『訪れる』シリーズ りこちゃん、やってくる3

八野なな

先輩 後輩 妹の方 偶然遭遇 買い物(脚本)

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〇商店街
りこ「あっ! 先輩!」
先輩「おぉ、奇遇だね。 今日は買い物?」
りこ「先輩は街を歩く女の子達を眺めながら何してるんですか?」
先輩「見てないけどな! 変なキャラ付けしないでくれるかな!?」
りこ「日頃の行いがアレだから・・・・・・」
先輩「アレとは? 特に悪くないけどな!」
りこ「ふふ」
先輩「笑ってごまかさないで!」
りこ「まぁまぁ。 ところで、先輩はお花を買いに行くんですか?」
先輩「何で?」
りこ「先輩はお花が唯一の友達だからです」
先輩「『だからです』じゃないよ! そんな事ないんだよ!」
りこ「『君は花の様に綺麗だよ。 あっ、花だったね』 とか言ってそうです」
先輩「言わない言わない! 何よそれ!?」
りこ「先輩の名言ですね!」
先輩「名言じゃないよ、そんなの!」
りこ「遊びはここまでにして、何を買いに来たんですか?」
先輩「遊ばれてたのか・・・・・・。 まぁ、いつもの事か。シャンプーだよ。丁度切らしてね」
りこ「そうだったんですね。 ちなみにお母さんが使ってるのは・・・・・・」
先輩「ちょっとちょっと! 君のお母さんとシャンプーをお揃いにする気はないよ!?」
りこ「じゃあ、お姉ちゃんが使ってるのは・・・・・・」
先輩「いやいや! そうじゃなくて・・・・・・」
りこ「じゃあ・・・・・・私のですか?」
先輩「違うよ!! というかそんな嫌そうな顔しないで!? 傷ついちゃうよ!」
りこ「冗談ですよ」
りこ「『あの子と同じ香りだ~』って喜んでそうとか思ってないです」
先輩「それは思ってると言ってる様なもんなんだよ」
りこ「はい。そういう事です」
先輩「はい!?」
りこ「間違えました」
先輩「間違ってないよね!?」
りこ「はい」
先輩「本音が出たね!!」
りこ「先輩、すぐ本気にして・・・・・・。 悪い癖ですよ!」
先輩「何故注意されてるのか・・・・・・」
りこ「先輩の為を思って言ってるんです!」
先輩「そうですか・・・・・・」
りこ「他に言ってくれる人がいるんですか?」
先輩「う~ん」
りこ「友達とか・・・・・・」
先輩「・・・・・・」
りこ「・・・・・・」
先輩「ち、ちくしょ~!!」
りこ「あ! 先輩!!」
りこ「・・・・・・行っちゃった。 次はちょっとだけ優しくしてあげよう」

コメント

  • ラストのりこちゃんの可愛い本音にニンマリしてしまいます😊 ラスト以外のやりとりは…主人公、不憫すぎますね😭
    今回は、なほちゃんホームセンター回やお母さん回もセルフ回想できてしまう、深みのある会話内容ですね✨

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