イチゴ怪獣は人見知り

さつまいか

イチゴ怪獣は人見知り(脚本)

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イチゴ怪獣は人見知り
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〇白
「ピシッ・・・っ!!」
イチゴ「うーん、いい外だね! 真っ白なのもいいことだよ!」
  イチゴは真っ白な景色を見回して笑った
イチゴ「んー、でも、外に出たい!!」
イチゴ「そうだ!!」
イチゴ「このステッキで魔法を使えば__!!」
イチゴ「白い空間も破れて外に出られるはず!!」

〇魔法陣のある研究室
イチゴ「っと!」
イチゴ「早く町に行こう!!」
  まだ、イチゴは自分の体に起きた変化に気づいていなかった

〇渋谷駅前
「キャー!!!!」
「大きなイチゴが!?」
「こっ、こっちに向かって来るぞー!!」
イチゴ「ここが”町”かー」
イチゴ「人間っていうのも結構小さいんだねー」
イチゴ「でも・・・」
イチゴ「やっぱり、ちょっと恥ずかしい・・・」
イチゴ「だってみんなにこんなに見られるし、隠れるところなんてないし?」
「なっ、なんか照れてない?」
「お、おかしなイチゴだ・・・」
???「ちょっと___!!!」
???「あなたっ、なんてことしてるの!?」
イチゴ(げっ、イチ子・・・!?)
イチゴ(それに、なんで人間のサイズなんだ?)
イチ子「イチゴ! あなたが使った、あのステッキの力を知っているの?」
イチゴ「いや、知らないけど」
「あのイチゴの女の子、イチゴ怪獣と知り合いなのか?」
「親しげに話しているわね・・・」
イチ子「あんたね・・・」
イチ子「あのステッキは自分の姿を大きくさせるものなのよ!」
イチ子「ほら、あなたが通ったところに被害も出ているでしょう!」
イチ子「あなたの体はもともとわたしと同じ大きさよ!」
イチ子「生まれたばかりだか知らないけど、それくらい理解しなさいよね!」
イチゴ「・・・はーい」
「じゃあ、怪獣でもなんでもないの?」
「よかったー。 俺たち、無事に帰れるんだ!」
「イチ子ちゃん、ありがとう!! 被害が大きくなる前に止めてくれて」
イチ子「へへ、そうかしら?」
イチ子「ほら、イチゴ、早くもとに戻りなさい?」
イチゴ「い、イチ子、これどうやってもとに戻るの?」
イチ子「はぁ!?分からないの!?」
「俺たちはそのままでもいいぞー?」
「イチゴくんの大きな体でも入れる場所を知ってるわー!」
「映画とかにも抜擢じゃないかしら?」
イチ子「まったく・・・」
イチ子「みんなはそう言ってるけど、イチゴはどうしたい?」
イチゴ「うーん・・・」
イチゴ「僕はみんなの役に立ちたいかな!」
「じゃあ・・・!」
イチゴ「うん!映画とか出てみたいし、僕の大きさでも暮らせる家にも住んでみたいな!」
イチ子「ふふ、よかったわね、イチゴ」
イチ子「生まれたばかりに研究所を出たあなたが、すぐに場所を見つけられて、わたしは凄く嬉しいわ」
「イチ子ちゃんも大きくなった!?」
「二人揃うと可愛いね~」
イチゴ「い、イチ子?」
イチゴ「もしかして、僕に合わせて・・・?」
イチ子「ま、そんなところね。 あんたも1人だけ大きいんじゃ寂しいでしょ」
イチゴ「イチ子・・・。ありがとう」
「ふふ、青春だねぇー」
「二人とも、お幸せにね!」

〇渋谷駅前
  1ヶ月後
イチゴ「__ということで、僕たちは幸せに暮らしましたとさ!」
イチ子「おしまい!」
「カット!!」
「すごいよ!二人とも!」
「新たな役者の誕生だね!!」
「まさか本当に映画に出るなんて・・・」
イチゴ「みんなのおかげだよ!」
イチ子「ええ。みんなと違うわたしたちを受け入れてくれてありがとう」
「そんな!私たちとイチ子ちゃんたちは何も違わないよ!」
「うん!おんなじように生きて、おんなじように話せてるんだから!」
「これからもよろしくね!」
「イチゴくん、イチ子ちゃん!!!」
  こうして、イチゴとイチ子は町の人たちに囲まれて、いつまでも幸せに暮らした__

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