エピソード51『始まりの地?』(脚本)
〇タンスの置かれた部屋
2015年、イバラキ。『柊なゆた』
その夜も、
『モカちゃん』は泣いていた。
息が詰まりそうな声を上げて。
その、髪を、頬を撫でることくらいしか
私には出来なかった。
〇通学路
2015年、イバラキ。『柊モカ』
コージ「それじゃあ行きますよ。 『導きの園』へ」
柊 なゆた「・・・うん」
柊 モカ(フリーシー装着)「はいでしゅ」
〇西洋の街並み
コージ「着きました。 僕たちの『導きの園』を、 ────完全に作り替えたんですね、彼は」
柊 モカ(フリーシー装着)「え? ここは・・・」
柊 なゆた「ここ、知ってるの? 『モカちゃん』」
柊 なゆた「ま、待ってよ!」
楽々「あたし達がしっかりしないと、だね」
コージ「分かってます。 分かってますけど、 『ルークさん』達は、もう・・・」
楽々「仇、取るわよ。『コージ』」
コージ「・・・ええ、」
〇海辺
柊 モカ(フリーシー装着)「頭が、 頭が頭が頭がぁ!!」
柊 なゆた「だ、大丈夫? 『モカちゃん』」
柊 モカ(フリーシー装着)「いやああああぁ!」
柊 なゆた「『モカちゃん』に、 ・・・いったい何が?!」
〇美しい草原
柊 モカ(フリーシー装着)「・・・・・・」
柊 モカ(フリーシー装着)「なんで、なんでこんなに見覚えがあるんでしゅか? ボクは、 ・・・こんなところ来たことないのに」
「──いい場所だろ、ここ」
レッド・ボーイ「・・・久しぶりだな。 まぁ、俺からすると、・・・だけどな」
レッド・ボーイ「一緒に行こうぜ、『モカ』」
レッド・ボーイ「悪いヤツらから、 ・・・世界を守るために」
柊 モカ(フリーシー装着)「・・・・・・」
「いやぁ、 ・・・じゃあ私は、仲間に入れませんね」
レッド・ボーイ「・・・オマエ、」
「ここはずいぶん良い土地になった。 虫も植物も、よく育つだろうね」
「だがね、元々ここに居た彼らと、この土地には、 ・・・多少なりとも恩があってねぇ」
柊 なゆた「や、やっと追いついた!」
柊 なゆた「かっこいいキミが、『レッド・ボーイ』? それと、・・・あ、アナタは?」
「・・・・・・ 私のことかい?」
「私は、 ・・・そうだね、」
「キミの知らない、 知らなくていい、 ただの、」
歯車フォーチュン「・・・わる〜い、化け物ですよ♪」
𝓽𝓸 𝓫𝓮 𝓬𝓸𝓷𝓽𝓲𝓷𝓾𝓮𝓭