〇通学路
　　それから、明美さんは学校へ不法侵入した事で警察から厳重注意を呼び掛けられ、今回の事を全て父さんに報告したら、
　　父さんは大激怒で離婚と慰謝料を突き付け、真由ちゃんは正式に藤崎家の家族として引き取られた。この事は浮気相手にも
　　バレてしまい、明美さんは永久追放され、俺達が明美さんと会う事のは二度と無かった。
西園寺茜「今日から真由ちゃんは保育園か・・・何だか寂しくなるわね・・・」
藤崎雄太「仕方無いよ・・・そもそも俺自身もこうなる事は望んでたし・・・」
西園寺茜「そうだよね・・・いつまでも続けられる事じゃ無いし、あたし達も前に進まないとだからね・・・」
藤崎雄太「あぁ！」
藤崎雄太「それはそうと・・・今日の帰り、寄って行きたい所あるから・・・」
西園寺茜「ん？何かあるの？」
藤崎雄太「まぁ、その時話すよ・・・」

〇本屋
　　今日の授業が終わった放課後、俺は委員長と共に真由を迎えに行き、帰り際に書店へと足を運んだ。
藤崎真由「あ〜・・・う〜・・・」
藤崎雄太「真由、ちょっとだけ付き合ってくれよ・・・直ぐ見つかると思うから・・・」
西園寺茜「雄太君・・・何を探してるの？」
藤崎雄太「直ぐ分かるよ・・・すみませーん！」
女性店員「お客様！お呼びでしょうか？」
藤崎雄太「すみません、探してる本があるんです・・・子育ての本と、保育士の資格試験の本で・・・」
女性店員「その２種をお探しですね？分かりました！こちらへお越し下さい！」
西園寺茜「子育てと・・・保育士？」
女性店員「お客様！保育士と子育て関連の本はこちらになります！」
藤崎雄太「ありがとうございます！」
女性店員「それでは、お買い物をお楽しみ下さい！」
西園寺茜「ねぇ雄太君、もしかして・・・」
藤崎雄太「あぁ、流石にここまで来たら分かるよね・・・俺、今日から子育てと保育士の勉強しようと思ってさ！」
西園寺茜「そうなんだね！始めようと思ったのは真由ちゃんの影響？」
藤崎雄太「まぁ、ハッキリ言うとそうなるね・・・真由と一緒に過ごした時間は、俺には本当良い経験になったよ・・・だから、」
藤崎雄太「今から勉強して本格的に目指そうと思ってさ！」
西園寺茜「そっか！あたしも応援する！良い保育士さんになってね！」
　　俺が真由と過ごす中で、いつしか俺の中で、子育ての仕事がしたいと言う願いが生まれて、俺は本気で保育士と子育ての勉強を
　　始めた。やがて、俺は保育士になると言う夢を叶え、委員長、いや、茜と結婚して大きくなった真由と仲良く暮らす事になったのは、
　　また別の話だ。
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