エピソード1(脚本)
〇岩山
ラファエロ「貴方様は・・・・・・レオナルド・ダヴィンチ殿とお見受けする」
レオナルド「・・・・・・そう言う君の名は?」
モナ・リザ「・・・・・・」
ラファエロ「名乗らせて頂こう。我が名はラファエロ・サンティ」
ラファエロ「そこの岩壁に埋め込まれた異能絵画(スキル・アート)の収集にはせ参じた」
ラファエロ「しかし・・・・・・噂は本当だったようだな」
ラファエロ「4年前に死んだ筈の最強の異能力者(アーティスト)であるレオナルド・ダヴィンチが復活したとは」
ラファエロ「『最後の晩餐』の能力の恩恵という訳か?」
レオナルド「さあ・・・・・・どうだろうな?」
ラファエロ「それで・・・・・・その隣にいる女が、かの噂に聞く『モナ・リザ』か?」
モナ・リザ「・・・・・・」
ラファエロ「最強の異能力者(アーティスト)、レオナルド・ダヴィンチが最高傑作『モナ・リザ』・・・・・・」
ラファエロ「レプリカ版の絵画なら見た事があるが、絵画の中のモナ・リザと随分見た目が違うな」
ラファエロ「長い黒髪ではあるが、こんな幼い少女だとは」
レオナルド「リザ・・・・・・闘いの流儀だ。この男に名乗ってあげなさい」
モナ・リザ「私の名前はリザ」
モナ・リザ「レオナルド・ダヴィンチ16の異能の中の最高傑作にして、一番弟子」
ラファエロ「弟子、か。異能生物(バイオ・アート)が異能力者(アーティスト)の弟子とは、これまた愉快な関係だな」
ラファエロ「異能力の塊の分際で」
モナ・リザ「レオ・・・・・・コイツ、ぶっ飛ばしちゃっていい?」
レオナルド「気を早まるな。気絶させてしまっては、吐いて貰いたい情報も吐いて貰えなくなるだろう?」
レオナルド「彼の後ろで手を引いている者の情報を吐かせるんだ」
レオナルド「君のボスは・・・・・・ミケランジェロの奴なのではないか?」
ラファエロ「・・・・・・答える義務あらず」
レオナルド「ミケランジェロの奴はまだ世界征服等とくだらない事を企んでいるのか?」
ラファエロ「・・・・・・『この世の異能力者(アーティスト)は、すべからく神に選ばれた存在』」
ラファエロ「『故に異能力者(アーティスト)は、異能力者(アーティスト)ならざる凡人共を支配する資格がある』」
レオナルド「奴からの受け売りだな」
レオナルド「俺とリザはこの半年間、世界各地を行き来し、俺の異能絵画(スキル・アート)の収集に励んだ」
レオナルド「当然、俺の異能絵画(スキル・アート)を狙う異能力者(アーティスト)共と戦闘になった訳だが・・・、」
レオナルド「どいつもこいつも欲深い能力者ばかりだった。世界征服だの、金が欲しいだの、不老不死が欲しいだの・・・・・・」
レオナルド「俺はな、俺の異能をそういうくだらん目的で利用されない為に、俺の異能絵画(スキル・アート)を回収して回っているのだ」
レオナルド「俺は16の異能絵画(スキル・アート)全てを回収したのち、それらの絵画全てを破壊し、俺の異能を無き物にするつもりだ」
レオナルド「それが、この世界の秩序を維持する事に繋がると考えている」
ラファエロ「なんと勿体ない事を考えておられるのだ、ダヴィンチ殿」
ラファエロ「貴方の異能は、人間であればだれもが夢見る異能だ」
〇黒
「不老不死を能力者に与える『最後の晩餐』・・・・・・」
「私だったら、命に代えてでも手に入れたい」
〇岩山
レオナルド「お前も500年生きたら、少しは俺の気持ちが分かるだろうよ」
レオナルド「長生きする事の孤独に気づくには、まだ100年すら生きていない若造には早い」
ラファエロ「出来れば貴方とは闘いたくなかった」
ラファエロ「『あの方』の師である貴方を殺すのは忍びない」
ラファエロ「だがその異能絵画(スキル・アート)を大人しく明け渡して下さらないのであれば闘うもやむなし」
ラファエロ「アート能力・・・・・・『アテナイの学堂』!!」
アテナイの学堂「コフォー・・・・・・」
モナ・リザ「レオ、この異能は・・・・・・」
レオナルド「かつて『アテナイの学堂』の絵画の制作背景について調べた事がある」
レオナルド「『アテナイの学堂』に描かれているのは、21人の哲学者だ」
レオナルド「もし絵画の中の人物を具現化したのが、この霊達だとしたら、彼ら一人一人が歴史に名を遺した哲学者達の霊という事になる」
レオナルド「おおよそ、この異能は哲学者達の霊を使役する能力といった所だろう」
モナ・リザ「哲学者の・・・・・・霊・・・・・・?」
レオナルド「異能力者(アーティスト)同士の戦闘において重要となるのは、敵の異能絵画(スキル・アート)の制作背景を知る事だ」
レオナルド「制作背景から自ずと敵の異能力の内容を推測する事が出来る」
レオナルド「にしても、計21体とは・・・・・・多いな」
アテナイの学堂「コフォ゙ォ゙ォ゙ーッ!!」
レオナルド「連中が来るぞ! 迎撃しろ、リザ!」
モナ・リザ「ハァッ!」
アテナイの学堂「コフォッ?!」
モナ・リザ「ハァァァッ!」
モナ・リザ「ハァァァァァァッッ!!」
アテナイの学堂「コフォァ゙ッ!!」
ラファエロ「素晴らしい手刀の連打だな! 流石は『モナ・リザ』と言った所か! お前の能力の正体がとても気になる所だ!」
ラファエロ「だが・・・・・・、」
アテナイの学堂「コフォ・・・」
アテナイの学堂2「コフォ・・・」
アテナイの学堂3「コフォ──・・・」
モナ・リザ「(数が・・・・・・多い!)」
ラファエロ「今だ! 隙が出来たぞ! 殺せ! 哲学者ども!」
レオナルド「(俺の最高傑作を甘く見たな、ラファエロ)」
モナ・リザ「(『黄金律の一撃(ゴールド・レート・ブロー)』・・・・・・発動!)」
ラファエロ「な・・・・・・なんだその回避は!! あり得ない!! 生き物が出せる速度ではないぞ!!」
モナ・リザ「トドメよ!」
アテナイの学堂「グフォアーッ!!」
レオナルド「これで・・・・・・お前を守護する者はいなくなったな・・・・・・」
ラファエロ「き・・・・・・きさま! 貴様の異能は一体・・・・・・?」
モナ・リザ「もう分かるでしょ? 私の異能は、この肉体そのもの・・・・・・」
ラファエロ「極限まで高められた身体能力・・・・・・それが貴様の異能の正体か!!」
レオナルド「(せいぜい、そう解釈しておいてくれ。その方が都合が良い)」
モナ・リザ「レオ・・・・・・コイツ殺す?」
レオナルド「いいや、殺さない。逃がす」
モナ・リザ「え? 逃がすの?」
レオナルド「リザよ。いい加減、毎回同じ事を聞くな」
レオナルド「今は戦時中では無い。お前はもう『あの頃』のような生物兵器である必要等無いのだ」
レオナルド「お前という刀を、俺は峰側でしか使う気が無い」
モナ・リザ「・・・・・・分かった」
レオナルド「さて、ラファエロ君」
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絵画をバトルに変換するとは凄いアイデアですね!!
独創性が素晴らしいです😃
自作を収集するのがレオナルドで良かった、作品数も少ないので。
ラファエロやミケランジェロなら大変でしょうww
時空を超えてピカソや葛飾北斎などが加われば壮絶バトルになるでしょうね!!
ヘタウマのアンリ・ルソーが加わってボケ技を連発して欲しいです😂