第9話 サンタちゃんは過去と決別して新たな未来を切り拓きたい!(脚本)
〇月夜
15年前・クリスマス────
ミュラ・ニコラ「さーて、今年も子どもたちに プレゼント配るぞい!」
稀代の天才サンタクロース、
ミュラ・ニコラ。
彼はその類稀なるクリスマスセンスで、
聖夜の全盛期を裏から支えていた。
あの事件が起きるまでは──
〇二人部屋
サンタさんへ
弟とガンマンごっこができる
銃が欲しいです
ミュラ・ニコラ?「・・・ふん」
女の子「んん・・・」
女の子「サンタさん?」
女の子「プレゼントだ!! 中身は・・・!」
女の子「わあ! 欲しかったおもちゃ!」
男の子「んぅ・・・」
男の子「どうしたの、お姉ちゃん・・・」
女の子「ほら早く起きて! ガンマンごっこするよ!」
女の子「起きないなら・・・撃っちゃうぞー!」
女の子「えっ・・・」
そう、ミュラ・ニコラがプレゼント
したのは、本物の拳銃だったんだ。
弟は、一命を取り留めたはしたが──
彼に大けがを負わせた女の子は、
家族とは引き離されることになる。
幸せな家庭は、
一夜にして崩壊してしまったのだ。
〇清潔な浴室
クランプ「いくら子どもにお願いされても、 危険なプレゼントは渡さないのがルール」
クランプ「この事件は大きな問題となり、 ミュラ・ニコラは追放されたというわけだ」
サンタちゃん「へえー、 おじいちゃんにそんな過去がねえ~」
トナカイ「いや何でお風呂!?」
クランプ「おいおいトナカイくん、寒空の下ここまで駆けつけた上司に随分じゃないか」
サンタちゃん「そうだよ、 このくらいのもてなしは必要だよ!」
トナカイ「いやルカくんの家なんですけど・・・」
サンタちゃん「そう言えばルカは? 一緒に入ればいいのに」
トナカイ「思春期に配慮してください!」
トナカイ「ていうかクランプさんは僕たちを 捕まえにきたんじゃないんですか!?」
クランプ「なぜ? 犯人はマロウスだろう?」
トナカイ「!! 知ってたんですか!?」
クランプ「奴が何かを企んでいることはわかっていた」
クランプ「私が奴のそばで働いていたのは、 その証拠を押さえるためだ」
トナカイ(じゃあなんで前回、 銃突き付けたんだ・・・)
〇おしゃれな居間
※これはコーヒー牛乳です!!
クランプ「・・・ぷはー。 風呂の後はやはりコーヒー牛乳だな」
トナカイ(なんでこんなに余裕なんだこの人)
ルカ「うちの冷蔵庫の中の物、勝手に・・・」
サンタちゃん「にしても、15年も前のこと良く知ってるね。わたしもぜんぜん聞いたことないのに」
サンタちゃん「おじいちゃんの思い出って 言ったらさ・・・」
〇西洋風の部屋
ミュラ・ニコラ「孫よ、ただゴロゴロしていてはいかんぞ」
ミュラ・ニコラ「どうしたら吐くCO2を減らせるか。 どうしたら消費エネルギーを節約できるか・・・」
ミュラ・ニコラ「常に考えながらゴロゴロするのじゃ」
サンタちゃん「おじいちゃん、かっこいい!」
〇おしゃれな居間
トナカイ(この祖父にしてこの孫ありだなぁ)
クランプ「私が事件について詳しいのも当然」
クランプ「あの日、プレゼントされた拳銃で 弟を撃ったのは、私だからな」
「ええー!?」
クランプ「無論、事故扱いで、 罪に問われはしなかったがね」
サンタちゃん「ま、まさかその恨みを、死んだおじいちゃんじゃなくてわたしで晴らすつもり!?」
クランプ「はは、そもそも私はミュラ・ニコラ氏を 恨んでなどいないよ」
クランプ「・・・私は知っているのさ」
〇二人部屋
あの日、拳銃をプレゼントしたのが、
ミュラ・ニコラ氏ではなく──
マロウスだったということをな!
〇おしゃれな居間
「!!」
クランプ「もちろん、当事者とはいえ子どもの言葉 など証拠にならず、告発には至らなかったが・・・」
ルカ「た、大変だよ!!」
ルカ「家の周りを、 ICGAの人たちが取り囲んでる!!」
サンタちゃん「ええ!?」
クランプ「もう嗅ぎつかれたか・・・!」
トナカイ「と、とにかく逃げますよ! ソリに乗って!!」
ルカ「・・・天井、弁償してくんないかな」
〇空
サンタちゃん「もー何でこうなるのー!?」
クランプ「本来であれば、マロウスを探して 力づくでも自供させるべきだが・・・」
クランプ「奴がどこへ行ったものか、 皆目見当がつかん」
トナカイ「・・・とりあえずあの森に 身を隠しましょう!」
〇雪山の森の中
サンタちゃん「暗ぁ・・・幽霊とか出そう・・・」
クランプ「それは良い。昔の人なら、奴の悪行に ついて証言がもらえるかもしれん」
トナカイ「冗談でもやめてください・・・」
サンタちゃん「ひゃあ!? なに、なに!?」
トナカイ「まさか、本当に幽霊が・・・!?」
ビクセン「うわああああー!!」
サンタちゃん「ぎゃあああー!!」
サンタちゃん「・・・えっ」
トナカイ「ビ、ビクセンさん・・・?」
ビクセン「あ・・・ああ・・・あああ・・・」
ビクセン「もう許してェー!!」
トナカイ「ちょ、ちょっと待って!」
サンタちゃん「あ、トナカイさん!?」
〇雪山の森の中
ビクセン「あんな狭いところはいやだー!!」
トナカイ「あなた、サンタちゃんの家を出てってから 一体今まで何を・・・」
トナカイ「な、なんだこの音!?」
「むーん!!」
「出たぁー!!」
妖精1「脱獄者! 大人しく捕まるむん!」
「うわー!?」
〇牢獄
トナカイ「痛たた・・・何だ、ここ・・・?」
モブカイ1(・・・また捕まったのか)
モブカイ2(逃れやしないのに、よくやるよ)
トナカイ「トナカイが、いっぱい・・・?」
妖精3「何度逃げても同じむん! 貴様ら悪のトナカイは外へ出さんむん!」
トナカイ「あ、悪のトナカイぃ!?」
トナカイ「ビクセンさん、あんた何したんですか!?」
ビクセン「何もしてない!! 私含め、ここにいる トナカイは全員無実だ!」
トナカイ「ふぅーん・・・」
ビクセン「まー1ミリも信じねーか」
〇雪山の森の中
サンタちゃん「もー、トナカイさんったら迷子になる なんてしょうがないなあー」
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なぜコーヒー牛乳でないとダメなんだ???
真相が色々と明らかになってきましたね!!✨😊
ますます続きが気になります!!✨☺️
祖父サンタクロースもまさかのサンタちゃんと同じ雰囲気だったとは!!✨😂良い意味で予想を裏切られました!!✨😂
サンタちゃんたちのお風呂姿が見れるなんてっ!!目の保養ですね✨👍
ビクセンとの再会もおぉ!!となりました✨☺️