カイダンカイダン

福山 詩(フクヤマ ウタ)

八段目 アト一段ガ上ガレナイ君へ(脚本)

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〇不気味
ゼロ「で どうやって (次元違い)君を助けるんだ」
キミエ(すっぴん)「そうだな」
キミエ(すっぴん)「指揮官の装置は どんな事が 出来るんだ」
ゼロ「君が 犯罪を犯す前まで遡れる」
ゼロ「だが このままだと 起きた出来事は変わらない」
キミエ(すっぴん)「わかった 二手に別れよう」
キミエ(すっぴん)「要は私とストーカー男を 一緒にしなけりゃいい話だ」
ゼロ「そうだけど 簡単にいかないぞ」
キミエ(すっぴん)「次元は違っても私は私なんだ 私の事は誰よりも分かってる」
ゼロ「言っておくけど未来を変えようとすれば 色んな所に作用が働く」
ゼロ「だから もっと酷い結末だって ありえるんだ」
キミエ(すっぴん)「大丈夫」
キミエ(すっぴん)「あのストーカー男を 警察に突き出す ビジョンしか見えねえ」
ゼロ「じゃ 転送開始」

〇雑居ビルの入口
キミエ(すっぴん)「きゃ」
隣人の男「失敬 大丈夫かい」
隣人の男「待って 落としたよ」
キミエ(すっぴん)「ありがとうございます」
隣人の男(彼女の帰宅時刻は把握してる 計画実行が楽しみだなあ)
キミエ(すっぴん)「げ こっからスタートか」
キミエ(すっぴん)「せめてストーカー男の部屋の鍵を 渡す前が良かった」
ゼロ「残念だけど装置の出力が足りないみたいだ」
ゼロ「キミエちゃん これは君に」
ゼロ「ボタンを押すと この次元の物や人に接触出来る」
ゼロ「でも 良いかい むやみに姿を現すと未来が変わりかねない」
ゼロ「よく考えて使ってくれ」
キミエ(すっぴん)「いいのか 捜査官でもない私が持って」
ゼロ「僕は ストーカー男を足止めする 18時まで粘ってくれ」
ゼロ「君は 君を足留めするんだ」
キミエ(すっぴん)「わかった」

〇高い屋上
キミエ(すっぴん)「昼休みは 友達も居なくて ここへよく来てた」
キミエ(すっぴん)「はあ」
キミエ(すっぴん)「どうして この次元の私は すっぴんのままなんだ」
キミエ(すっぴん)(いっそ 髪の毛ピンクにして つけまして 別人になっちゃう?)
キミエ(すっぴん)「なんかぱっとしねえな 私」
キミエ(すっぴん)「何を迷ってんだ あ〜もうガツンと直接言ってやりたい」
キミエ(すっぴん)(でも 無闇に接触すると 未来が変わるかもしれないしな)
キミエ(すっぴん)「しかも 今から ウィッグやメイク道具を買えば」
キミエ(すっぴん)「18時を過ぎるから ストーカー男に会わなくて済むよな」
キミエ(すっぴん)(はあ 帰ろう)
「さて どうするか」

〇学校脇の道
キミエ(すっぴん)「変わりたいって気持ちはある筈なのに」
キミエ(すっぴん)「そうだ まずはこいつだ」
キミエ(すっぴん)「おい」
悪霊「私に話しかけているのは誰」
キミエ(すっぴん)「この子は 私が守るから もう行け」
悪霊「はいい」
キミエ(すっぴん)「霊が居なくなった」
キミエ(すっぴん)「今のうちに早く帰ろう」

〇オフィスのフロア
隣人の男「お疲れ様でしたー」
女性会社員「良かったら一緒に帰りませんか」
隣人の男「すみません 今日は用事が」
女性会社員「あら残念」
ゼロ(なんとか足留めするんだ)
隣人の男「あーあーぐちゃぐちゃだ」
隣人の男(くそ 早く帰らないと計画が)
女性会社員「いーのいーの 私が片付けときますから」
女性会社員「どうぞ お帰りください! 用事に遅れちゃいます」
隣人の男「すみません ありがとうございます」
ゼロ「くそっ」

〇街中の階段
キミエ(すっぴん)「私は どうやって派手な格好を 始めたんだっけ」
キミエ(すっぴん)(霊から後を付けられない帰り道は 久し振りだな)
キミエ(すっぴん)「なんか きっかけがあったんだよな」
キミエ(すっぴん)(今日はコンビニに寄っちゃお!)

〇小さいコンビニ
キミエ(すっぴん)「あ そうだ」
キミエ(すっぴん)「なんかここで買った気がする」
キミエ(すっぴん)「えへへ アイス買っちゃおう」
キミエ(すっぴん)「よ〜し」

〇コンビニのレジ
ベテランコンビニ店員(俺はこの道20年のベテラン)
ベテランコンビニ店員(客の振る舞いで そいつがどんなやつか分かるのだ)
ベテランコンビニ店員「しゃあせ〜」
キミエ(すっぴん)(わ メイク安い でも種類ありすぎる)
ベテランコンビニ店員(なんだ? 不審な動き!万引か!家出か!)
キミエ(すっぴん)(どれを買えばいいの やっぱり無理 私にイメチェンなんて)
「ねえ その制服うちの高校だよね」
キミエ(すっぴん)「ひゃあ」
キミエ「ごめん驚かせた? それ買うの?」
キミエ(すっぴん)(びっくりした〜 うちの制服?てか派手派手! てか制服なんでボロボロ)
キミエ(まさか自分が次元を超えて やって来ているとは思わねーよな)
キミエ(すっぴん)「えーと どれを買ったらいいか分からなくて」
キミエ「これいいよ 発色も良くて塗りやすいし」
キミエ(すっぴん)「へえ〜 そうなの」
キミエ「このつけま(付け睫毛)もいいよ  初心者向け」
キミエ(すっぴん)「わ 可愛い でも無理だよ私には」
キミエ(すっぴん)「貴方みたいにキラキラしてないし 可愛くないし 自信無い・・・よ」
キミエ(すっぴん)(初めてあった子に何を言ってるんだろう)
キミエ「あはは」
キミエ「全然 私 キラキラしてないよ 自信無いし ブスだし」
キミエ(すっぴん)「え」
キミエ「これは 仮面 自信が無いからあるように見せてるんだ」
キミエ「でも この見た目の時は 違う自分になれた気がするよ」
キミエ「そうするとね 本当に自信が出てくるんだ」

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コメント

  • 俄然SF色になって、加速してる感じですね!!
    自分を変えた者の正体は自分だった!!
    っていうのは、いかにもSFの醍醐味ですね。面白いです😃
    サスペンスやアクション性も強まって、怪談から一気に違う面白みが増しました!!

  • キミエはやはり凄かった
    悪霊をあっさりとしりぞけると、ストーカーまでお縄にしてしまうという有能ぶり😆
    だけど、過去の自分へのメイクなどのアドバイスが親身になっていて、何ともいえない暖かさに満ちていましたね☺️
    そして、コンビニのベテラン店員何も分かってない😆

  • 店員さんwwwクセが強くてちょっとの出番でも記憶に残ってますねwwwアレを買いに行った思い出がよみがえりますwww
    変態さん、派手な子は好きじゃないのか。回避できて良かったです。縛り上げたのは主人公キミエ?w

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