塔との戦い

無理数は無理だ〜

塔との戦い(脚本)

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塔との戦い
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〇雷
  あの古めかしい塔が魔法使いレッドの作り出した幻影だったことが今でも信じられない。
  魔法使いレッドは異国から、あるいは、どこか別の次元からやって来た人ならざるものだった。
  千年の戦いはついに終わりを迎えた。あの時計と少年の力によって。

〇貴族の応接間
碧太「わあ、すごく広いですね!」
晩「君は無邪気だなぁ。ここは、あの魔法使いレッドが住んでいた館なのだぞ」
碧太「へぇ、そうなんだ。それにしても広い居間だなぁ」
晩「君はあの怪物について何か知っているのだろう?それを私に話に来てくれたのではなかったのか?それを私に教えてくれないか?」
碧太「いいですよ。おそらく、あの怪物を倒せるのはこの世界で僕一人だと思います」
晩「え?」
碧太「怪物ってあの海辺にある塔のことですよね」
晩「その通りだが」
碧太「これを見てください」
晩「それは何なのだ?」
碧太「これは魔法使いグリーンが残したペンダントです。僕は祖父からこれを受け継ぎました」
晩「祖父から?では君はグリーンの子孫なのか?」
碧太「そうです!」
  レッドが住んでいた館の結界を破ることができ、グリーンの子孫も現れた。もしかすると、戦いの終わりも近いのか?

  そして、怪物の塔との決戦は7日後に決まった。

〇空
  だが、3日後、塔の強襲があった。僕達がレッドの館の外に出ると、唐突に決戦は始まった。

〇落下する隕石
  塔は隕石の魔法を唱えた。禍々しい音とともに空から隕石が現れ、こっちに迫ってきた。
晩「これは、どうにかできるか?少年」
碧太「はい!どうにかできます!」
  少年はあのペンダントをかざした。
碧太「ペンダントよ天体を封じ込めたまえ!」
  天体は宙に吸い込まれるようにして消えていった。やがて、全ての天体が消えていった。

〇溶岩池のある洞窟
  そして、塔は次に溶岩の魔法を唱えた。静かに物凄いスピードで、辺に溶岩が迫ってきた。
晩「これもどうにかできるか?少年」
碧太「はい、やってみます!」
  少年はペンダントをかざした。
碧太「ペンダントよ溶岩を封じ込めたまえ!」
  溶岩は地面に吸い込まれるようにして消えていった。やがて、全ての溶岩が消えていった。

〇雷
  それから、塔は雷の魔法を唱えた。辺には雷鳴が轟き、雷が迫ってきた。
晩「これで最後かもしれない。どうにかできるか?少年」
碧太「分からないけどやってみます!」
  少年はペンダントをかざした。
碧太「ペンダントよ雷を封じ込めたまえ!」
  雷は天に帰っていくようにして消えていった。
  そして、辺は静かな雨音に包まれた。
  気がつくと塔は消えていた。

〇空
晩「あの塔はどこに消えたのか?」
碧太「たぶん、元から存在していなかったんだと思いますよ」
晩「元から存在しないとは?」
碧太「きっと、あれはレッドが魔力によって生み出した幻のようなものだったんだと思います」
晩「幻であの力なのか」
碧太「それだけレッドが強力な魔法使いだったということでしょう」
  私達は塔を消したことを魔法使い協会に報告するため、その本部へと向かった。
  (終)

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