館から呪いを送る

無理数は無理だ〜

館から呪いを送る(脚本)

館から呪いを送る

無理数は無理だ〜

今すぐ読む

館から呪いを送る
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇暗い廊下
  ボクは歩く。書庫に向かって。そして、書庫は見えてきた。
  ボクはポケットから鍵を取り出し、書庫の扉を開けた。
  本当は鍵なんて必要ないのだ。ここは森の奥深くにある館なのだから。
  ただ、盗人がやってくることがあると祖父は言っていた。だから、用心しているのだ。
  ボクは書庫の中に入った。

〇屋敷の書斎
  ボクが目指すのは書庫の更に向こうにある隠し部屋だ。
  ボクは本棚にある一冊の本を前に倒し、隠し扉を開いた。
  本がスイッチになっていたのだ。そして、そのことにさっき思い当たった。
  ボクは隠し通路へと進んだ。

〇洋館の廊下
  ボクは通路の奥へと向かった。
  そして、ボクは扉を開いた。

〇貴族の応接間
  外からはちょうど隠れて見えないようになっている地下室。そのテーブルの上に・・・・・・・・・
  それはあった。

〇洋館の一室
  ボクは居間でテレビを見ていた。
  テレビの女性アナウンサーが話していた。
「乗客を乗せた飛行機がハイジャックされました」
「ひどい噴火です。一体、どうなっているのでしょうか」
「大木が倒れる事故がありました。数名が怪我を負ったとのことです」
  ボクはテレビを消した。

〇暗い廊下
  ボクは寝室に向かい廊下を歩いていた。
  やがて、ボクは寝室へとたどり着いた。

〇貴族の部屋
  ボクはベットまで歩き、そこに横になった。
  テレビで報道していた事件は全てボクが起こしたことなのだ。
  あの本、呪術道具によって。そこに書かれた呪文を唱える事によって。

〇貴族の部屋
  何かの音を聞いた気がして目覚めた。
  ボクは廊下に出た。

〇暗い廊下
  電気が消えていた。
  後ろで何か物音がした。
  ボクの頭を盗人が来たという考えがよぎった。ボクは逃げ出した。
  書庫の前を通った。そうだ、隠し部屋に隠れよう。
  ボクは鍵を取り出し、扉の錠を開け、部屋の中へと入っていった。

〇屋敷の書斎
  ボクは急いで鍵を閉めた。
  ボクは本棚の仕掛けを作動させようと本を前に倒そうとする。
  焦りから何度も失敗してやり直す。ボクの手は震えていた。
  そして、何度目かにやっと成功した。
  外で何か重いもので扉を叩く音がした。
  ボクは急いで隠し通路へと入っていった。

〇洋館の廊下
  ボクは隠し扉を閉めると通路の奥へと向かった。そして、通路の奥に着いた。
  ボクは隠し部屋への扉を開き、中に入った。

〇貴族の応接間
  ボクはあの本を探した。
  それはテーブルの上に置いてあった。
  ボクは本に書かれた呪術をいくつも唱えたがどの魔法も発動しなかった。
  ページの中に一つだけ、まだ、輝いている呪文があった。それは、盗人を招く呪文だった。
  まさか、あの盗人はボクが・・・・・・・・・。
  そして、扉がそっと開く音がした。月明かりに照らされてそれはいた。
  それはボクの所までやって来た。
  それはボクから本を取り上げ、そして、・・・・・・・・・。
  それからのことが自分でも分からないのである。
  (終)

成分キーワード

ページTOPへ