第5話 象の墓場へ(脚本)
〇宮殿の部屋
ある日の夜──
犬の城。客間────
ノラは布団で寝ていた──
ノラ「このお話の先の展開なんだけど・・・ せっかくミュウちゃんと本当のお母さん(レイランさん)が再開して仲良く暮らしているのに」
ノラ「ミュウちゃんを助けるどころか、レイランさんを殺してしまうはめに・・・かわいそうだ・・・ママが死んでしまう・・・」
ノラ「魔族の親子はひっそり暮せばいいんだ・・・ 後回しにしよう・・・」
ノラ「さるかに合戦も桃太郎もカチカチ山も今は話が違うらしいし・・・僕には全く理解できない・・・」
ノラ「45歳なんて、頭のかたい中高年──過去の遺物──」
ノラ「もう病気だし寝ていよう・・・ お金もないし・・・ 次に起きるのは、厚生年金がでる2ヶ月後・・・」
トントン・・・
ノラ「何だろう・・・」
「ぴー」
ノラ「また君か〜」
ノラ「手紙?何だろう・・・」
フェンリルを返してほしかったら
一人で象の墓場に来い
誰かに知らせたり、仲間ときたら
フェンリルの命はない
兄より
ノラ「えーっ、大変だ── 待っててフェンリル── すぐ助けに行くから──」
〇西洋の城
ロビン(村人A)「ノラ様? こんな時間にどこへ・・・?」
玉之丞「子供は夜は外に行かないで、寝てなきゃ・・・」
ノラン「僕はノラン。旅の吟遊詩人。月がきれいな夜は夜想曲を演奏するのさ。じゃあね──」
ロビン(村人A)「ノラ様──」
玉之丞「どこに行くの──」
〇草原の道