渋谷ラビリンス

nana

渋谷ラビリンス(脚本)

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〇水玉2

〇水玉2
  広告のデザイナーの仕事について8年。
  目指す方向は、クライアントも自分も一緒のはずなのに、

〇水玉2
  今回の仕事は、なぜか気持ちがかみ合わない。。。

〇レトロ
サキ(私、デザイナー、向いてないのかも・・・)

〇電車の中
  車窓を眺めながら、ため息交じりに携帯を開く。

〇SNSの画面
  すると、偶然流れてきたSNSに、見覚えのあるギターのアイコン。。。

〇渋谷の雑踏
「🎸久しぶりの渋谷。スクランブル交差点は相変わらずの人!人!人!」

〇数字
  祐介のギター?
  間違いない!
  えっ?今、渋谷にいるの?

〇渋谷駅前
  はやる気持ちをおさえ、私は、渋谷駅で電車を降りた。

〇センター街
「🎸センター街、よく歩いたなあ。バイトしてた店、まだあるかなあ」

〇ハチ公前
「🎸よお!、ハチ公、久しぶり! お前、全然変わらないなあ。 相変わらず人気者じゃん」

〇渋谷マークシティ
「🎸マークシティも変わらず! 通い詰めた坂の上のライブハウス、懐かしいなあ」

〇渋谷スクランブルスクエア
「🎸初めて見る渋谷スクランブルスクエア。 デカ!!!」

〇SHIBUYA109
サキ「『祐介、どこ?今、どこなの?』」
  気が付くと私は、彼のSNSの書き込みを頼りに、渋谷の街を必死に歩き回っていた。

〇モヤイ像
「🎸おっ、モヤイ像。学生の頃、待ち合わせはいっつもココ。 実は、オレ、ハチ公派ではなかったんだよね~」

〇ソーダ
  そうだったね。私たちの待ち合わせは、いっつもモヤイ像の広場。
サキ(祐介、今、そこにいるの? 私、祐介に会いたい。 待ってて、祐介)

〇テクスチャ
  私は、必死に人ごみをかき分け、モヤイ像のあの場所に向かった。

〇空
  いた!! 7年ぶりに見る祐介の姿。
  ちょっと頼りないけど、優しそうな笑顔。
  全然変わってない。
  私は、祐介に近づいた。
  その時。。。

〇モヤイ像
いつき「パパ~、ママ、早く~、こっちに来て~」
祐介「おーい、いつき、そんなに走ると転ぶぞ」
あき「いつき、うれしいのよね。三人でお出かけなんて久しぶりだもの。パパ、ずっと忙しかったから」

〇サイバー空間
サキ(あっ! 祐介、結婚したんだ)
サキ(当たり前か。もう別れて7年だもんね)
サキ(故郷に帰ったのは風のうわさで聞いてたよ。そっか。。)

〇古い本
  私は、バカだ!
  「仕事が大事!」
  そう言って祐介を、振ったのは自分なのに。
  仕事が上手くいかないからって、今さら
  祐介に会いたいだなんて、都合が良すぎる。。。

〇SHIBUYA SKY
  祐介、元気そうで安心したよ。
  今日は、久しぶりの渋谷。家族と一緒なんだね。
  きっといいお父さんなんだろうな。
  祐介、子ども大好きだったもんね。
  私も元気でやっているよ。
  お互い、もう会うことはないだろうけど、この渋谷は、二人の大切な思い出の街だね。
サキ(元気でね、祐介。)

〇渋谷駅前
  私は、この街が好きだ。
  どんな時も動きを止めないこの街が。
  思い出も、今の自分も、全部受け止めてくれる渋谷の街が大好きだ。

コメント

  • 元カレは結婚してたんですね。
    切ないけど、彼女も前向きになってて…いつかこんなこともあったなぁって思える日もきますよ。

  • 切ないですねー。でも、7年前に自分で振ったのなら仕方ないですよね。早く運命の人を見つけて、幸せになってほしいです。

  • 自分の気持ちや環境は成長していき、思い出の場所に行くと当時とはまた違った感覚になりますよね、主人公の成長していく感じが前向きで共感が持てました。

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