ダイオー人

栗スナ

復活(脚本)

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〇地下の避難所
  3か月ほど前
  
  地底の情報統括本部〜地下室
ダイオー人B「これが辰場が仕留めたという竜使いのメスか」
ダイオー人A「さすが辰場だ」
ダイオー人B「まだ生きております たまりませんな」
ダイオー人A「ああ。気と肉を同時に喰うにはこのままが一番うまい」
ダイオー人B「ではどうぞ」
ダイオー人A「うむ まずはこの腕を」
ダイオー人B「どうしました」
ダイオー人A「こいつ・・・」
ダイオー人A「肩にシルシがある!」
ダイオー人B「何と」
ダイオー人B「あの組織は地上には干渉しないはず・・・それが・・・」
ダイオー人A「ひそかに捜査をしているのだろう 奴らめ・・・」
ダイオー人B「どうしますか もしこの人間を殺せば銀河法により死刑・・・」
ダイオー人A「・・・操作処理をするか」
ダイオー人B「なるほど できますとも」
ダイオー人A「では気だけいただくとしよう」
ダイオー人A「うまい やはり竜使いの気は極上だ」
ダイオー人B「では私も・・・」

〇教室の教壇
  空耳に本を返してから数日後・・・
熊元治(くまもと おさむ)「あー また一週間が始まるのか・・・」
熊元治(くまもと おさむ)「やれやれ だが気を取り直して・・・頑張ろう」
熊元治(くまもと おさむ)「ん」
熊元治(くまもと おさむ)「あ あの席に座っているのは・・・もしかして」
福鳥ゆな(ふくとり)「・・・」
熊元治(くまもと おさむ)「福鳥・・・?」
熊元治(くまもと おさむ)「無事だった?」
熊元治(くまもと おさむ)「・・・」
熊元治(くまもと おさむ)「・・・ 俺達の勘違いだったのか?」
熊元治(くまもと おさむ)「おーい 福鳥―」
福鳥ゆな(ふくとり)「久しぶりー」
熊元治(くまもと おさむ)「急にいなくなったからみんな心配したんだよ」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「ふ、福鳥さん!! どうして・・・」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「あたし達誘拐されたのかなとかいろいろ考えちゃって・・・」
福鳥ゆな(ふくとり)「うん。もう大丈夫だから」
熊元治(くまもと おさむ)「大丈夫って・・・ 相互会に何かされたわけじゃないよな?」
福鳥ゆな(ふくとり)「何かされた?あたしが?」
熊元治(くまもと おさむ)「・・・」
福鳥ゆな(ふくとり)「そんなのないから」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「ないって・・・ほんとに?」
福鳥ゆな(ふくとり)「もちろん」
熊元治(くまもと おさむ)「家はどうしたんだ?東京に引っ越したんだろ」
福鳥ゆな(ふくとり)「それも大丈夫」
福鳥ゆな(ふくとり)「また元の家に戻ることになったんだ」
熊元治(くまもと おさむ)「そうなのか・・・」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「相互会に脅されてることがあるなら相談に乗るけど」
福鳥ゆな(ふくとり)「ないよ あるわけないでしょ」

〇教室の教壇
担任「はい みんな静かにー」
担任「今日から福鳥さんがまたクラスに復帰することになりました」
担任「勉強でわからないこともあるだろうからみんなで教えてあげること いいですか」
担任「じゃあ席は・・・ クラス会長の隣りで」
担任「高の木。お願い」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「はい」

〇教室の教壇
熊元治(くまもと おさむ)(何か福鳥よそよそしくなったな・・・)
福鳥ゆな(ふくとり)「よろしく高の木さん」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「うん。よろしく」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「何か分かんないことがあったら何でも言ってね」
福鳥ゆな(ふくとり)「うん」
担任「はい。じゃあ出席を取りまーす」
担任「あ、そうだ! そろそろ転校生がうちのクラスに来るからみんなよろしくね」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「転校生?」
担任「そうしたら高の木。大変だけどまたお願いね」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「はい。大丈夫です」

〇フェンスに囲われた屋上
熊元治(くまもと おさむ)「ほら、福鳥 久しぶりだろここ」
熊元治(くまもと おさむ)「聞いたぞ 龍と話せるんだって?」
福鳥ゆな(ふくとり)「龍?」
熊元治(くまもと おさむ)「うん」
熊元治(くまもと おさむ)「隠すなよ。もうバレてるんだから 霊能者に聞いたんだよ」
福鳥ゆな(ふくとり)「あたしそんなの知らないけど」
熊元治(くまもと おさむ)「え」
福鳥ゆな(ふくとり)「だいたい龍って何?」
熊元治(くまもと おさむ)「あの、空飛ぶ龍だけど・・・」
福鳥ゆな(ふくとり)「そんなのいるわけないでしょ」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「よくここで独り言言ってたでしょ 福鳥さんが龍に呼びかけているのを聞いた人がいるの」
熊元治(くまもと おさむ)「うん 福鳥正直に言ってくれ」
熊元治(くまもと おさむ)「俺達オカルトとかそういうのに理解がある方だぞ 俺は最近いろいろ本も読んだし」
熊元治(くまもと おさむ)「実は俺達も龍は視たことがあるんだ 話もした」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「そうだよー だから話してほしいなー」
福鳥ゆな(ふくとり)「知らないって言ってるでしょ わざわざそんなことを言うためにここに連れてきたの?」
福鳥ゆな(ふくとり)「バカじゃないの?」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「・・・」
熊元治(くまもと おさむ)「どうしたんだ・・・」
熊元治(くまもと おさむ)「何か前と変わったなお前・・・」
福鳥ゆな(ふくとり)「・・・用がないならもう行くね」
熊元治(くまもと おさむ)「・・・」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「何か変ね・・・」
熊元治(くまもと おさむ)「けど本人・・・だよな?」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「うん・・・そうだと思うけど」
熊元治(くまもと おさむ)「まるで人が変わったみたいだ・・・」

〇駅前広場
熊元治(くまもと おさむ)「・・・ということがあったんだよ どう思う?」
  空耳「まじかよー。絶対おかしいぞそれ」
熊元治(くまもと おさむ)「お前もそう思うか」
熊元治(くまもと おさむ)「もっと詳しく話を聞きたいんだが、避けられてるみたいで」
  空耳「そうか・・・しょうがないな」
熊元治(くまもと おさむ)「ところで空耳」
熊元治(くまもと おさむ)「お前そのうち学校来られそうか?」
  空耳「・・・」
熊元治(くまもと おさむ)「あのできものどうなった?」
  空耳「おさまる気配がないよ。どんどん広がってる・・・」
熊元治(くまもと おさむ)「そうか・・・」
  空耳「ああ。しばらくは行けそうにないよ」
熊元治(くまもと おさむ)「もうすぐで制服も長袖になるぞ」
  空耳「・・・けど体育の時間とか着替えるからな。ばれるだろ」
熊元治(くまもと おさむ)「そうか。どのくらい広がってるんだ?」
  空耳「最近は胸のあたりまであの鱗ができてきた。体も何だか色が変わってきて・・・」
熊元治(くまもと おさむ)「うーん。困ったよな」
熊元治(くまもと おさむ)「おじさんやおばさんにはどう言ってるんだ?」
  空耳「昨日皮膚科に連れていかれたよ。けど原因はわからないってさ」
熊元治(くまもと おさむ)「そうか・・・」

次のエピソード:21話 転校生

コメント

  • 新章に突入という印象です!!
    ダイオー人が政権深く陰謀を巡らせている様子も伺えました。
    空耳の肘の鱗もどんどん広がっているようで、気になりますね!
    戻った福鳥さんの様子が違うなど、色々とこれからの伏線が仕掛けられてるようでした。楽しみですね😃

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