ユメノゲントウ 〜Swapped Elf〜

池竹メグミ

3日目 後半(脚本)

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池竹メグミ

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〇おしゃれな居間
ケイ(ブラック)「・・・で、どうしたんだ? 朝から急に呼び出して・・・」
クイム「いやー、悪ぃな。 こないだの異変でお前が言ってた事をアミレーと話してたんだけどよ・・・」
アミレー「・・・ブラック、貴君が異世界から来たというのは本当なのか?」
ケイ(ブラック)「あぁ、本当だ。 元の世界では人間だったからな」
ケイ(ブラック)「証拠なら・・・俺が持っているこの写真を見てほしい」
アミレー「確かに貴君に似た青年が写っているな。 それで元の世界での名は?」
ケイ(ブラック)「レイだ。 ブラックという名は自ら付けた」
クイム「そうだったんだな。 見かけねぇ名前の奴だとは思ってたぞ」
アミレー「意外だな。 魔族ならそんな名もあると思っていたが・・・」
クイム「まぁオレの族以外ならそんな名前の奴も居るとは思うが・・・」
クイム「ほら、他の地域にも魔族はいるしよ」
アミレー「そうであったな。 魔族にも種族という物があるという話は聞いた事がある」
アミレー「・・・それはそれとしてブラック、出来れば貴君が住んでいた元の世界の話をしてくれないか?」
ケイ(ブラック)「分かった、聞いてくれ」

〇白い校舎
  俺が住んでいたのは地球という星だった。
  その世界の日本という国に住んでいた
  そして・・・元はある高校に通うごく普通の学生だった
ユウカ「おはようレイ君! また1週間始まったね!」
レイ「あぁ、今週もお互い頑張ろう」
ユウカ「うん、もうすぐ夏休みだし張り切っていかないとね!」
レイ(夏休み、か・・・。 今年で最後だ、今回しかチャンスは・・・)
ユウカ「あれ?レイ君どうしたの?」
レイ「何でもない。 それより授業が始まる、行こう」
ユウカ「そうじゃん、行かなきゃ! じゃまた後で!」
  かつて同級生にユウカという少女がいた。
  俺は・・・彼女の事が好きだった

〇屋敷の寝室
レイ「よし、何とか完成したな。 後はもう少し綺麗に磨いて・・・」
  自ら指輪を作り、夏休みの間に告白しようとまで思っていた
  だが、運命は残酷だった。
  何故なら──

〇おしゃれな居間
アミレー「・・・アオイの事があって結局告白できなかった、と・・・」
アミレー「すまないな、辛い事を思い出させてしまって・・・」
ケイ(ブラック)「・・・いいんだ、俺はもうレイではなくブラックだからな」
ケイ(ブラック)「それにもう元には戻れないから諦めはついている」
クイム「なぁ、何とかならねぇか? せめてアオイに会わせてやるとかよ・・・」
アミレー「どうだろうな・・・。 アオイの魂がこの世界にあれば・・・」
???「ブラック、治療の準備が出来たって!」
ケイ(ブラック)「ケイが呼んでいるな。 ではそろそろ失礼しよう」
クイム「んじゃオレも部屋に戻るぞ。 もう日も暮れたからな」
アミレー「あぁ、有意義な話をしてくれた事感謝する」

〇田舎の病院の病室
ミハイル「それでは治療を始めますね。 お二人共、手元の薬を飲んで下さい」
ミハイル「この薬は即効性の物ですので、すぐに魂が元の身体に戻る筈です」
ケイ(ブラック)「分かった、その言葉を信じよう」
ブラック(ケイ)「ミハイルの言う事なら信用出来るし、やってみるよ!」
ケイ「う、うーん・・・上手くいったのかな?」
ブラック「あぁ、どうやらそうみたいだな。 流石はドリミアの技術だ」
ケイ「そっか、それなら良かったよ! ちゃんといつも通りの声出るし、僕達戻れたんだ!」
ミハイル「それは良かったです。 ちゃんと治療出来て僕も安心しました」
ミハイル「ところでお二人はアークハールに行く準備は出来ましたか?」
ケイ「そういえばまだして無かったよ。 ブラック、部屋に戻ったら準備しようね」
ブラック「あぁ、1週間半前だが準備は早めにした方がいいな」
ブラック「せっかくだ、ミハイルも一緒にやらないか?」
ミハイル「えぇ、ではお言葉に甘えましょう」

コメント

  • ケイとブラックが元に戻れて何より。
    しかしブラックには前世の未練が……。彼の運命は如何に。
    2025年もよろしくお願いします。🐍

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