ダイオー人

栗スナ

空耳探偵団の原点回帰(脚本)

ダイオー人

栗スナ

今すぐ読む

ダイオー人
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇街中の道路
熊元治(くまもと おさむ)「・・・というわけなんだ」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「すげーもん聞いちまったな、おい」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「怪しすぎる会話だな」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「もう確定ね」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「熊元がカラオケボックスはいる前に聞き耳立ててくれてよかったー お手柄よ」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「で、どうする空耳?」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「そうだな・・・もう教団に行くのは危険だしな」
宮城まつき「あたしまたカラオケ歌いたーい!」
熊元治(くまもと おさむ)「・・・あそこで?」
宮城まつき「いや、そこじゃなくてもいいから・・・他のカラオケボックスでいい」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「一人で歌ってきなさいよ、まったく!」
宮城まつき「空耳団長と行くー!」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「く・・・」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「まあそうだな・・・カラオケボックス行って話し合いでもする?」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「またー?」
宮城まつき「いいね、いこーいこー」
熊元治(くまもと おさむ)「喫茶店でもよくないか」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「そうね」
宮城まつき「カラオケ―!カラオケー!」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「・・・喫茶店にしようか」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「・・・カラオケにするか」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「はあっ!?」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「いや、喫茶店にしましょう」
男「・・・」

〇レトロ喫茶
東北空耳(ひがしきた くうじ)「結局前と同じさてんに来てしまった」
熊元治(くまもと おさむ)「ちゅーちゅー ここのアイスコーヒーうまいなー」
宮城まつき「ちゅーちゅー クリームメロンソーダまた頼んじゃったー ちゅーちゅー」
宮城まつき「あたしのストローで味見しますか。団長」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「そうだな」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「・・・」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「いいや」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「・・・」
熊元治(くまもと おさむ)「やはり・・・ ここは一度原点に帰らないか」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「原点?」
熊元治(くまもと おさむ)「うん。公園だよ あそこで偽警官と遭遇したよな」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「ああ」
熊元治(くまもと おさむ)「またあの辺さがしたりして、あの偽警官を見つけるというのはどうだろう」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「見つけたとしてどうする?」
宮城まつき「るんるんるーん♪」
熊元治(くまもと おさむ)「偽警官の家を見つけて・・・さらった証拠をさがす・・・のは?」
熊元治(くまもと おさむ)「偽警官をふりをして俺たちを追い払おうとするなんておかしくないか? 何か隠したいことでもあったんだろ」
宮城まつき「るるるー♪ これ違うかなー」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「家に侵入するのかよ・・・それは犯罪になるぞ」
熊元治(くまもと おさむ)「うん、承知の上だ」
宮城まつき「るんるんるーん♪」
熊元治(くまもと おさむ)「福鳥に何かあったんだ このくらいのことをしないと証拠は見つけられないし、それがないと警察も動いてくれないと思う」
熊元治(くまもと おさむ)「警察には相互会のスパイがいるんだろ? なら警察が動かざるを得ないようなはっきりした証拠を突きつけようぜ」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「んー・・・」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「うーん。やりすぎじゃね?俺達まだ高校生だし」
熊元治(くまもと おさむ)「けどさらわれたのはもう確定だろ? まだ生きてるのか?とかあいつら言ってたし」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「・・・」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「それなら俺は降りる」
熊元治(くまもと おさむ)「・・・」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「えー」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「お前の聞いた会話から考えると・・・ 連中はCIAから・・・ 思考盗聴器を仕入れて庶民に仕掛けてるんだと思う」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「連中は教団の裏の実行部隊で、日本人ではない ネットで見た噂はほんとなんだってことだ」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「周波数攻撃もする。そして誘拐・・・ 教団に害をなすと考える者には危害を加えてきた・・・といったとこだろ」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「まあ俺たちがどうにかできる感じではなさそうだ 逆に犯罪者として捕まる可能性もある」
熊元治(くまもと おさむ)「・・・」
宮城まつき「解散・・・ですか」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「んー そうではないが、団の方針としてそこまではやらないということだ」
熊元治(くまもと おさむ)「そうか・・・」
熊元治(くまもと おさむ)「じゃあ俺は自分で動くわ」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「・・・わかった」
宮城まつき「えー、先輩抜けちゃうのー?」
熊元治(くまもと おさむ)「抜けるというか、個人的に・・・団とは別行動をとるということだ」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「あたし団辞めようかな」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「・・・」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「どうして?」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「だってそんなこと言ったら、他にもうやることないじゃん」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「んー・・・あるだろ」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「どんな?」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「例えば・・・んー・・・ ないな」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「解散する?」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「・・・」
宮城まつき「えー!!」
宮城まつき「せっかく団の歌をつくったのにー!」
熊元治(くまもと おさむ)「団の歌?」
宮城まつき「そう 壁に耳あり~障子に目あり~ 空に耳あり~♪ たんていだーん♪」
宮城まつき「ってやつ」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「それ採用」
宮城まつき「ん」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「団歌に採用 いいね」
宮城まつき「ほめられちゃった!」
熊元治(くまもと おさむ)「いつ使うんだ」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「敵の前に俺たちが登場するときだ」
熊元治(くまもと おさむ)「そうか・・・じゃあ解散はしないんだな」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「そうなるな かっこいいからやってみたい」
熊元治(くまもと おさむ)「アホ」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「熊元がそう言うなら」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「あたしはもう一回前の公園を調べようかな」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「あ!」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「公園といえば・・・」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「千穂。あの公園で見つけた物があったはずだよな まだ見せてもらってないよ」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「んー」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「・・・どうした」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「団長は公園捜査しないんでしょ?」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「え・・・どうしようかな」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「捜査しないなら見せない」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「・・・きたねー」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「うん あたし汚いよ」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「・・・わかった。捜査するよ」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「オッケー じゃあパパの部屋から取って来てあげる」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「パパの部屋? 何で千穂の親父さんの部屋にあるんだ」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「あ、いや ちょっと見せてって言われたもんだから 深い意味はないんだ」
宮城まつき「じゃあ次は公園で捜査ねー!」
男「・・・」

〇女性の部屋
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「今日も一日いろいろあったな・・・捜査が進展してとりあえずよかった」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)(パパだな)
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「はーい。どうぞ」
良和「どうだった、今日の捜査は?」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「うん、進展した」
良和「ほう」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「そっちはどう?あたしが公園で拾ったあの丸い物の正体分かった?」
良和「うん 思った通り普通の物ではないな どこかの軍事産業のものか、あるいは・・・」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「・・・どんなことに使うんだろ」
良和「一つ分かったことは情報だ」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「情報?」
良和「あれを目に入れると情報が文字や絵として出てくるんだ」
良和「つまり外を歩いたり相手と話しながらデータを見ることができる」
良和「目に入れる辞書のようなものだ 何かについて調べたいと思えば、それだけでその情報が見える仕組みのようなんだ」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「へえ」
良和「しかし、その文字というのが・・・調べたらどこの国の言葉でもないようなんだ」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「・・・つまり・・・」
良和「うん。もしかしたら地球外のものかもしれんな」
良和「だが、どうもデータを見るというだけではない気が・・・」
良和「あれは相当やばいものだよ」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「・・・」
良和「千穂が公園であったという人はどんな人だったんだ?」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「中年くらいの人で、背広着て、ゆっくりしゃべる人だった・・・かな」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「何かどことなくおかしいんだよね、話し方や言うことが。どこかぎこちないというか・・・」
良和「・・・危ないな」
良和「千穂。やはりあちこち調べるのはもうやめなさい 連中はあのレンズがどこへ行ったのか探している可能性がある」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「うん・・・ けど友達が・・・」
良和「それは分かるが危険すぎる」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「・・・」

次のエピソード:空耳探偵団、かけらを探す

コメント

  • 探偵団が高校生なのは面白いですね!
    緊張感があるような、ないような・・・妙なユーモアがあって味わいになってます。カラオケも面白かったです😄
    謎のレンズというアイテムで、SF色が強くなっていきそうですね。

成分キーワード

ページTOPへ