〇教室
　　頭が若干混乱しているなか、教室内にざわめきが起こった。
「おい、なんだアレ!!」
「戦車？　いや、ちょっと違うよなー」
「あー、あー、 聞こえてるかな？」
「『モカちゃん』、わたし『飼葉タタミ』とお話をしましょう。 そうすれば大ごとにはしませんから」
「って、『スバリナ』何してるの？」
「た、『タタミさん』！　な、なんで撃っちゃうんですか？ これじゃ『戦おう！』って言ってるようなものじゃないですか?!」
「あ、あはは💦 わたしじゃないんだけど、な💦」
柊 モカ「『フリーシー』行くでしゅよ！ この時代を、マァマを守りましゅ！」
柊 モカ(フリーシー装着)「もう、２度と負けましぇん」
柊 なゆた「ちょ、 待ってよ『モカちゃん』！」
柊 なゆた「『いっくん』、ど、どうしよ💦」
柊 なゆた「あれ？　い、『いっくん』居ない?!」
柊 なゆた「追わなきゃ!!」

〇野球のグラウンド
DONDONアント「『モカちゃん』、話し合いを！」
柊 モカ(フリーシー装着)「うるさいでしゅ!! もう、もう、やらせましぇん！」
柊 モカ(フリーシー装着)「バリア、でしゅか」
DONDONアント「アナタが守りたい人、守りたいものが、 この程度のチカラで守れると？」
桜　壱貫(さくら　いっかん)「オマエら、いったい何者だ？」
DONDONアント「無理です。この程度では、 ・・・世界は変わらない」
柊 モカ(フリーシー装着)「そ、そんな事って、 アナタは、ボクの努力、全部無駄だったと、そう言うんでしゅか!!」
DONDONアント「『壱貫くん』、キミにこれを」
DONDONアント「戦いなさい。 キミなら、キミと『モカちゃん』なら、」
桜　壱貫(さくら　いっかん)「黒い、宝石？」
桜　壱貫(さくら　いっかん)「チカラ、・・・くれるのか？」
　　誰か知らないけど、
　　
　　アナタは、何が必要なの？
桜　壱貫(さくら　いっかん)「当然、 ・・・チカラだ」
　　素直でよろしい。
　　
　　なら、受け取りなさい、私『ブロウ』のチカラを！
桜　壱貫(さくら　いっかん)「ほう、太い鉤爪か？ ほら、オマエも立ち上がれ！　寝てるんじゃない」
柊 モカ(フリーシー装着)「フリーシーの剣が効かなかったら、ボクには何も・・・、」
桜　壱貫(さくら　いっかん)「大丈夫だ！　壊すぞ、この鉄塊!!」
DONDONアント「え？　あれ、な、なんか雲行きが怪しくなってきたような、」
桜　壱貫(さくら　いっかん)「俺に続け、『チビ助』」
DONDONアント「え？ 『ブロウ』って、こんなに?!」
柊 モカ(フリーシー装着)「ぼ、ボクも!! 負けるのは、もう嫌だから!!」
DONDONアント「え？ 『フリーシー』のチカラが上がった?!」
柊 モカ(フリーシー装着)「ありがとうは、 言いましぇんから」
柊 モカ「な、『なぅ』は？」

〇野球のグラウンド
　　鈍色の世界の中、
　　
　　壊れたものは何一つとして無かった。
　　
　　あったのは、
柊 なゆた「大丈夫だった？　 ２人とも！」
柊 モカ「はいでしゅ！」
桜　壱貫(さくら　いっかん)「当然だな。 お！　服も戻ってる」
　　──大切な友達の姿。
柊 なゆた「『ぶっち』！ 着てくれたの!!」
柊 なゆた「『みぃちゃん』も！」
柊 なゆた「『パブロフ』ー!!」
　　そして、かけがえの無い仲間たち。
　　
　　大事な大事な家族の姿。
　　わたしは、皆に愛されていた。
　　
　　みんなが居るから、何でも出来た。
　　
　　怖い何かにも、立ち向かう事が出来たの！
　　とても恐ろしい、
　　
　　──その時が来るまでは、
　　𝓽𝓸 𝓫𝓮 𝓬𝓸𝓷𝓽𝓲𝓷𝓾𝓮𝓭