうですか、知りたいですか」
吸血鬼「いいでしょう」
吸血鬼「知られざる歴史の話をしましょう」
〇水中
吸血鬼「5000年前には驚くかもしれませんが人魚が生きていたのです」
吸血鬼「しかし、人間は人魚の肉に永劫の命を求め狩りを繰り返しました」
吸血鬼「そして、人魚は滅びました」
〇溶岩池のある洞窟
吸血鬼「4000年前にはドラゴンもいたのです」
吸血鬼「しかし、それも武器を持った人間達の手によって滅ぼされました」
〇草原
吸血鬼「3000年前にはエルフが生きていました」
吸血鬼「エルフは馬を狩って野を駆け回っていました」
吸血鬼「しかし、エルフはある日、滅ぼされてしまいました」
吸血鬼「人間がエルフを滅ぼしました」
〇魔王城の部屋
吸血鬼「信じられませんか?」
吸血鬼「私達吸血鬼の仕業ではないのですよ」
吸血鬼「あなた達が滅ぼしたのです」
吸血鬼「私達は人間を捕食するだけなので」
吸血鬼「もう、帰るのですか?」
吸血鬼「今日の食事は済んでいるのです」
吸血鬼「幸いでしたね」
吸血鬼「では、さようなら」
(終)