俺の見た目のランクを上げてくれ!(脚本)
〇ファミリーレストランの店内
これは、本当にあった話のようで
本当にあった話ではないけれど
もしかしたら今後こんな話をするかもしれないというハーフフィクション物語です
仲良し同級生の食事会
伊藤「芸能人に似てる人って羨ましいよなぁ〜」
山口「伊藤君、急に何の話よ〜?」
伊藤「いやさ、芸能人に似てるだけでモテたりするじゃん?」
山口「まぁ・・・それはあるわよね」
伊藤「それってけっこう人生の中で 重要な事だと思うんだよねぇ」
佐藤「確かにあるよなぁ〜」
佐藤「俺は谷原章介が出てきてから似てるってなって、それからモテ始めたからなぁ」
伊藤「そうそう! 佐藤君あの時から人生変わった感あるよね」
伊藤「ってか、今も髪型とか意識してるー?」
佐藤「バレた?(笑)」
山口「私も水卜アナが人気出てから周りに似てない?って言われ始めて──」
山口「それで結婚まで出来た感じだものね」
伊藤「結婚は関係ないでしょ(笑)」
山口「いやね、うちの旦那 水卜アナの大ファンなのよ」
佐藤「それはけっこう関係あるかもな」
伊藤「だからさぁ、俺も誰かに似てたら良かったなぁ〜って思うんだよね」
南川「僕も一時期は松山ケンイチって言われてたけどね」
伊藤「あぁ!デスノートの映画の時だ!」
南川「でも特に良い事あったとかはなかったなぁ」
伊藤「いいじゃん松ケン」
南川「最近は言われなくなったんだけどね」
山口「南川君、前髪長すぎるから顔分からないんじゃない」
南川「そっか〜(笑)」
佐藤「ってか松ケンって言われて嬉しい?」
南川「松ケンよりデスノートのエルって言われた方が嬉しいかな」
伊藤「俺みたいに誰にも似てるって言われないよりはいいじゃん!芸能人だし!」
鈴木「でも似てる人によるんじゃない?」
鈴木「私、森泉ってよく言われてたけどそれでモテたことないよ」
伊藤「ん〜、普通に似てるだけだとダメなんじゃないかな?」
鈴木「どういう事?」
伊藤「鈴木さんってほぼ森泉じゃん? そうじゃなくて──」
伊藤「鈴木さんの見た目ランクをもっと上げたらこの人に似てるよねって芸能人に・・・」
鈴木「自分の上位互換みたいな人って事?」
伊藤「そうそう!それ!」
佐藤「上位互換かは分からないけど鈴木さんって 確か──」
佐藤「里田まいって言われてた時なかったっけ?」
鈴木「あ~!あったあった」
鈴木「あの時けっこうモテてたかも」
伊藤「やっぱりただ似てるだけじゃなくって 自分の系統の高いランクの人に」
伊藤「似てるって思われるのが条件なんだな」
〇ファミリーレストランの店内
安田「でも俺キスマイの玉森って言われ始めてからめっちゃモテるようになったんやけど」
伊藤「安田君は元々モテてたじゃないか!」
安田「そう・・・やな(笑)」
鈴木「でも安田君は普通に玉森に似てるから上位互換じゃないとダメって事ではないよね?」
伊藤「あぁ・・・そうか」
安田「結局似てる人によるって事やな?」
伊藤「そうなんだけどさぁ」
伊藤「井口君が斎藤工って言われ始めた時あったじゃん?」
井口「なんだよいきなり まぁ今でもちょいちょい言われてるけど」
伊藤「井口君は、まぁ分かるんだけどさ いつも一緒にいた木下君も」
伊藤「斎藤工って言われ始めてさ、斎藤工ブラザーズって呼ばれてたじゃん」
山口「しかもけっこう人気あったよね(笑)」
木下「あれは棚からぼた餅だったと 自分でも思うよ」
伊藤「木下君が1番似てるっていったら 我が家の杉山じゃん?」
伊藤「でもあの頃ってさ、色々あって──」
伊藤「似てるって思っても相手が傷付かない人だけ言うってルールあったじゃん?」
小杉「それ、私がバナナマン日村って言われて泣いちゃった事件からのルールだわさ」
五島「そのルールがもっと早く出来てたら 私も島田珠代って言われてなかったのに」
伊藤「だよねー!だからあのルールがあったから」
伊藤「木下君も斎藤工になったんだよね」
木下「斎藤工と僕の間に誰か似てる人居たら 多分その人って呼ばれてたんだけど」
木下「たまたま誰もいなかったから斎藤工に なれたんだよね」
伊藤「そう!俺はそれが羨ましかったんだよ」
伊藤「Eランクから飛び級でAランクまで 上がった感じがさ」
井口「木下君の見た目は何も変わってないんだけどなぁ」
水野「見た目は変わってないけど 周りの見る目が変わったよね」
水野「私それで木下君の事気になっちゃってたもん」
木下「えっ?そうだったんだ」
水野「でも井口君の方が斎藤工だったから 井口君の方に・・・ね」
井口「あ・・・あぁ」
伊藤「羨まし過ぎるぞ井口君・・・」
〇ファミリーレストランの店内
伊藤「だからさ、俺が言いたいのは 俺の見た目ランクを上げて欲しいんだ!」
伊藤「誰か似てる芸能人いないかな?」
山口「そういう事なら早く言ってよ〜」
佐藤「そうだよ」
鈴木「私ずっと似てるって思ってた人いるよ」
伊藤「え?誰々?」
鈴木「岡山天音」
伊藤「岡山天音かぁ〜言われてみれば・・・ 鈴木さんいいとこ突いてくるなぁ」
伊藤「でもそれって鈴木さんでいう森泉と一緒で 本当に似てるタイプじゃない?」
鈴木「そうかな〜?」
井口「あー伊藤君!岡山天音だったんだ」
木下「だね!岡山天音だ!気付かなかった(笑)」
水野「私は伊藤君、濱田岳に似てるなって 思ってたよ?」
伊藤「えー??それって岡山天音より ランク下がってない?」
南川「どうかな?濱田岳の方が有名だし、可愛いと思うけどな」
伊藤「俺は可愛さよりかっこよくありたいよぉ」
佐藤「かっこよさか・・・ 俺は染谷将太をオススメするよ」
水野「あー分かるー!」
伊藤「オススメするって何!? 岡山天音と染谷将太ってほぼ同じじゃん」
山口「何言ってるのよー!全然違うじゃないの」
佐藤「系統は同じだからな」
伊藤「木下君の斎藤工みたいに、飛び級でランク上がるの期待してたんだけどなぁ」
南川「岡山天音の上位互換かぁ・・・あっ」
「玉森裕太!!」
伊藤「って、それ安田君じゃん!」
安田「でも岡山天音をかっこよくしたら玉森裕太になるんじゃないかな?」
伊藤「でも俺と安田君って似てないよね?」
小杉「似てないねー!でも安田君が玉森裕太で 伊藤君が岡山天音で」
小杉「岡山天音をかっこよくしたら玉森裕太だから、系統は一緒って事だわさ?」
安田「そういう事になるね!良かったやん」
五島「でも伊藤君が玉森裕太に似てるってなっても安田君いるから何かしっくり来ないね」
伊藤「えーっ・・・近くに自分よりかっこいい自分の上位互換が居たらダメって事か〜」
伊藤「安田君がいなかったら俺は玉森としてモテてたって事だよねぇ〜」
安田「何かごめん(笑)」
鈴木「多分なんだけど、安田君いなくても伊藤君は玉森になれなかったと思うな」
伊藤「えー!なんで?」
鈴木「だってもう岡山天音にしか見えないんだもん(笑)」
佐藤「もはや本人だな」
井口「本人に玉森裕太に似てますね、とは言わないもんね」
伊藤「そっかぁ〜じゃあこれで俺の見た目ランク上がったかな?」
「変わってないね」
伊藤「えぇ〜!!」
おわり