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あとりポロ

エピソード48『揺らぎ』(脚本)

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〇教室
  2015年、イバラキ。『桜壱貫』
高藤教諭「以上で今日の授業は終わりだ。 各自、復習をしておくよーに」
高田ユカ「一同起立、 礼」
  授業が終わり、『桃野』の所に、クラスメイトが一斉に集まってきた。
原田クミ「わたし、『原田クミ』 『桃野ん』は、何処から転入してきたの?!」
桃野めぐみ「えと、あそこ。 『イ〇ド』」
皐月エミ「えと、やっぱり人口密度とかヤバいの、そっち?」
桃野めぐみ「じんこーみつど? あたし、よくわかんないしなー まぁ、興味も無いしー」
原田クミ「モテそうなのに、馬鹿キャラなんて勿体ないよ! ちな彼氏は?」
桃野めぐみ「彼氏? いやいや、ダ・・・、 うちの父さん、男とか、ちょー許さないし」
皐月エミ「雰囲気からしてすっごいもんね『桃野ちゃん』! 私、『桃野ちゃん』のファンになるー♪」
原田クミ「『桃野ん』 ほんとマイペースなのな、あんた」
桃野めぐみ「いやいや、あたし、そもそも群れるの嫌いなのー。 あんたら見てると、ふつーに、 〇〇しちゃいそー♪」
桃野めぐみ「それより、それよりアンタよ」
桃野めぐみ「あ、『ダド』からだ」
桃野めぐみ「え? 来てるの? こっちに? あ、 今すぐ〇るから、ちょっと待ってね♡」
桃野めぐみ「じゃあ、とりあえず、」
桃野めぐみ「〇のうか? 『桜くん』w」
桜 壱貫(さくら いっかん)「俺は帰るぞ なんかあったら明日にしてくれ」
桃野めぐみ「え、えと、」
桃野めぐみ「・・・・・・あれ?」

〇学校の昇降口
桃野めぐみ「ちょっとあんた! 待てって、言ってるでしょうが!」
桜 壱貫(さくら いっかん)「くどい。 お前の相手をする時間など無い!」
桃野めぐみ「え? ・・・え?」
桃野めぐみ「ちょ、ちょ、」

〇昔ながらの一軒家
桜 壱貫(さくら いっかん)「今日は読みたい本があったからな、 早く帰れて、実に良かった!」
桃野めぐみ「あ、あんたねー、」
桜 壱貫(さくら いっかん)「中入るか? 茶くらいは出すぞ?」
桜 壱貫(さくら いっかん)「親愛なるおばさまから頂いた、珠玉の品だ。 お前も虜になるかもな」
桃野めぐみ「へ? 美味しいお茶?」
桜 壱貫(さくら いっかん)「ああ、 期待していいぞ」
桃野めぐみ「そ、それなら、まぁ、1杯くらい、 ・・・構わない、かな?」
桜 壱貫(さくら いっかん)「じゃあ、いれてくる。 そこの縁側で待っていてくれ」
桃野めぐみ(ま、まぁ、 ──いいよね。飲んだら〇〇そ)
桜 壱貫(さくら いっかん)「待たせたな。 銘茶『ヒユイマギイナ』だ。 熱いから、少し冷まして飲んでくれ」
桃野めぐみ「へ、へー、・・・じゃあ、頂こうかな」
桃野めぐみ「な、」
桃野めぐみ「何これ? 美味しい! ヤバい!」
桃野めぐみ「もう1杯貰える?」
桜 壱貫(さくら いっかん)「構わんぞ、しばし待て」
桃野めぐみ(あいつ、本当は、 悪いヤツじゃないんじゃ、)
桃野めぐみ(いやいや、 『ダド』の敵よ。悪いヤツに決まってる)
桃野めぐみ(けど、 このあたしが美味しいと思う、 こんなお茶を)
桃野めぐみ(それに、 『ボーイ』だって、)
桜 壱貫(さくら いっかん)「待たせたな」
桃野めぐみ「いや、待ってなんか──」
桜 壱貫(さくら いっかん)「茶うけも持ってきた。 ・・・餡だが、苦手か?」
桃野めぐみ「そ、そんな事ないじゃない。 あんこは旧日本においても、素晴らしい甘味の1つだったはずよ!」
桜 壱貫(さくら いっかん)「好きか?」
桃野めぐみ「えと、 も、・・・モノによるわ」
桜 壱貫(さくら いっかん)「なら、大丈夫だ。 俺の尊敬する人が作った品だからな」
桃野めぐみ「いいの?」
桃野めぐみ「あたしは、あんたの敵よ? それでも? あたし、懐柔は受けないわよ?」
桜 壱貫(さくら いっかん)「そんな事気にしなくていい。 食べ物を美味しく頂いてほしい ただ、それだけだ」
桃野めぐみ「な、なら、」
桃野めぐみ「お、・・・美味しい」
桜 壱貫(さくら いっかん)「・・・・・・」
桃野めぐみ「帰るわ」
桜 壱貫(さくら いっかん)「そうか、」
桜 壱貫(さくら いっかん)「よかったらまた来い。 もてなしてやらん事もない」
桃野めぐみ「あのお茶、 ま、また、もらえる?」
桜 壱貫(さくら いっかん)「ああ。 食べ物、それ自体に善悪はないだろ? 遠慮なく持っていけ」
桃野めぐみ「いや、えと 今、1杯だけ、欲しいな、って」
桜 壱貫(さくら いっかん)「そうか! 待っていろ」
桃野めぐみ「・・・・・・」
桃野めぐみ「い、いただきます」
桃野めぐみ「不味い! も、もう1杯!!」
桜 壱貫(さくら いっかん)「ああ。 しばし待て」
桃野めぐみ「・・・・・・」
桃野めぐみ「いただきます。 で、さ、」
桃野めぐみ「あ、あんた、 『ホーム・ホルダー』 あたし達の仲間にならない?」
桜 壱貫(さくら いっかん)「・・・・・・」
桜 壱貫(さくら いっかん)「すまんな。 俺も守りたいヤツがいる」
桃野めぐみ「きっと、 後悔するわよ、あんた! 最高なところよ! 世界の、この時間軸の頂点に立てるのよ?」
桜 壱貫(さくら いっかん)「俺は誰にも負けん。 己のチカラで頂点に立ってみせる」
桃野めぐみ「おごるわね、あんた。 たとえ、私や『ボーイ』を倒せたとしても、」
桃野めぐみ「その他に2人も上がいるのよ? あんたなんかが勝てる相手じゃないわ」
桃野めぐみ「た、ただ、 あたしが口をきけば、もしかしたら」
桜 壱貫(さくら いっかん)「大丈夫だ。 貴様なりに気を遣ってくれたんだな」
桃野めぐみ「五月蝿い! 五月蝿い! 黙れ!!」
桜 壱貫(さくら いっかん)「・・・・・・」
桃野めぐみ「あんたには、 死ってモノが分かってないから、飢えを知らないから、 そんな事が言えるのよ!」
桃野めぐみ「だから、 ・・・あたしの、あたし達の家族に、」
桜 壱貫(さくら いっかん)「・・・・・・すまんな」
桃野めぐみ「もういい! 〇ね! 〇んじゃえ!! あたしが、」
桃野めぐみ「あたしがあんたを〇〇してやる。 その手柄のため、 誰にもあんたは渡さない!」
桜 壱貫(さくら いっかん)(生前、お爺様が話していた決戦。 それが近いのかもしれないな)
  それから、
  
  俺は運動量をこれまでの5倍に増やした。
  
  『ブロウ』のチカラを借り、自身を鍛えに鍛えた。
  間もなく始まるであろう決戦。
  
  そこで相対する
  
  どんな敵にも、どんな相手にも、
  
  ────決して負けないように。
  『モカ』と『なゆた』を、
  
  この腕で、絶対に守れるように!
  ──俺は、自身を磨くことに励んだ。
  𝓽𝓸 𝓫𝓮 𝓬𝓸𝓷𝓽𝓲𝓷𝓾𝓮𝓭

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