星になる日まで

レモングラス

読切(脚本)

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〇桜の見える丘

〇桜の見える丘

〇池のほとり
ジュン「俺はこの公園が好きでよく来る」

〇桜の見える丘

〇池のほとり
ジュン「今日はついてる俺、ランの笑顔が見れた」

〇教室
ジュン「今日も彼女の笑顔に癒やされる」

〇崩壊した道

〇走行する車内

〇葬儀場

〇シックなリビング

〇教室
ジュン「ランのいない学校は地獄だ」

〇学校脇の道

〇並木道
ジュン「俺はぶっ倒れるまで走っていたかった」

〇教室
先生「安城ランさんは、一週間後転校することになりました」

〇個室のトイレ
ジュン「え!どういうことだよ」

〇住宅地の坂道

〇住宅地の坂道

〇住宅地の坂道
ジュン「あれ、今の、安城ラン。もしかして!」

〇桜の見える丘

〇桜の見える丘
「安城!安城ランだろ!」

〇桜の見える丘

〇池のほとり
ジュン「途中でみかけて夢中でおっかけてきた」
ラン「なんで?」
ジュン「星見るの趣味でさ」
ラン「・・・・・・」
ジュン「嘘じゃないって、小さい頃から走るのだけは得意で。いやな事とか辛い事?とかあるとここきてたんだ」
ラン「そう」
ジュン「星に願いを!」
ラン「ふざけるなら帰って!」
ジュン「マジだよ。親友なし、母ちゃん勤めててほぼいないし。話相手が星だけ。星って説教とかしないだろ。話をひたすら聞いてくれる」
ラン「説教してもらいたいよ。もっと。もう誰もいなくなっちゃった」
ジュン「ごめん、そういう意味じゃ・・・」
ラン「星に願いをじゃなくてね。星になりたくて来たんだ。ここ」
ジュン「どういうこと?俺ばかだからわからないよ」
ラン「ここね、よく家族で来てたの。だから楽しい思いでを思い浮かべながら、星になれるかなって」
ジュン「俺はさ、君がどうしようととめないよ」
ラン「それは助かるわ」
ジュン「俺もさ、死ぬから」
ラン「死ぬ?」
ジュン「最近心臓ドキドキしっぱなしだし、もう長いことないんじゃないかなって」
ラン「でもここまで走ってきてなんともないんでしょ」
ジュン「いや。心臓はもっとドキドキしてる」
ラン「へんなの」
ジュン「人間はいつか死ぬ。早いか遅いかだけだ。 死ぬまでは生きる」
ラン「家族がいない人生なんて考えられない」
ジュン「俺も父ちゃん亡くなったとき悲しかった。仲良かったから。 でも何とかこうして生きてる」
ラン「昔、お母さんが人間は死んだらみんな星になるっていってた」
ジュン「その星をみることができるのは生きてる人間だけだ」
ラン「生きてる人間だけ?」
ジュン「死んだら見れないだろう。だから生きてずっと見ててあげないと」
ラン「話しかけてくれないもん」
ジュン「じゃあさ。俺が君の家族の星とってきてあげるからさ。それまで待てる?」
ラン「絶対とってきてよ」
ジュン「言葉のあやさ」
ラン「適当なやつだな」
ジュン「怒ったな・・・。よかった。ずっと無表情だったからさ」
ラン「・・・・・・」
ジュン「転校してもつらいことあったら、なんでもいいから俺に相談しろ。俺は君の星になる。 そう君の話を否定しない」
ラン「心臓ドキドキは病気じゃないから。長生きするって約束して!」
ジュン「星になりたいなんて二度というなよ。星はなるものじゃなく、眺めるものなんだからな」
ラン「言われなくてもわかってるよ。とりあえず今日は生きる。そして明日になったらその日また生きてみるよ」

〇池のほとり

〇田舎の線路
ジュン「安城ランは旅立ってしまった。夜空は俺を裏切らなかった・・・・・・」

コメント

  • 初コメです❣️お疲れ様でした。
    切ないお話ですね。
    人間、星は生きているうちにしか
    見れませんよね‥。
    あと、
    曲が少ししか入らないとの件ですが、
    改めてお問合せで「不具合」として報告してはいかがでしょう。
    この場合は、システム的な事だからか、お問合せに履歴&返答は表示されないようですが、一度試して見るのも良いかも知れません。
    ではまた❣️

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