Ⅱ-26.指名依頼はお断り!(脚本)
〇可愛らしいホテルの一室
~翌日~
吉沢 奏楽(ソラ)「ただいま~!!!!」
高野 裕翔(ヒロト)「無事戻ってこれたな・・・」
吉沢 拓磨(タクマ)「ほぉ・・・・」
吉沢 拓磨(タクマ)「二人仲良く朝帰りか・・・」
吉沢 奏楽(ソラ)「なっっっ?!?!?! あ、朝帰り!?!?」
高野 裕翔(ヒロト)「ほ、本当は当日で帰ってくる予定だったんだ!! だが────!!」
吉沢 拓磨(タクマ)「魔力嵐でかえってこれなかったんだろ? それは分かってるさ!」
高野 裕翔(ヒロト)「な、なら────!!!」
吉沢 拓磨(タクマ)「だがなぁ・・・・・・」
吉沢 拓磨(タクマ)「二人とも顔真っ赤にして帰ってきたんだ・・・」
吉沢 拓磨(タクマ)「どう考えてもアヤシイだろ?!?!」
「なっっっっっっ?!?!?!?!?」
吉沢 拓磨(タクマ)(いやぁ~!! そんな顔真っ赤にして・・・ からかいがいがあるなぁ~~~)
高野 蓮(レン)(うわ~・・・ 人ってそんなに顔が赤くなるんだ・・・ すげぇ・・・)
高野 杏奈(アンナ)(真っ赤♪真っ赤♪ リンゴ🍎🍎 リンゴ🍎🍎 ~~~~♪♪♪)
琢磨と蓮は・・・
奏楽と裕翔の顔の赤面具合と動揺ぶりに、進展していないんだな・・・・
と、思いながらも笑いだすのを必死で堪えていた。
そして杏奈は・・・・・・
奏楽と裕翔の顔の赤面具合を見て・・・
リンゴのことしか考えられなくなっていた。
吉沢 拓磨(タクマ)「さて・・・ 冗談はそれくらいにして・・・」
吉沢 奏楽(ソラ)「冗談だったの??」
高野 裕翔(ヒロト)「冗談・・・・・」
吉沢 拓磨(タクマ)「ギルマスから緊急の呼び出しが入ったんだ!!!」
吉沢 奏楽(ソラ)「緊急の呼び出し・・・??? なんだろう??」
吉沢 拓磨(タクマ)「・・・ ダンジョンで何かやらかしたんじゃないか?」
吉沢 奏楽(ソラ)「いやなにもしてない・・・・ よね?」
高野 裕翔(ヒロト)「あっっっ!!!!」
高野 裕翔(ヒロト)(急に俺の方に振りぬいて上目遣いだと・・・!!?!? 心臓がヤバイ!!!)
高野 裕翔(ヒロト)「あ、う、うんうんうん・・・ な、なななななななにもなかった・・・ヨ?」
吉沢 拓磨(タクマ)「・・・・・・」
吉沢 拓磨(タクマ)(アヤシイなぁ・・・)
高野 蓮(レン)(アヤシイなぁ・・・)
高野 杏奈(アンナ)(・・・・なんか壊れた機械みたい・・・)
裕翔の挙動不審が落ち着くまで一時間以上の時間が過ぎ・・・
ようやくギルマスのところに向かうのだった!!
〇豪華な部屋
ギルマス「・・・」
吉沢 奏楽(ソラ)「やぁ!ギルマス!!!」
吉沢 奏楽(ソラ)「遅くなりました~!!」
ギルマス「やぁやぁ! 君たち!!」
吉沢 奏楽(ソラ)「どうしたんですか?? 私たち、今活動停止のはずですけど!!」
ギルマス「だな・・・・ そうだよな・・・・・」
吉沢 奏楽(ソラ)「???」
ギルマス「正直言うと・・・ お前たちには動いてほしくない・・・」
吉沢 奏楽(ソラ)「????」
ギルマス「今は活動停止中だし・・・ お前が動くと・・・」
ギルマス「だがな・・・ 君たちに、緊急の指名依頼が入ったのだ!」
吉沢 奏楽(ソラ)「??? 指名依頼?」
吉沢 拓磨(タクマ)「誰からですか??」
ギルマス「・・・」
ギルマス「・・・この国の王様だ!」
吉沢 奏楽(ソラ)「王様????」
吉沢 拓磨(タクマ)「・・・王様だと??」
高野 裕翔(ヒロト)「・・・ 王様・・・・」
〇謁見の間
〇豪華な部屋
高野 蓮(レン)「・・・ 王様・・・・・」
〇謁見の間
〇豪華な部屋
高野 杏奈(アンナ)「・・・ 王様・・・・・」
高野 杏奈(アンナ)「王・・・様・・・???」
〇謁見の間
〇豪華な部屋
吉沢 奏楽(ソラ)「・・・ なぜ王様が・・・????」
ギルマス「王・・・様・・・???」
ギルマス「どうやら・・・ 魔王が復活したらしい・・・・」
吉沢 奏楽(ソラ)「魔王?????」
↑↑↑
聖女であり、前回魔王を倒した張本人である。
吉沢 拓磨(タクマ)「魔王だと???」
↑↑↑
その前の魔王を倒した張本人であり、勇者である。
高野 裕翔(ヒロト)「魔王???!?」
高野 蓮(レン)「魔王?!?!」
高野 杏奈(アンナ)「魔王?!?!?」
↑↑↑
王様によって勇者召喚された地球人
ギルマス「あぁ・・・ その影響により、最近勇者召喚が行われたらしいんだ!!!」
高野 裕翔(ヒロト)「勇者!!!」
高野 蓮(レン)「召喚!!!!!」
高野 杏奈(アンナ)「・・・・・・」
吉沢 拓磨(タクマ)「・・・最近ですか??」
ギルマス「そうだ!!! 勇者召喚が行われたのは、2日前だと聞いている!」
吉沢 拓磨(タクマ)(なるほど・・・ ということは、裕翔たち以外の勇者が召喚されたのか・・・)
ギルマス「そこで、君たちに異世界の勇者の指南役に──」
吉沢 奏楽(ソラ)「お断りします!!!!!」
ギルマス「え・・・え??? 王様から依頼だよ??? 断るの???」
吉沢 奏楽(ソラ)「はい!!!!!」
ギルマス「え、えぇ・・・?!?!?! 王様からの依頼だよ??」
ギルマス「もし依頼達成したらランクも上がれるし、指名依頼も入ってお金も──」
吉沢 奏楽(ソラ)「お断りします!!!」
ギルマス「えぇ・・・・・」
この時蓮は思った。
師匠は、こうなったら頑固だ!
きっと意見を変えないだろうな・・・
と・・・・・・・
ギルマス「えぇ・・・・・・」
吉沢 拓磨(タクマ)「えっと・・・・ なぜ俺たちが指名依頼を受けたのかはわかりますか???」
ギルマス「・・・・」
ギルマス「非常に不本意なんだが。。」
ギルマス「君たちはこのギルドで将来有望として・・・ 今や有名人なんだよね・・・・」
吉沢 奏楽(ソラ)「え・・・?? 私たち有名だったんですか???」
吉沢 拓磨(タクマ)「・・・ 知らないのは当人だけ・・・か・・・」
ギルマス「全員が美男美女の集団で、そして強い・・・! そりゃ~有名にもなりますよ・・・!」
吉沢 奏楽(ソラ)「・・・・・・ ビナン・・・ビジョ・・・・」
吉沢 拓磨(タクマ)「奏楽~~~・・・ カタコトになってるぞ~~~」
ギルマス「そんな美男美女で強いメンバーにお声がかかるのは仕方がないよね・・・」
吉沢 奏楽(ソラ)「・・・え?? 仕方がないんですか??」
ギルマス「・・・あぁ・・・」
ギルマス「君たちが指名依頼を受けたのは・・・」
ギルマス「・・・・・・」
ギルマス「まぁ・・・・ 容姿だな・・・!!!」
吉沢 奏楽(ソラ)「えぇ・・・・・・」
吉沢 奏楽(ソラ)「それだけで指名依頼とかでちゃうんですか・・・??」
吉沢 奏楽(ソラ)「ちょっと引きます!」
吉沢 拓磨(タクマ)「・・・ちょっと?」
吉沢 奏楽(ソラ)「いや・・・ かなり引きます!!!」
ギルマス「・・・まぁ・・・ 嫌なら仕方ない・・・か・・・」
ギルマス「お断りは入れておくよ!」
吉沢 奏楽(ソラ)「しやぁ~す・・・」
吉沢 拓磨(タクマ)(・・・ 奏楽のやつ・・・・ 相当嫌なんだろうな・・・ 態度も口調もいら立ってるなぁ・・・)
吉沢 拓磨(タクマ)「あ・・・ ちなみに召喚された勇者の名前は分かりますか?」
ギルマス「あぁ・・・ 確か・・・」
ギルマス「『根谷忠司』というらしい!!」
吉沢 奏楽(ソラ)(『根谷忠司』??? どこかで聞いた気はするけど・・・)
吉沢 奏楽(ソラ)「・・・・・・」
吉沢 奏楽(ソラ)(ま、いっか・・・・)
吉沢 奏楽(ソラ)「知らないです!!!」
吉沢 拓磨(タクマ)「俺も知らないな!」
高野 裕翔(ヒロト)「俺も!」
高野 蓮(レン)「僕も!!」
高野 杏奈(アンナ)「私も~~!!」
奏楽の同級生である『根谷忠司』は・・・
完全に奏楽に忘れられていた!!!