気心知れた同性の友達とはだかで何も喋らずじっと抱き合いたい

バニバニ王子

初ラブホ(脚本)

気心知れた同性の友達とはだかで何も喋らずじっと抱き合いたい

バニバニ王子

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〇可愛い部屋
自分「おぎゃー!!!」
自分「しんどい 赤ちゃんがうらやましい!!」
自分「赤ちゃんだったら気兼ねなく人に甘えられるしくっつける いいなー」
自分「あ〜 気心知れた同性の友達とはだかで何も喋らずじっと抱き合いたい」
自分「勇気出してお願いしてみよう」
自分「まずは中学の時の友達にラインしてみよう」
自分「『彼氏が他の人とそういう感じになるの許さんからちょっと無理かなぁ』」
自分「『服着たまんまなら大丈夫なんだけど』」
自分「そうか・・・・・・」
自分「諦めるか・・・」
自分「いや諦めない」
自分「もう一人心当たりがある」

〇巨大なビル
自分「先輩、今日はありがとうございます! 変なお願いに付き合ってもらっちゃって」
先輩「セラピーみたいなものね! 任せろ!」
自分(まずはこのホテルの最上階の貸切温泉に先輩と入るよ ポイントでめちゃ安く入れてハッピーハッピー)

〇露天風呂
自分「オーシャンビュー!!!」
自分「イエ~イ あっ寒 さっむ」
先輩「あ~あのフェリーから見られたりしてて」
自分「だいぶ遠いから大丈夫かな??」
先輩「私の体をみろー!!」
自分「おっほ カッコイイ!!」
先輩「柵から乗り出したら下の人に見えちゃうね」
自分「落ちて危ないだけじゃなくてエッチで危ない」
  とか言って温泉でキャッキャウフフしたり学生時代の話や近況の話などをしていたらあっという間に45分が経ってしまった!

〇ホテルのエントランス
「温泉気持ちよかった〜」
先輩「ハグはどうする?」
先輩「ホテルはいる?」
自分「いいんですか?」
先輩「いいよ〜 ホテル代くらいだすよ~」
自分「ではご厚意に甘えさせていただきたく・・・!」

〇ラブホテルの受付
自分「ここがラブホか はじめてきた!」
自分「ほんとに受付に誰もいない 他のホテルもこのシステムでいいのでは 気が楽そう」
先輩「5階と6階は別料金かかるって」
自分「では・・・4階で 高い方がオーシャンビューで楽しい」

〇ラブホテルの部屋
自分「えっひっろ」
先輩「広くてやすいし ラブホって便利だよね」
自分「窓開けたらオーシャンビューだ!」
自分「開けっ放しだったら オープンセッ・・・」
自分「それはよろしくない(閉める)」
先輩「あはは いいんじゃない オープンセッ」
自分「たしかにやましいことするわけではないが開いてたら落ち着かない!」
自分「ハッ ぺらぺーらしてたら時間溶けちゃう ハグ〜しなきゃ」
自分「とりま脱ぐ」
先輩「OK」

〇ラブホテルの部屋
自分「オギャ!(ダブルベットに飛び込む音)」
自分「いや〜足とかアトピーしてるけど気にしないでください~(ペシペシ脚を叩く)」
先輩「こら! 自分の体を叩かない!」
自分「ハッ!! そうか そういうことしてるから自分の体がグレるのか  気をつけよう」
先輩「で? どんな感じが良いの?」
自分「まずは脹脛と太ももの内側押してもらっていいですか? ここを押すと血液脳関門が緩んで頭がよくなるので」
先輩「なにそれ」
自分「人体工学の勉強にはまってるんです」
先輩「いいね 私も役者やってるから身体のこと探求してるよ」
  先輩に脹脛と太ももを押してもらったら脚が軽くなった感じがした!
先輩「次はどうする?」
自分「えっと ソフトタッチ 撫でる感じで」
先輩「(なでなで)」
自分「先輩の手あたたかい」
先輩「手先と足先が冷えてるね 末端冷え性?」
自分「そうみたいです どうにかしたい」
先輩「(なでなで)」
自分「先輩上手ですね〜 特に体の側面が心地よいですね〜」
先輩「そう? 側面はリンパが集まってるって言うね」
自分「あ〜 ねむくなる・・・・・・」
自分「先輩 一度 めっちゃきつく抱きしめてもらっていいですか 体験してみたい」
先輩「はいよ~」
自分「ウワー!! 窒息する!! これはいけない」
先輩「あははは」
自分「やっぱりソフトハグでお願いします」
先輩「うん」
自分「あったか〜い」
先輩「ずっと布団かけずにいたから寒い 布団の中入ろうよ」
自分「わ〜オフトゥンパワーってすごい 更にあったかくなった」
自分「んへ〜 よだれでそう アカン 先輩についてしまう」
先輩「ついてもいいよ」
自分「優しい・・・!!」
自分「しあわへ〜〜」
自分「ん? なんで自分は実況してるんだろう 黙ったままハグしたかったのに」
先輩「耳を澄ませてごらん 波の音がするよ」
自分「! ほんとだ・・・!」
自分「波の音に包まれてハグ・・・! なんてロマンチック! これは私が追い求めていたものじゃないか!」
自分「はっ また喋ってた」
先輩「ちょっと口閉じててごらん」
自分「ん!(先輩の指が唇に触れる)」
  ・・・・・・
  静寂
  波の音
  心臓の鼓動
  私の寝息みたいな呼吸に集中
  やわらかな肌
  ねむい
  たゆたう
  ・・・・・・
自分「はっ ねそう」
自分「しかしここで爆睡したら時間が」
先輩「いいよ どうにでもなれだよ!」
自分「ふへぇ〜〜」

〇黒
  静寂の中、自分は積極的になる身体感覚を思い出した
  しゃがむのをやめる
  唇を前に出す
  自然に体が先輩の方に近付いて胸に頭を埋めた
  とける
  あ〜 こんな感じにハグだけしていたい
  ハグハグ・・・
  ハグハグ・・・

〇ラブホテルの受付
自分「先輩! ありがとうございました」
先輩「いいのよ」
自分「なんか・・・顔がツヤツヤしている テロテロというより ヘルシーなツヤツヤ」
自分「アダム徳永さんが言うようなそうにゅうやいくことを目的にしないスローセッの方が安心して落ち着くし健康にいいのではないか」
自分「カップルでも心を通わせるセッではなくスピードやテクニック重視のジャンクセッしかしていないことがあるらしい」
自分「自分は暴力的でジャンクなものには興味ない」
自分「先輩のおかげで極上の体験をしたな・・・!」

〇可愛い部屋
自分「ハグハグ・・・ ハグが忘れられない」
自分「だっこー!!」
自分「はっ いけない 内観してこの衝動をどうにかしよう」
自分「そうだ こんなときのためにオリキャラの等身大像を作っていた」
自分「昔の自分ナイス!」
自分「・・・普通に自分を抱きしめられるようになったらいいのかな」
自分「・・・・・・」
自分「ごめんね 自分・・・」

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