〇アジトの一室
ロン毛（ったく、返信来ねぇな！）
ロン毛（こっちがわざわざ話しかけてるってのに無視とか、腹立つわ！ クソが！）
ロン毛（あっ、こいつら・・・・・・！ カップルになってたのか！）
ロン毛（「この度ゲームで知り合った関係から、正式にお付き合いする事になりました」だと？）
ロン毛（幸せアピールしてられんのも今の内だからな！ 破局しろカス！）
眼帯「よぉ、若造。今大丈夫か？」
ロン毛「あぁ？ 大丈夫、じゃねぇんだよ」
ロン毛「なりきりトークで相手にされない気持ち、てめぇには分からんだろうな！」
眼帯「おっとそりゃ悪かった。また後でな」
眼帯（いずれ冷静になるだろうし、そっとしておくか）
ロン毛（あぁ・・・・・・この気持ちを何にぶつけたら良い）
ロン毛（ん・・・・・・？）
ロン毛（・・・・・・そうだ。ボスから貰った設計図から、薬を作ったんだ）
ロン毛（丁度良い。試作品の効果を試してやろう）
ロン毛（・・・・・・そうか、この事件は数日後に起こるのか）
ロン毛（魔法少女を釣る餌には十分だな。この男に接触して薬を飲ませよう）
ロン毛（キックボードでひき逃げをした犯人を捕まえたからって、調子に乗るなよ魔法少女！）

〇女の子の一人部屋
フタバ（あれから科学者の男の子、シゲノブ君が姿を見せない・・・・・・）
フタバ（何かあったのかな・・・・・・？ 話したい事が沢山あったのに）
フタバ（思えば、中学校の時・・・・・・）

〇体育館の中
中学生A「フタバ！ お前のミスで負けちまったじゃねぇか！」
中学生B「私達が頑張って点数取ったのに・・・・・・」
中学生C「もうお前と組みたくないな」
中学生A「学校に来るな、分かったか」
フタバ「・・・・・・・・・・・・」
フタバ（中学時代、あたしはスポーツが苦手だった）
フタバ（年に何回か開かれるスポーツ大会が苦痛）
フタバ（失敗する度、クラスメイトから責められた）

〇体育館裏
フタバ「痛い・・・・・・！ お願いだから、止めて・・・・・・」
中学生A「お前が悪いんだよ。スポーツ出来ないから」
フタバ「・・・・・・・・・・・・」
フタバ（男子の集団から暴力を受けた事もある）
フタバ（あたしは何も出来ずにいた）

〇教室
フタバ（毎日が辛かった。同じ教室で授業を受けていても、あたしだけ別の世界に来ている感覚で）
フタバ（いっその事、自殺したい。そんな事も考える様になっていった）

〇川に架かる橋
フタバ（そんなある日だった。ブローチを見つけたのは・・・・・・）
　　ありがとう。拾ってくれて
フタバ「ブローチから声が・・・・・・！」
フタバ（ひったくり・・・・・・！ どうしよう・・・・・・）
フタバ（ブローチが光ってる・・・・・・！）
　　君から光の力を感じるよ。変身出来るはず
フタバ「変身!? あたしが!?」
　　今から言う事をやってみて
フタバ「うん・・・・・・！ やってみる！」
ひったくり犯「うわあぁぁぁぁぁ」

〇女の子の一人部屋
フタバ（ブローチの力で変身したあたしは、ひったくり犯の他にも犯罪者を懲らしめていった）

〇警察署のロビー

〇女の子の一人部屋
フタバ（警察署の人達もあたしの話を信じてくれた）
フタバ（今のあたしが、こうして生きていられるのは貴方のお陰なの）
フタバ（シゲノブ君・・・・・・）

〇電脳空間
シゲノブ（魔力が貯まるまで、もう少し・・・・・・）
シゲノブ（な、何だ・・・・・・！）
シゲノブ（これは・・・・・・!? まずい事になったな・・・・・・）
シゲノブ（魔力が溜まり次第、すぐに連絡しないと・・・・・・！）

〇オタクの部屋
乗り物好きな男（あの女、お金をくれたら結婚するって約束したのに・・・・・・！）
乗り物好きな男（なんで結婚してくれないんだよ・・・・・・！）

〇女性の部屋
乗り物好きな男「約束通り、金を用意した」
乗り物好きな男「だから俺と・・・・・・」
配信者の女「えっ、あの言葉真に受けたの？」
乗り物好きな男「・・・・・・・・・・・・！」
配信者の女「結婚なんて考えてないし」
配信者の女「そんな大金渡されても困るんだよね」
乗り物好きな男（この女・・・・・・!!）

〇オタクの部屋
乗り物好きな男（大事にしてきたバイクや車を売って金にしたのに・・・・・・！）
乗り物好きな男（許さねぇ・・・・・・!!）
乗り物好きな男（ん・・・・・・？ SNSの通知が来てる・・・・・・）

〇SNSの画面
　　結婚すると約束した相手に裏切られて、お困りの様ですね。
　　良い物をプレゼントしましょう。明日の午後デパートの喫煙所までお越し下さい。

〇オタクの部屋
乗り物好きな男（なんで俺が振られた事を知ってるんだよ・・・・・・！）
乗り物好きな男（SNSでそんな事書いた覚え無いのに・・・・・・）
乗り物好きな男（しかし・・・・・・良い物ってのも気になるな）
乗り物好きな男（貰えるなら貰っておくか）

〇アジトの一室

〇音楽室

〇繁華な通り
フタバ「夏に向けての演奏会、順調だね」
ハルミ「今年こそは金賞を取ろう！」
キョウカ「去年は銀賞だったからな。リベンジしてやろうぜ」
フタバ「悔しがっていた先輩達の為にも、金賞を取ろう」
ハルミ「また何か事件かな!?」
フタバ「行ってみよう！」

〇昔ながらのクリーニング屋
タダシ「一体何なんだ！ こっちに来るな！」
モンスター「ウヴォー・・・・・・・・・・・・」
タダシの母「どうしたら良いの・・・・・・!?」
タダシ「母さんは店に入って！ 俺が何とかする！」

〇郊外の道路
キョウカ「何だありゃ!? 人間なのか!?」
ハルミ「クリーニングの店の前に居る子が危険だよ！」
シゲノブ「ようやく通信出来た・・・・・・」
フタバ「シゲノブ君!?」
シゲノブ「今は緊急事態だ。モンスターが出現してるだろう？」
キョウカ「モンスターだと!? どういう事だ、シゲノブ！」
シゲノブ「説明は後だ。君達の能力でモンスターを元の人間の姿に戻して欲しい」
ハルミ「あれって人なの？」
シゲノブ「心を変えられてしまった人間だ」
シゲノブ「被害を出す前に君達が食い止めるんだ」
フタバ「うん。あたし達が何とかしてみせる」
フタバ「ハルミちゃん、キョウカちゃん！ 行くよ！」

〇水玉2
エンゼルシープ「心を照らす光！ エンゼルシープ！」

〇新緑
チューリップチック「体を癒やす風！ チューリップチック！」

〇雷
デビルヴァイパー「心に響く雷！ デビルヴァイパー！」

〇昔ながらのクリーニング屋
モンスター「ガオオオオオ・・・・・・!!」
モンスター「グヌヌヌヌ・・・・・・!!」
タダシ（サッカーボールをぶつけるだけじゃ、駄目か・・・・・・！）
モンスター「ウオオオオ!!」
タダシ（こっちに向かって突進してくる・・・・・・！）
モンスター「・・・・・・・・・・・・!?!?」
タダシ（あれは・・・・・・!!）