〇商店街
りほ「あら!? こんにちは」
先輩「こんにちは！ 偶然ですね」
りほ「そうね。 今日はなほとりこ、どちらと待ち合わせ？」
先輩「どちらでもないです！ というか待ち合わせてません」
りほ「どちらでもない・・・・・・」
りほ「はっ！」
先輩「先に言っておきます。 違います！」
りほ「私を・・・・・・待ち伏せ？」
先輩「だから違いますって！」
りほ「そうよね！ ふふ」
りほ「今の所、なほが一歩リードといった所かしら」
先輩「ぶっ!! 何の話ですか!?」
りほ「あら？ 違ったかしら？」
先輩「違うも何も・・・・・・」
りほ「はっ！」
先輩「今度は何ですか？」
りほ「私が百歩リード？」
先輩「誰もリードしてません！」
りほ「ふふ、ごめんなさいね」
りほ「ところで今日はお買い物かしら？」
先輩「はい、そうです パンを買いに来ました」
りほ「あら？ 私もさっき買ってきた所よ！」
先輩「そうだったんですね」
りほ「・・・・・・何か悲しそうな顔をしてる？」
先輩「してませんが・・・・・・」
りほ「はっ！」
先輩「・・・・・・」
りほ「もしかして、私と一緒に買いに行こうと朝からここで待っていたのね」
先輩「さっき来た所です」
りほ「そうよね！ 私ったらまた変な妄想して！」
先輩「何かもう慣れてきました」
りほ「ところで、どんなパンを買いに来たの？」
先輩「食パンです」
りほ「食パン・・・・・・」
先輩「はい・・・・・・食パン・・・・・・」
りほ「・・・・・・」
先輩「・・・・・・」
りほ「はっ！」
先輩「何でしょう」
りほ「『毎日俺の為に食パンをトーストしてくれ』 そう言いたいのね」
先輩「言いません！ 今もこれからも!!」
りほ「ふふ、ごめんなさいね。 私ったらつい」
先輩「えーっと・・・・・・大丈夫ですか？ いろいろと」
りほ「?」
先輩「いえ、独り言です」
りほ「ところで、どんなパンが好きなの？」
先輩「そうですね・・・・・・クリームパンですかね」
りほ「クリームパン!?」
先輩「そんな驚きますか」
りほ「私と一緒・・・・・・」
先輩「そうなんですね」
りほ「はっ！」
先輩「何でしょうか？」
りほ「お互い好きなクリームパン・・・・・・公園で食べながら、ランデブーしたい！ そう考えてるのね！」
先輩「ランデブーって・・・・・・」
りほ「嬉し恥ずかしだけど、ダメよ！ 私は人妻だもの～！」
先輩「あぁ！ ちょっと!!」
先輩「・・・・・・行っちゃった」
先輩「今日の事は無かった事にしよう・・・・・・」