ダイオー人

栗スナ

再会と夢(脚本)

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〇女性の部屋
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「・・・」
宮城まつき「以上 道でおばあちゃんに道案内をしたら一緒に買い物しちゃってたいうお話でしたー あたしのほっこり話は以上です」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「ふっ・・・あたたかいね」
熊元治(くまもと おさむ)「ふっ・・・いいね」
岩手ひかり「次はあたしの番ね」
岩手ひかり「この前 街でお財布落としちゃって そうしたら近くの人が拾ってくれたの」
岩手ひかり「「これ落としましたよ」って言ってきたのでびっくりして・・・」
岩手ひかり「お礼に財布ごとあげました」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「・・・」
熊元治(くまもと おさむ)「・・・」
岩手ひかり「以上 あたしのほっこり話」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「今のまじかよ? 太っ腹すぎね?」
熊元治(くまもと おさむ)「お礼に十割・・・ ほっこりするというよりざっくりした感じだな」
岩手ひかり「金には興味ないんで。あたし」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「いやーけどなー そりゃないわー」
宮城まつき「さすがひかり・・・ 美談だよ」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「な、なのか?」
岩手ひかり「もちろんです」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「どちらかというと武勇伝の気が・・・」
良和「だいぶリラックスしてきたね」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「今はどんな感じですか」
良和「見てみようか」
良和「この部屋の周波数は839ヨシツだね」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「ところでそのヨシツって何ですか」
良和「周波数の単位だ。ヘルツってあるだろう」
良和「それの私の考えたバージョンだよ」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「ああ、良和だからですね!」
良和「その通り」
宮城まつき(ほんとに龍が出るのかな・・・)
東北空耳(ひがしきた くうじ)「ようやく八百台かー 九三六まではまだあるな」
良和「お菓子も食べたし、リラックス用音楽も流してるし、リラックスする話もしてるし・・・」
良和「あとは何があるだろう」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「あとは・・・ うーん」
宮城まつき「花を飾る? 高の木先輩もこの部屋も華がないから」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「ぶっ殺そうかしら・・・」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「曲を変える? あ、ヘミシンクのCDは?」
良和「うちにはないな」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「前あったでしょ」
良和「いや、売っちゃったんだよ」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「あ、ソルフェジオ音楽は?」
良和「あ、それなら まだあったかも!」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「あー あれか」
良和「あったぞ!」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「おっ」
良和「何か裏見たら「おしゃれなカフェ」という936ヘルツの曲がある!!」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「おおっ! ヨシツではなくヘルツ!」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「こっちの方が期待できそうですな」
良和「最初からこれにすればよかったね」
良和「じゃあさっそくかけるか」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「はいよー じゃそれ貸して」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「あ、あれ これ・・・」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「喫茶店で流れていた音楽と同じね」
良和「何と」
良和「これは期待できそうですな」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「そうですな」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「そうですな」
  十分後・・・
りゅう「ようやくか・・・」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「ああああああー!」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「あー これが龍なのー?」
りゅう「いかにも」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「みんな視えてる?」
熊元治(くまもと おさむ)「うん。視えた」
岩手ひかり「あたしも視えました!」
良和「そんなものがどこに・・・ いないぞ あ ・・・いるねえ!」
宮城まつき「ぐおおおおお」
熊元治(くまもと おさむ)「おい。何か一名爆睡してるのがいるぞ」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「そうか 悲しいことだ」
りゅう「福鳥ゆなを助け出してほしい」
熊元治(くまもと おさむ)「それは分かってるけどどこにいるんだ? 地下なのか?」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「それは教えてもらえんだろ 和尚さんの話じゃ人間の社会を変えるほどのことは言えないみたいだし」
りゅう「よい、よい」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「え?」
りゅう「今はよいのだ ここまで波動を上げられる・・・ ならば教えられる内容だからだ」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「ほほう」
熊元治(くまもと おさむ)「波動で教えられるか決まるのか・・・」
りゅう「そうだ」
りゅう「福鳥ゆなは今地下の第三層にいる」
りゅう「ダイオー人が定住する地区だ」
熊元治(くまもと おさむ)「ダイオー人? ・・・じゃあ・・・」
りゅう「そうだ」
りゅう「だから和尚に語ってもらった」
りゅう「あの昔話の長者というのもそこの出身」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「なるほど ダイオー人ってのは地底人だな?」
りゅう「さよう その一種族だ ゆなをさらったのもそのダイオーだ」
熊元治(くまもと おさむ)「この前の公園で俺たちが会ったおっさんや偽警官もそのダイオーってやつなの?」
りゅう「奴らは人に化けることができるからな ダイオーの遠い祖先は我らと同じ種類の生命体だが少し違う」
りゅう「実体は緑の体を持つ爬虫類型生命体だ」
りゅう「太古の時代、人ともに暮らしていたが、その狡猾さから争いが絶えなかった そこでダイオーたちは地下へと移住した」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「ほー。地底に そんな爬虫類タイプの地底人がね・・・」
りゅう「だがダイオーは地底から時をうかがい、 スパイを送り、 今や地上での支配を完成させようとしている」
熊元治(くまもと おさむ)「支配?別に支配なんかされてないけど」
りゅう「・・・」
りゅう「分からぬか」
りゅう「もはやほぼ九分九里完成させようとしているのだぞ」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「あー わかるわかる 陰謀論の本に書いてあった通りだ」
熊元治(くまもと おさむ)「ほんと?」
りゅう「ダイオーは表からわからぬように支配するのだ それには人の欲も使う」
りゅう「裏から操っているのはダイオーなのだ」
熊元治(くまもと おさむ)「アメリカとか外国の話じゃないの?」
りゅう「ひのもと も そうだ」
岩手ひかり「福鳥さんを助けるにはどうしたらいいの?」
りゅう「すでに助ける第一段階は過ぎた だから無傷でというわけにはいかない」
りゅう「時に身をゆだねよ」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「俺達、地底に行けるのか?」
りゅう「目を使えば行ける」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「目?」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「昔話に出てきた長者の目?」
りゅう「さよう すでに一つはあるはずだ」
良和「あの・・・まさか公園で拾ったレンズのことか」
りゅう「そうだ。あれはダイオー人の持ち物だ」
りゅう「だがあれは・・・●☓◇★△・〇・・・」
良和「おや・・・」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「何か言葉が分からなくなった」
りゅう「ノイズが入ったようだな」
りゅう「そろそろ時間のようだ むう」
宮城まつき「ぐおおおおおお」
りゅう「ほう。そ☓か 夢を見て〇るか」
良和「どうしたのかね」
りゅう「・・・この女、接続がよい よし、この女に託す」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「あ。消えちゃった」
良和「・・・」
宮城まつき「すやすや・・・」
宮城まつき「あれ?」
宮城まつき「むにゃむにゃ・・・龍さんは?」

〇女性の部屋
宮城まつき「・・・・・・というわけで、寝てるときに夢の中で龍と話してたんです」
宮城まつき「ダイオーの地下に行くのはいいが、修行して行けって言ってた」
宮城まつき「修行する時期はおいおい分かるって」
岩手ひかり「ずいぶん仲良くしてたみたいね」
宮城まつき「そうなの 何か好きな食べ物とか趣味の話とかしちゃった」
熊元治(くまもと おさむ)「龍が好きな食べ物?どんなのがあるんだ?」
宮城まつき「気だって。それを食べるんですって」
岩手ひかり「気って・・・あの気功の気?」
宮城まつき「そうみたい 物体ではないって」
宮城まつき「あ、そうそう」
宮城まつき「ダイオーも同じ物を食べるんだってさ」
熊元治(くまもと おさむ)「ってことは・・・人のエネルギーを食べるってこと?」
岩手ひかり「まつき。あんたほんとすごいねー」
宮城まつき「えへへ」
熊元治(くまもと おさむ)「だから福鳥をさらったのかな」
宮城まつき「というか、龍さんが言うにはダイオーが人をさらう理由はだいたいが人の気だけではなく 肉を食べるから・・・だそうです」
熊元治(くまもと おさむ)「・・・やばいだろ」
宮城まつき「今は福鳥先輩は無事ではいるようです 死んでしまえば霊になって私に会いに来るだろうと言っていたので」
熊元治(くまもと おさむ)「そうか じゃ、まだ生きてるってことだな とりあえずよかった・・・」
熊元治(くまもと おさむ)「そう言えばダイオーが人間を支配したがる理由ってそれなのか?」
宮城まつき「うーん。それについて聞いてないけど」
宮城まつき「上下関係がはっきりしてるのが好きなんだって」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「あー わかるわかる」
良和「ピラミッド社会もそうかな・・・」
宮城まつき「そう、それ! お金とか地位にこだわる人はダイオーに操られている可能性があるんだって!」
良和「へえ」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「まさに政治家じゃん あー、あと相互会もそうか・・・」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「学校で一軍とか二軍と意識してる人とかも」
熊元治(くまもと おさむ)「そんなこと言ったらみんなそうなんじゃないか? うちの親も サラリーマンは上司が威張っていて大変だぞ って言ってた」
岩手ひかり「いや、そうかもしれないけど 一般社会は大したことないんじゃないですか」
岩手ひかり「芸能界なんてすさまじいらしいですよ」
良和「なるほどね で」
良和「このレンズの使い方は何か言っていたかね?」
宮城まつき「もう一つの目がないと駄目らしいです」
宮城まつき「二個でセットで使うらしいので 持っているダイオーは必ずいるから、見つけてそろえれば」
宮城まつき「ダイオーのいる国へ行けるんだそうです」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「奪うってこと?できるかな・・・」
良和「だから動かなかったのか」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「何かいろいろわかってきてやる気が出てきたな~」
宮城まつき「よかったですね団長」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「ダイオー人か・・・」
宮城まつき「それから・・・ダイオーは地上では人に化けているって・・・ たから目の片方を持ったダイオーがどんな外見か教えてもらった!」
宮城まつき「龍さんがあたしの頭に忘れないようにその人の顔の記憶をインプットしてくれたので」
宮城まつき「本人を見たらすぐに分かりますよ」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「そうなんだ・・・」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「何かいいなー」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「よし、じゃあ次の捜査は決まりだな」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「レンズを持っている人をさがすということに!」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「けど何か危ないわね〜」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「うーん・・・」

次のエピソード:空耳か?奴はうつ病

コメント

  • 整理できて頭がすっきりしました😃
    りゅうとダイオー人ってどういう関係かと思ってましたが、爬虫類的な共通点はありますね。
    福鳥さんがどうなっているかも気になります。
    『隣人X』という映画を観ましたが、そこに近いテイストもありそうですね。こっそり隠れているダイオー人の探索、次なる冒険かな?

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