ダイオー人

栗スナ

治、頑張って説得(脚本)

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〇教室の教壇
熊元治(くまもと おさむ)「まあ・・・その・・・昨日も空耳には話したんだが、」
熊元治(くまもと おさむ)「そういう・・・わけなん・・・だ あれ?二人とも聞いてる?」
熊元治(くまもと おさむ)「その・・・あの・・・ 最後に龍が言った九三六ってさどういう意味なんだろ」
熊元治(くまもと おさむ)「どう思う?」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「ふうん・・・」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「そうか・・・」
熊元治(くまもと おさむ)「いや。ほんとに・・・」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「ふうん。疲労がたまってるのか」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「そうか・・・」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「まあ一時的な幻覚もあるかもな」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「そうそう」
熊元治(くまもと おさむ)「あのな・・・お前ら」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「もうわかったから」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「龍ねぇ~」
熊元治(くまもと おさむ)「ほんとに話しかけてきたんだよ」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「ま、そういうときもあるさ」
熊元治(くまもと おさむ)「はあ?」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「うんうん」
熊元治(くまもと おさむ)「空耳。お前な 今まで俺にはいろいろオカルトの話しといて、いざ俺が龍を視ると信じないって・・・」
熊元治(くまもと おさむ)「まじどうなってるんだよ、その思考」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「だって龍なんて・・・なあ?」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「うん。その手の話は聞かないし あたしユーフォー見たとかだったら信じるけど」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「福鳥さんにとりついてた?龍が? あのコ別に普通じゃなかった?」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「そう。そんな話俺にしたことなかったし」
熊元治(くまもと おさむ)「・・・はあ」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「まあ・・・あたしには分からないけど、今すぐにはね・・・」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「うん、そうだ。ちょっと信じられん そんなのがついてたら俺に言うだろ 俺オカルト好きだし」
熊元治(くまもと おさむ)「・・・ どうかな。クラス中にペラペラしゃべりそうだもんな。お前は」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「・・・」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「まあとにかく、その話はいったん置いといて」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「福鳥さんを探すって話なんだけど、今週の日曜に探してみる?」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「そうだな。大きなマンションで寮だろ。そういうところを見つけて探していこう」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「東京ならどの地域でも日帰りで帰れるし、あたしはいいよ」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「うん 治はどうする?行くよな?」
熊元治(くまもと おさむ)「行かないっ!」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「え」
熊元治(くまもと おさむ)「行きたくないね」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「・・・ お前な、そんな怒るなよぉ」
熊元治(くまもと おさむ)「俺の話が信じられないなら探偵団も抜けるわ」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「・・・」
熊元治(くまもと おさむ)「ふん」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「あー 行っちゃった」

〇フェンスに囲われた屋上
熊元治(くまもと おさむ)「ここが落ち着くな・・・」
熊元治(くまもと おさむ)「しかし・・・ 福鳥のことは気になるし、 俺は一人で探してみようかな・・・」
熊元治(くまもと おさむ)「・・・」
熊元治(くまもと おさむ)「・・・」
熊元治(くまもと おさむ)「・・・」
熊元治(くまもと おさむ)「ん?俺の他にも人がいるのか・・・」
岩手ひかり「あ、今日はいないよ。あの人」
宮城まつき「あ、あのよく来てる二年の女子でしょ」
岩手ひかり「そう、まじきもいの」
宮城まつき「わかるぅー」
岩手ひかり「ずっと独り言言ってない?あの人」
宮城まつき「よく聞くよ、何か話してるんだよね!」
岩手ひかり「そう、それ」
熊元治(くまもと おさむ)「うるさいな・・・別のところに行くか・・・」
岩手ひかり「何しゃべってるんだろうね、いつも」
宮城まつき「宇宙人とか?」
岩手ひかり「何かりゅうがどうとか言ってた気がするよ」
  !!
熊元治(くまもと おさむ)「君達!今の話ほんとか?」
岩手ひかり「え 誰この人」
宮城まつき「知らない」
熊元治(くまもと おさむ)「俺の知り合いかもしれないんだ、それ」
岩手ひかり「あの屋上でしゃべってる人が?」
熊元治(くまもと おさむ)「そう」
熊元治(くまもと おさむ)「もしかして福鳥って名前じゃなかった?」
岩手ひかり「え。名前は知んないけどぉ・・・」
熊元治(くまもと おさむ)「そうか・・・」
熊元治(くまもと おさむ)「・・・」
熊元治(くまもと おさむ)「髪は茶髪でショートで、目はぱっちりしてなかった?」
岩手ひかり「うん。そうだったと思う」
熊元治(くまもと おさむ)「結構かわいいコだよね?俺と同じ二年三組じゃない?」
宮城まつき「うーん・・・そういえば・・・クラス章見たとき、そうだった・・・かも」
熊元治(くまもと おさむ)「やはり・・・ ありがとう!」
熊元治(くまもと おさむ)「ちょっとここで待っててくれる?会わせたい人いるから」
岩手ひかり「え」
宮城まつき「屋上で合コンですか?」
熊元治(くまもと おさむ)「違う違う!」
熊元治(くまもと おさむ)「ちょっと待ってて。すぐ戻るから」
岩手ひかり「・・・」
宮城まつき「合コンじゃないのか・・・」

〇フェンスに囲われた屋上
熊元治(くまもと おさむ)「ほら、早く」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「もう何なんだよ、昨夜からお前は やれやれ」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「・・・」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「はあ~ ここで何を証明するって言うんだ?」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「まさか空から龍を呼ぶのか?」
熊元治(くまもと おさむ)「あー君達! この二人にさっきの話をしてくれ!」
岩手ひかり「いいけど・・・」
宮城まつき「茶髪の方、結構いい男じゃん!」
岩手ひかり「・・・・・・ということなんです!」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「・・・なるほどなぁ 福鳥さんが独り言か」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「これなら熊元の話、信じられる!」
熊元治(くまもと おさむ)「だろ? やっぱり福鳥は龍と話していたんだよ」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「そういうことになるな」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「福鳥さんは龍と話せることを私たちには秘密にしていたんだろうね」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「ごめんね~熊元 疑って」
熊元治(くまもと おさむ)「いいさ 分かってくれるんなら!」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「ごめんね~ 治~疑って」
熊元治(くまもと おさむ)「・・・」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「どうした?」
熊元治(くまもと おさむ)「・・・」
熊元治(くまもと おさむ)「何かお前の言い方はむかつくわ」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「あ、すまんすまん ご、ごめんな!!マジで」
熊元治(くまもと おさむ)「うん、それなら許す」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「ふう・・・」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「あはは」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「ところで君達~」
宮城まつき「何ですか?先輩っ」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「よかったら私達の探偵団に入らないか?」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「私はね、この二人と探偵団を結成していてね、今は君たちが見たという、龍と話をする女の子の行方を捜査中なんだよ~」
岩手ひかり「探偵団?」
宮城まつき「入りますぅ~ そっけつ~」
宮城まつき「ね?」
岩手ひかり「あ、うん いいけど」
東北空耳(ひがしきた くうじ)「まじか~ よーし、新たに団員二人ゲットォ~!」

〇女性の部屋
  高の木千穂の家
高の木千穂(たかのぎ ちほ)(明日の予習も終わったしあとは寝るだけね ・・・今日も一日忙しかったな・・・)
高の木千穂(たかのぎ ちほ)(こうやって部屋に一人でいると何か気持ちがリセットされた感じになる・・・)
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「布団の上は気持ちいいー」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「今日も学校でいろいろあったな・・・」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「・・・」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「・・・」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「・・・」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「・・・」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「あーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「団長に持って来いと言われた公園でひろったブツを見せるの忘れてたー!!」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「・・・ま、いいか このまま忘れてくれれば・・・」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「これなのよね・・・」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「あの事件 絶対裏があるよね・・・」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「むにゃむにゃ・・・」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「・・・」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「・・・」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「何ー?」
良和「千穂 お前が拾ってきたあの丸いやつがないんだ どこいったか知ってるか?」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)(やば)
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「うーん 知らないけど・・・」
良和「そうか 見つけたら教えてくれ」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「わかったー」
良和「どこにいったんだ 全くもう 他にやることもあるし・・・ 最近は忙しいよ」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「・・・」
高の木千穂(たかのぎ ちほ)「後でパパの部屋に戻しとかないとな・・・」

次のエピソード:空耳、喫茶店でトランス状態

コメント

  • SFと思ったら、オカルトじみてきましたね。色んなジャンルのものが入ってきて興味深いです‼
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