無限ループ白雪姫

尾長イルカ

後編(脚本)

無限ループ白雪姫

尾長イルカ

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無限ループ白雪姫
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〇可愛らしいホテルの一室
女王「あんた達が 鏡を盗んだのかい!?」
  そこに現れた影
ぼんやり「・・・」
女王「さっきコイツに確認したら ぼんやりしてて知らないって どこまで ぼんやりなんだ!!」
ハクション「ぼんやりが何で?」
はにかみ「もも もしや ススス」
ごようき「スパイ!! ヒャハハ ぼんやりしたスパイだね」
  ねむりやも目を覚ます
ふきげん「ずっと怪しいと思ってたんだ この髭オヤジ!!」
女王「ハハハ こいつは私の手下さ」
ぼんやり「手下って何だべちょ?」
ふきげん「あんた喋れるのか!?」
ぼんやり「喋れないと 言った覚えはねえべちょ」
ぼんやり「訛りさ 恥ずかしいんで あんま喋んねえべちょ」
ハクション「やっぱり心は女 いや 乙女ねぇ!」
ぼんやり「オラ訊かれたで  正直に答えただけべちょ」
お師匠「ぼんやりだねぇ スパイじゃなくて ただの正直者さ!」
ごようき「ループを願ったんじゃないのかい?」
ぼんやり「願う? ループ??」
ごようき「誰かが魔法の鏡に願ったんだよ」
女王「そいつを私も探してるのさ」
ふきげん「女王でも ぼんやりでもない だとしたら一体誰が・・・」
お師匠「詮索は後にして 女王は納屋に閉じ込めて」

〇森の中の小屋
  女王を連行する姑たち
「肺胞~ 肺胞~ おくすり好き~ 🎵」
「病院サロン化  いざ肺胞~ 肺胞~ 肺胞~ 🎵」

〇可愛らしいホテルの一室
お師匠「やれやれ やっと 2人きりになれたね白雪姫」
お師匠「このまま寝ちまえば完全犯罪・・・」
「ヒャハハハハ」
ごようき「そうは行かないよ お師匠 いや真犯人!!」
お師匠「もう戻ったの? 何の証拠があって!?」
ごようき「これさ!!」

〇枯れ井戸
お師匠「白雪姫 今日はゴミの日 生ゴミ出しといて」
白雪姫「はーい💛」
白雪姫「ヤダ! ゴミ捨て場に りんごさんが 洗えば平気よね」

〇西洋風の部屋
お師匠「白雪姫 フリマに出したいからミキサー洗って」
白雪姫「はーい💛」
白雪姫「ミキサーに雫が残ってる ペロペロ ペロリンコ」

〇可愛らしいホテルの一室
ごようき「結局 あんたが教えちまうんだ」
お師匠「動機は?」
ごようき「結婚したら姫は居なくなる あんたは──」
ごようき「白雪姫の姑で 居たかったんだ・・・」
ごようき「いつまでも いつまでも」
お師匠「あああああ・・・」
ごようき「泣かせるねぇ・・・」
お師匠「アハハハハハ」
ごようき「笑うんかい!?」
お師匠「私が寝ちまえば もうループは解けない いや そもそも誰も気づかない」
お師匠「私自身も記憶がリセット 全てを忘れちまう」
お師匠「そしたら完全犯罪 あんた達は 永久に同じ日を繰り返し ここから出られない」
ごようき「そうはさせないよ」
お師匠「無理だね 私がずっと起きてるからこそ ループを意識できる」
ごようき「ウチだって寝なけりゃ 忘れないさ!」
お師匠「お前たちの中に 起き続けられる 意志の強い奴は居ない!!」
お師匠「私が眠れば 万事休す」
お師匠「お休み もう瞼が重くてね・・・」
お師匠「ひ 姫」
王子「どうして姫!?」
ごようき「それはこっちのセリフ どうして本物の王子?」
白雪姫「私が舐めたのは りんごジュースじゃない」
ごようき「洋なしジュース!! 高くてお足が出たよ」
王子「仮死じゃないのか?」
白雪姫「ゴメンね 今回はタダのお昼寝」
ごようき「次は あんたがゲロしな」
ハクション「必要ないね 井戸の奥底でコレを見つけた ハクション!」
白雪姫「魔法の鏡!! 釣瓶が井戸の底で引っかかると思った」
ハクション「鏡の中に閉じ込められていた人も 見つけたよ」
お師匠「ホンモノの師匠でーす」
はにかみ「おおお 王子が すべすべすべ」
ふきげん「すべてを悪だくみ!?」
ねむりや「グーグー」
ハクション「何故そんなこと?」
ごようき「結婚が嫌なのかい?」
お師匠「白雪姫が好きじゃないとか?」
白雪姫「めっちゃ ショックなんですけど」
王子「ま・・・」
王子「マリッジブルーです💦」

〇闇の要塞
  結婚の重みに 戸惑いながら
  女王の元へ 挨拶に行くと──
  鏡に祈っていた いや踊っていた
女王「毒りんごは 失敗失敗・・・ 時間を戻せないかね?」
  「簡単です
  時間の檻に閉じ込めることも」
  と鏡は言った
  踊り疲れた女王は出て行った
  あとは こっそり鏡に近づき 
  まんまと・・・

〇惑星
白雪姫「お師匠を閉じ込めたのは?」
王子「彼女は すぐループを見抜いた だから暫く 鏡の中に閉じ込めて 成り済ましたのさ」
白雪姫「悪い人!」
王子「ちょっとだけ 時間が欲しかったんだ 自分を見つめ直す時間が」
王子「結婚の決心が固まったら 勿論ループを閉じるつもりだった」
白雪姫「もしあなたが寝ちゃったら・・・永遠に? 恐い恐い!!」
女王「出しとくれ! 私は今回悪くないだろ!!」
白雪姫「ダメ ナイフで殺そうとした 鏡の中で反省して!」
王子「白雪姫 やっと僕の決意も固まった 結婚しよう!!」
白雪姫「毒りんごより ショックだった 心が仮死状態よ!!」
王子「頼むよ こちらを向いて とびきりの笑顔を見せておくれ」
王子「今度は僕が キスで目が覚めたよ」
白雪姫「次は許さないからね」
王子「やっと安心して眠れる もう瞼がくっつきそうで・・・」
  幸せに添い寝する2人
女王「私はどうなるんだよ」
  だが王子は忘れていた
  まだループを解いていないことを
  2人は永遠に目覚めのキスを繰り返す
  
  「永遠の愛」を無限ループ
  めでたし めでたし⁇

コメント

  • 肺胞にやられました🤣
    台詞にセンスありますよね!!
    私も毎回苦心して削ってますが、なかなかこうは軽快に行きません💦
    最後は…ハッピーエンド?でいいのかしらん?(笑)
    いつまでもお幸せにって感じでしょうか(笑)
    面白い作品ありがとうございます😊
    また遊びに来ますので、拙著にも来て下さると嬉しいです✨
    これからも仲良くして下さい✨

  • なんてステキな!! 話が2転3転して、ハッピーエンドに💕

    良かったです!! "(∩>ω<∩)"

  • 白雪姫がこんなお話になるとは!!^_^
    楽しく読ませていただきました♪

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